虹彩出血と前房出血
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虹彩出血の原因と外傷と手術侵襲
虹彩出血は「虹彩が損傷して出血する」ことが核で、出血が前房に貯留すると前房出血として視認されます。
原因として多いのは眼球への外力で、球技・格闘技などの鈍的外傷は典型例とされます。
また外傷だけでなく、手術侵襲など「眼内に外力が加わる状況」でも起こり得る点は、患者説明や術後フォローで重要です。
さらに、糖尿病などに伴う眼内の異常血管の破綻でも前房出血が起こることがあるため、「明らかな外傷がない赤い前眼部」では鑑別の幅を残します。
抗凝固薬など血液が固まりにくくなる薬剤の内服はリスクを上げるため、問診での薬剤確認(ワルファリン、DOAC、抗血小板薬などの系統確認)は実務上の分岐点になります。
虹彩出血の症状とかすみと痛み
症状は、明るい光での痛み、かすみ(視機能の自覚低下)などが挙げられ、前房内の血液量が多いと肉眼的にも血液の層として見えることがあります。
少量の場合は外見で分かりにくく、拡大観察や細隙灯顕微鏡検査が必要になることがあります。
多くは数日で吸収され自然回復する一方で、出血量が多い・再出血した等の状況では視力低下が永続化し得るため、「軽症に見えても経過観察が必要」というメッセージが重要です。
臨床では「痛みが軽い=軽症」とは限らず、眼圧上昇や角膜障害が静かに進む可能性があるため、主観症状だけで安心しない運用が求められます。
虹彩出血の検査と細隙灯顕微鏡検査と眼圧検査
前房出血(虹彩由来の出血を含む)が疑われる場合、出血の有無や量の評価に細隙灯顕微鏡検査などの眼科的検査が必要とされます。
また前房出血は眼圧上昇を介して緑内障を併発し得るため、受傷後は定期的な眼圧検査が行われます。
MSDマニュアルでは、最初の数日間は少なくとも1日1回、眼圧測定を行う旨が記載されており、外来運用の頻度設計の根拠になります。
全身疾患に伴う出血が疑われる場合には血液検査を行うことがあるため、「局所イベントに見えるが全身性の出血傾向を拾う」導線を用意しておくと安全です。
虹彩出血の治療と安静と点眼薬
治療の基本は、頭位挙上での安静、保護眼帯、点眼薬による炎症コントロールなどで、MSDマニュアルでもこの枠組みが示されています。
点眼薬として、瞳孔を開く薬(アトロピンなど)や、炎症を軽減し瘢痕化を最小限にするコルチコステロイド点眼が用いられることがあります。
眼圧が上がる場合は、緑内障治療薬などの点眼で眼圧を下げる対応が行われ得ます。
出血量が多い場合や抗凝固薬内服中などで重症化リスクが高い場合、前房内を洗浄する手術が必要になることがあるとされます。
また、再出血予防や止血目的でアミノカプロン酸またはトラネキサム酸が処方されることがある、という記載もあり、出血リスクと血栓リスクのバランス評価が前提になります。
虹彩出血の再出血とNSAIDとフォロー(独自視点)
外傷後数日間は再出血が生じることがあるため、患者の生活指導(安静、頭位挙上、保護)を「具体的行動」まで落とし込むほど、再診時のトラブルを減らしやすくなります。
MSDマニュアルでは、アスピリンやNSAIDは出血を起こしやすくするため可能なら受傷後数週間は避けるべき、という注意があり、鎮痛薬選択の盲点になり得ます。
さらに前房出血は緑内障の発生リスクを生涯にわたり上昇させるため、毎年眼の診察を受ける必要がある、という長期フォローの観点が明記されています。
ここが意外に抜けやすいポイントで、救急外来や当直帯では「外傷が治ったら終了」になりがちです。
紹介状・退院サマリー・院内連携メモに「眼圧・視神経フォローを継続する理由(外傷性前房出血後は生涯リスク)」を一文入れるだけで、地域でのフォロー継続率が上がる可能性があります。
前房出血の定義・原因・症状・検査・治療がまとまっており、虹彩損傷からの出血や再出血への注意点も確認できる参考リンク(全体)。

外傷後の再出血、安静・頭位挙上、散瞳薬・ステロイド点眼、NSAID回避、眼圧の連日評価、生涯フォロー(緑内障リスク)まで一連の要点を確認できる参考リンク(治療とフォロー)。
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/25-%E5%A4%96%E5%82%B7%E3%81%A8%E4%B8%AD%E6%AF%92/%E7%9C%BC%E3%81%AE%E3%81%91%E3%81%8C/%E5%89%8D%E6%88%BF%E5%87%BA%E8%A1%80

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