てんかん 血液検査 数値 診断と治療の重要性

てんかん 血液検査 数値 診断と治療への応用

てんかんと血液検査の関係
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診断補助

特定の血液マーカーがてんかんの診断を支援

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薬物治療管理

抗てんかん薬の血中濃度モニタリングに活用

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原因疾患の特定

代謝異常や感染症などの関連疾患を検出

てんかん 血液検査 数値の基本的な意義と役割

てんかんの診断と治療において、血液検査は非常に重要な役割を果たしています。血液検査から得られる数値は、てんかんの原因究明や治療効果の評価、さらには副作用のモニタリングにまで幅広く活用されています。
まず、てんかんの診断過程では、血液検査によって急性症候性発作の原因となりうる様々な状態を除外することが可能です。例えば、電解質異常、低血糖、感染症などは、てんかん様の発作を引き起こす可能性があります。これらの状態は、適切な血液検査によって迅速に識別することができます。
また、てんかんの治療において最も一般的に用いられる抗てんかん薬の血中濃度測定も、血液検査の重要な役割の一つです。適切な治療効果を得るためには、薬物の血中濃度を治療域内に維持することが重要です。例えば、バルプロ酸の場合、一般的な治療域は50~100μg/mLとされていますが、個々の患者さんによって最適な濃度は異なる場合があります。

てんかん 血液検査 数値から見る抗てんかん薬の効果と副作用

抗てんかん薬の血中濃度測定は、単に薬物の効果を確認するだけでなく、副作用のリスクを管理する上でも重要です。例えば、カルバマゼピンの場合、血中濃度が10μg/mL以上になると、めまいや複視などの副作用が現れやすくなることが知られています。
一方で、血中濃度が低すぎる場合は、てんかん発作のコントロールが不十分になる可能性があります。例えば、フェニトインの場合、血中濃度が10μg/mL未満では、十分な発作抑制効果が得られないことがあります。
以下に、主な抗てんかん薬の治療域と注意すべき血中濃度を示します:

薬剤名 治療域 注意すべき濃度
バルプロ酸 50~100μg/mL 100μg/mL以上で副作用リスク増加
カルバマゼピン 4~12μg/mL 10μg/mL以上で副作用出現の可能性
フェニトイン 10~20μg/mL 20μg/mL以上で中毒症状のリスク
レベチラセタム 12~46μg/mL 個人差が大きく、濃度と効果の相関は弱い