視神経障害 症状
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視神経障害 症状:視力低下と視野欠損
視神経障害の主症状は、片眼(ときに両眼)の急な視力低下と、視野の真ん中が見えない中心暗点、上または下半分が見えないタイプの視野欠損です。
重要なのは「視力が軽度低下でも視野は大きく欠ける」ケースがある点で、視力表だけでは過小評価しやすく、訴えが曖昧でも視野評価へ進める姿勢が安全です。
また虚血性視神経症では、ある日ある時間に突然の視力低下や視野欠損が起こることが典型で、発症時より数日後のほうが悪化するパターンもあります。
- 問診で拾うべき表現:見え方が「欠ける」「真ん中が抜ける」「上(下)が暗い」
- 生活上の支障:読書・スマホは困るが歩行は可能(中心暗点)、段差でつまずく(下方視野欠損)
視神経障害 症状:中心暗点と眼球運動痛
視神経炎(視神経症)の症状として、中心暗点に加えて眼球運動痛(眼球を動かすときの目の痛み)や圧迫感を伴うことがあります。
一方で虚血性視神経症は、動脈炎性・非動脈炎性を問わず「痛みを伴わない視力障害」を来すとされ、痛みの有無は鑑別の初手として有用です。
ただし、痛みは決め手ではなく(鎮痛薬内服や表現の個人差もあるため)、発症様式(急性/亜急性)、年齢、眼底所見、全身症状をセットで評価します。
- 👁️ 眼球運動痛:視神経炎で示唆的(ただし特異的ではない)
- 🕒 突然発症:虚血性視神経症をより疑う
- ⚠️ 痛みがないのに急激な視野欠損:虚血性を強く意識
視神経障害 症状:虚血性視神経症と側頭動脈炎
虚血性視神経症は、原因により動脈炎性と非動脈炎性に分かれ、動脈炎性は頻度が低い一方で失明の危険が高く、早急な治療判断が必要です。
動脈炎性(巨細胞性動脈炎など)が疑われる場合、視力障害に加えて頭痛、発熱、顎跛行(噛むと疲れる)、筋肉痛などの全身症状を伴うことがあります。
無治療で経過すると視力障害が急速に進行し得るため、症状の組み合わせで疑った時点で、血液検査(炎症反応)や必要に応じた評価へ速やかにつなげます。
| 観点 | 非動脈炎性 虚血性視神経症 | 動脈炎性 虚血性視神経症 |
|---|---|---|
| 痛み | 痛みを伴わない視力障害 | 痛みを伴わない視力障害(ただし全身症状を伴うこと) |
| 随伴症状 | リスク因子背景が中心 | 頭痛・発熱・顎跛行・筋肉痛など |
| 治療の考え方 | 有効な治療法が確立されず、動脈硬化などのコントロール | 速やかなステロイド薬投与(無治療で両眼へ及ぶ可能性) |
参考:虚血性視神経症の原因(睡眠時無呼吸、薬剤、夜間低血圧など)と治療方針の整理に有用
視神経障害 症状:検査と診断(視野検査・眼底検査・MRI・血液)
視神経障害が疑われる場合、視力検査・眼底検査・視野検査に加え、必要に応じてMRI、血液検査、髄液検査などを組み合わせて評価します。
虚血性視神経症では、視野検査や画像検査、血液検査が行われ、動脈炎性が疑われる場合は血液検査で炎症反応を確認し、側頭動脈生検を行うこともあります。
また、巨細胞性動脈炎の症状が乏しいケースなどでは、MRIやCTで腫瘍などの圧迫性病変の有無を調べる流れが示されています。
- 🔎 外来の実務:視野(静的/動的)+眼底(乳頭腫脹・蒼白)で「今ここ」を把握
- 🧠 MRI:視神経炎の評価、圧迫性視神経症の除外に重要
- 🧪 血液:炎症(動脈炎性疑い)や全身リスクを同時に評価
視神経障害 症状:独自視点(誤診と見落としの作法)
視神経障害は、症状が「見えにくい」だけで始まり、眼科・神経内科・救急のいずれでも最初の一手が遅れると回復機会を逃し得るため、医療従事者側の“疑う基準”の共有が重要です。
意外に見落としやすいのは、患者が「ぼやける」としか言わない中心暗点や、視力がそこそこ保たれたまま進む視野欠損で、視力表が良いほど安心バイアスがかかります。
さらに、虚血性視神経症の非動脈炎性では有効な治療法が確立されていないとされる一方、動脈炎性では速やかなステロイド治療が推奨されており、「治療で差がつく病型を先に拾う」という逆算が現場の安全設計になります。
- ✅ 迷ったら:急性/亜急性、痛み、全身症状(頭痛・発熱・顎跛行)を再聴取
- ✅ “視力が良い”は免罪符にならない:視野検査の閾値を下げる
- ✅ 動脈炎性疑いは時間との勝負:採血と治療判断を同じタイムラインで
参考:視神経炎(視神経症)の症状、病型(抗アクアポリン4抗体陽性、虚血性、圧迫性、中毒性など)と検査の全体像の把握に有用
日本眼科学会:視神経症(視神経炎)

多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン(2023)多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドラ