セレコックスとロキソニンの違い

セレコックスとロキソニンの違い

セレコックスとロキソニンの主な違い
🎯

COX選択性

セレコックスはCOX-2選択的阻害薬、ロキソニンは非選択的阻害薬として異なる作用機序を持つ

⏱️

効果発現

ロキソニンは30分〜1時間で効果発現、セレコックスは約28分で効果発現(海外データ)

💊

用法用量

ロキソニンは1日3回服用、セレコックスは1日2回服用と服用回数が異なる

セレコックスのCOX-2選択的阻害メカニズム

セレコックス(セレコキシブ)は、COX-2を選択的に阻害する唯一の日本承認薬剤です 。セレコキシブの選択性は、COX-1とCOX-2の立体構造の違いを利用したものです 。

参考)http://www.hakatara.net/images/no9/9-6.pdf

COX-2では内部構造のポケットにスルホンアミド基が結合し、その酵素活性を阻害します 。この構造的特徴により、アラキドン酸がCOX-2の活性部位に到達できず、プロスタグランジン産生が抑制されます 。

セレコキシブの作用機序の特徴:

ロキソニンの非選択的NSAIDs作用

ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム水和物)は、COX-1とCOX-2を非選択的に阻害する薬剤です 。体内でプロドラッグとして働き、活性代謝物に変換されて効果を発揮します 。

参考)https://www.pmda.go.jp/drugs/2007/P200700006/80012600_21900AMZ00003_F100_1.pdf

ロキソニンの作用機序:

この非選択的阻害により、胃の粘膜を保護するCOX-1も抑制されるため、胃腸障害のリスクが高くなります 。

参考)ロキソニンは安全な薬か? – 原田歯科医院

セレコックスとロキソニンの副作用プロファイル比較

セレコックスの主な副作用:

ロキソニンの主な副作用:

セレコックスは胃への負担が少ないとされていますが 、心血管系リスクについては注意が必要です 。

セレコックス効果発現時間と持続性

セレコックスの効果発現時間は、抜歯後疼痛における400mg単回投与で約28分と報告されています 。これはロキソニンの30分〜1時間と比較して遜色ない速さです 。

セレコックスの薬物動態的特徴:

一方、ロキソニンは効果持続時間が約6〜8時間と短く、1日3回の服用が必要です 。慢性疾患の管理において、セレコックスの服用回数の少なさは患者のアドヒアランス向上に貢献します 。

セレコックスとロキソニンの併用禁忌と相互作用

NSAIDs同士の併用について:

一般的に、セレコックスとロキソニンの併用は推奨されません 。併用による効果の増強は認められず、消化器系の副作用のリスクが増すからです 。

参考)【Q】NSAIDs同士の併用は可能か? – CloseDi

併用禁忌の理由:

NSAIDs2剤以上の併用は副作用の頻度のみが増加し、効果の増強は望めないことが明らかになっています 。医療従事者は患者の薬歴を十分に確認し、不適切な併用を避ける必要があります。