pd1阻害薬の一覧現状と特徴比較データで深掘り

・国内外で臨床実績が豊富な代表的pd1阻害薬は下記４種類（商品名/一般名）です。

• オプジーボ（ニボルマブ）－日本初の免疫チェックポイント阻害薬で、多岐にわたる適応症を持つ。
• キイトルーダ（ペムブロリズマブ）－強い親和性を持ち、がん種横断的なMSI-highへの適応でも有名。
• テセントリク（アテゾリズマブ）－PD-L1を標的とした阻害薬、膀胱がんから肺がんなど適応拡大中。
• イミフィンジ（デュルバルマブ）－固形がん治療、肺がん・膀胱がんで進行例に使われる。

バベンチオ（アベルマブ）も一部で承認。今後新規開発が進む見込み。

参考リンク説明：薬効分類や最新承認品目の一覧表は日本肺癌学会サイトが詳しい。「肺がん治療に使用される薬剤一覧」セクションが有用。

日本肺癌学会・薬剤一覧ページ

pd1阻害薬は免疫細胞（主にT細胞）が腫瘍細胞に「ブレーキ」をかけられる状態＝免疫チェックポイントを解除します。
PD-1はT細胞表面に発現、これに結合するPD-L1/PD-L2が腫瘍細胞上に高発現することで攻撃抑制となります。

• 抗PD-1抗体（オプジーボ、キイトルーダ）はT細胞上PD-1に結合し抑制を解除
• 抗PD-L1抗体（テセントリク、イミフィンジ、バベンチオ）は腫瘍細胞上PD-L1に結合

これら薬剤により「がん免疫療法」として腫瘍細胞への攻撃力を高める効果が期待されます。作用機序の詳細は論文

PD-1/PD-L1 pathway blockade works as an effective and practical therapy for cancer immunotherapy

に詳しく掲載されています。

公的臨床試験結果による比較ポイントは、薬剤ごとの適応癌種と安全性・効果の差異です。

• オプジーボ：非小細胞肺がん・腎細胞がんなど多数適応。長期生存率向上例が多い。
• キイトルーダ：がん種横断的にMSI-Hの適応あり。トリプルネガティブ乳がんにも拡大傾向。
• テセントリク：肺がん・UC・TNBCが主適応。免疫療法単独/併用臨床の幅が広い。
• イミフィンジ：ステージIII NSCLCで長期保存療法が有効例多数。

論文ごとの比較表や薬効評価はAnswersNews特集「免疫チェックポイント阻害薬、抗PD-1/PD-L1/CTLA-4」記事が詳しい。

免疫チェックポイント阻害薬比較特集

pd1阻害薬による免疫関連有害事象（irAE）は臓器横断的に出現します。

• 間質性肺炎、甲状腺機能異常、皮疹、糖尿病、腸炎など多岐にわたる
• 早期発見・多職種連携による管理が重要
• 高齢者、併用薬治療例でリスク上昇

各薬剤で副作用プロファイルが異なるため、薬剤ごとの特徴把握とチーム医療が求められます。

管理指針や副作用対策は銀座鳳凰クリニックの「免疫チェックポイント阻害剤」ページで事例ごとに解説有。

免疫チェックポイント阻害剤副作用管理まとめ

上記現存品以外にも、スパルタリズマブ（ノバルティス）、セミプリマブ（サノフィ）、大鵬薬品などによる新規抗PD-1/PD-L1抗体が開発中。

• 抗体以外にも小分子阻害薬・ペプチド・バイオマーカー応用の進展
• DNA損傷誘導薬（例：セフトリアキソン系）、CTLA-4阻害薬との併用が注目
• 自己免疫疾患・移植領域への応用も一部研究進行
• 薬剤耐性腫瘍への個別化医療（バイオインフォ活用）が進展

開発動向や研究状況詳細は「免疫チェックポイント阻害薬開発状況」セクション（QLife）が最新情報更新中。

免疫チェックポイント阻害薬新規開発状況