尿検査試験紙 使い方 判定時間 保存方法

尿検査試験紙 使い方 判定時間

尿検査試験紙の要点(医療従事者向け)
🧪

浸す→余分な尿→水平保持

「浸す時間」「尿量」「保持姿勢」で反応が変わり、隣接パッドへの試薬流出も起こり得ます。

⏱️

判定時間は必ず守る

判定が早すぎても遅すぎても誤判定の原因になります(項目ごとの反応時間に注意)。

📦

保存方法と変色チェック

湿気・高温・直射日光を避け、乾燥剤は取り出さず、変色した試験紙は使用しません。

尿検査試験紙 使い方 手順 中間尿

 

尿検査試験紙の使い方は、まず「検体の質」を整えるところから始まります。採尿は、尿道や陰部からの雑菌混入を減らすために中間尿が基本です(早朝第1尿の中間尿が最適とされます)。

外来などで早朝尿が難しい場合でも、随時尿で中間尿を採ることは同じ考え方で、少なくとも「最初と最後を避ける」という説明が患者さんに伝わるかが精度を左右します。

検査の実務手順は、施設差が出やすいので「添付文書」を前提にしつつ、原理的に外せない手順だけを標準化しておくと教育コストが下がります。

参考)https://www.jacd.info/method/nyoukensa.htm

具体的には次の順で統一します。


・🧴採尿容器内で尿をよく混ぜる(沈殿や濃淡の偏りを減らす)​
・🧪試験紙の試験部分を尿に完全に浸す(浸す時間は添付文書どおり)​
・🧻採尿容器の縁に側面を当てる、またはティッシュ等に裏側を軽く当てて余分な尿を除く​
・📏試験紙を水平に保持して、規定の判定時間で色調表と比較する​

「余分な尿を除く」操作は地味ですが重要で、尿が多すぎると反応が進みすぎて正しい結果が得られない、と標準化資料でも明記されています。

また多項目試験紙では、縦にすると試薬が溶け出して隣の試薬部に影響し、正しい結果が得られない(例として蛋白の試薬が溶け出しpH部が異常発色)と説明されています。

尿検査試験紙 使い方 判定時間 色調表

尿検査試験紙の使い方で最も事故が起きやすいのが「判定時間」です。判定時間は必ず守る、と標準化資料で強調されています。

目視判定では、明るい場所(蛍光灯下など)で試験紙と色調表を近づけて比較することが推奨されています。

判定の“方法”も、人によるブレを生みます。標準化資料では、近似選択法(近い色を選ぶ)、切り下げ法(色枠に達しないなら低い方)、切り上げ法(少しでも濃いなら高い方)など、施設で目的に応じて決めるべき判定法が整理されています。

新人教育では「どの判定法を採用している施設なのか」を明文化し、迷ったときに“独自ルール”が増えない仕組み(相談ライン、再検基準)を作ると、結果の一貫性が上がります。

意外と見落とされるのが、判定時間を守っていても「尿温度」や「尿の放置」で反応の見え方が変わる点です。冷蔵保存した尿は室温に戻してから検査しないと、ブドウ糖が低く、潜血反応は高く判定されることがある、と注意喚起されています。

つまり、判定時間を守るだけでは不十分で、「検体条件+判定時間+観察条件(照明)」の3点セットが揃って初めて再現性が出ます。

尿検査試験紙 使い方 保存方法 変色

尿検査試験紙の使い方には、測定操作だけでなく保存方法も含めて指導する必要があります。尿試験紙は湿気・直射日光・高温を避けて保存する、と標準化資料に明記されています。

さらに、使用期限内であっても少しでも変色した試験紙は使用しない、乾燥剤は取り出さない、と具体的に示されています。

現場の“あるある”として、忙しい時間帯にキャップを開けたままにしてしまい、湿気で劣化しやすくなる点も要注意です。標準化資料でも、必要枚数を取り出したら直ちにキャップをしっかり閉める、濡れた手で取り出さない(湿気で劣化)とされています。

この「濡れた手」を軽視すると、開封後のロットだけ突然“全体的に発色が鈍い/強い”などの違和感が出て、QCが難しくなります(外観チェックが重要)。

保存だけでなく、検体(尿)側の保存も精度管理の一部です。尿は放置で成分が変化しやすく、新鮮尿で検査するのが基本で、採尿直後に検査できない場合はフタをして冷暗所または冷蔵保存し、できるだけ4時間以内に検査する、とされています。

放置による変化として、pHのアルカリ化、ブドウ糖やケトン体・ビリルビン・ウロビリノーゲンの陰性化、白血球反応の陰性化などが表で整理されており、「遅れた検体」がどの方向に誤るかを知っておくと説明・再検判断に役立ちます。

参考リンク(尿試験紙の操作・保存・判定・偽陽性/偽陰性がまとまった標準化資料)。

尿定性検査(尿試験紙の使用方法、保存方法、判定法、偽陽性・偽陰性の原因が図表で整理)

尿検査試験紙 使い方 偽陽性 偽陰性

尿検査試験紙は便利な一方、測定原理上、偽陽性・偽陰性が起こり得ます。標準化資料でも、薬剤の影響や尿自体の着色などで異常発色を示し、偽陽性・偽陰性の原因になると明記されています。

したがって、結果が臨床像と合わないときは「試験紙が間違った」ではなく「試験紙が間違い得る条件が揃っていないか」を点検する思考が重要です。

特に押さえるべき代表例がビタミンC(アスコルビン酸)です。ビタミンCは尿中に排泄されて尿試験紙の反応を阻害し、ブドウ糖・潜血反応・ビリルビン・亜硝酸塩は反応が阻害され、陽性が陰性になることがある、とされています。

患者さんが栄養ドリンク、サプリ、点滴、風邪薬などでビタミンCを多く摂取している可能性は高く、「ビタミンC多量が疑われるなら併せて報告」する運用が提案されています。

また、強度の着色尿(血尿、ビリルビン尿、薬尿など)では、尿の着色が試験紙全体に重なって色調表と異なり、判定が困難になるため、無理に判定せず医師に尿を見せるなどの対応が勧められています。

この“無理に判定しない”判断は、医療従事者の経験差が出る部分なので、施設として「判定困難=再検/機器判定/沈渣追加」などのフローを持つと安全です。

尿検査試験紙 使い方 独自視点 失敗

尿検査試験紙の使い方で、検索上位の一般的な手順説明では触れられにくいのが「失敗の再現性(同じ人が同じ失敗を繰り返す構造)」です。標準化資料に書かれている注意点(水平保持、余分尿の除去、判定時間厳守、保存・変色チェック)は、裏返すと“ここが崩れると結果が崩れる”チェックリストになります。

そこで、医療従事者向けには「ありがちな失敗→起きる理由→防止策」を、現場の行動に落とすのが効果的です。

以下は、教育で効く“失敗パターン集”です(意味のない精神論ではなく、観察できる行動に寄せます)。


・⏱️判定時間が曖昧:タイマー不使用で、早すぎ/遅すぎが混在→「判定時間は必ず守る」運用に統一し、タイマーを試験紙の横に固定する​
・📏試験紙を縦に持つ:隣接パッドへ試薬が流れて異常発色→「水平保持」を声かけポイント化(見学者が見て指摘できる)​
・🧻余分尿を取らない:反応が進みすぎる→採尿容器の縁に当てる/ティッシュで裏側に当てる手技を標準手順に組み込む​
・📦キャップ開けっぱなし:湿気で劣化→必要枚数を出したら即キャップ、濡れ手禁止、変色は使用しない​
・🧊冷蔵尿をそのまま:尿温度でブドウ糖低め・潜血高めに出る可能性→室温に戻してから検査、4時間以内を徹底​

さらに一歩踏み込むと、原因が「患者要因」か「前処理要因」か「判定要因」かを切り分ける質問テンプレがあると、現場のコミュニケーションが速くなります。

例として、①採尿から何時間?②冷蔵した?室温に戻した?③ビタミンC/着色尿の可能性?④試験紙は変色していない?⑤水平保持と余分尿除去をした?の順で確認すると、再検や追加検査に迷いにくくなります。

参考リンク(ビタミンCなどの影響も含め、尿試験紙検査法の偽陽性・偽陰性原因表が掲載)。

尿定性検査(偽陽性・偽陰性の原因一覧表、着色尿への対応、判定法の考え方)

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