網膜出血 原因と高血圧と糖尿病

網膜出血 原因

網膜出血 原因:臨床で押さえる要点
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原因は「血管障害」と「牽引・新生血管」

高血圧・糖尿病などの全身因子、網膜静脈閉塞症などの局所血流障害、黄斑部への影響で視機能が大きく変わる。

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無症状で健診発見もある

眼底出血は偶然見つかることがあり、黄斑部の障害があると視力低下・歪みなどが前景に出る。

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検査と紹介の優先順位

眼底検査に加え、OCTや蛍光眼底造影などで病態を確定し、網膜静脈閉塞症や糖尿病網膜症では治療介入のタイミングが予後を左右する。


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網膜出血 原因として高血圧網膜症を見逃さない

 

網膜出血は「眼底出血」として指摘されることが多く、実臨床では高血圧の影響(高血圧網膜症)をまず鑑別に置くのが安全です。

眼底は全身で血管を直接観察できる部位であり、眼底所見から高血圧や動脈硬化の影響を推測できる点は、患者説明にも使いやすい特徴です。

高血圧網膜症は血圧コントロールで眼底出血が改善することがあるため、眼科対応と同時に、内科での降圧管理(服薬アドヒアランス、家庭血圧、二次性高血圧の拾い上げ)をセットで設計します。

🧠現場での整理(患者の「原因は何?」に短く答える型)

  • 「血圧が高い状態が続くと、網膜の細い血管に負担がかかり、出血や白斑が出ることがあります。」
  • 「目だけの病気に見えて、全身管理(血圧)が治療の中心になることもあります。」

📌医療者向けの補足

高血圧網膜症は眼症状が乏しいことがあり、健診や別件受診で偶然見つかる導線が多いので、紹介状には「血圧既往・治療状況・最近の最高/最低」を必ず添えると、眼科側のリスク評価が早まります。

網膜出血 原因で多い糖尿病網膜症と病期の考え方

糖尿病網膜症は、高血糖状態が続くことで網膜の毛細血管障害が起こり、網膜出血や循環不全を通じて視力障害につながります。

病期は「単純→増殖前→増殖」と進みうる枠組みで把握すると、紹介タイミングと説明の一貫性が保てます。

増殖期では新生血管が脆弱なため硝子体出血を起こしやすく、増殖膜が網膜を牽引して網膜剥離へ進むことがある点が、失明リスクの中核です。

🩸意外に誤解されやすいポイント(説明で差が出る)

  • 自覚症状は「重症になるまで出にくい」とされ、視力低下が出た時点で進行例が混ざります。

    参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC504261/

  • 糖尿病黄斑浮腫は網膜症のどの段階でも起こり得て、「出血量」だけでは視力の説明がつかないことがあります。​

🔎検査・フォローの要点

  • 糖尿病患者は、診断の有無にかかわらず定期的な眼科受診(少なくとも年1回)が推奨されています。​
  • 眼科では眼底検査に加え、蛍光眼底造影で循環動態や漏出を確認し、OCTで黄斑浮腫を評価します。​

網膜出血 原因として網膜静脈閉塞症を疑う所見

網膜静脈閉塞症は、血栓などで網膜静脈が詰まり眼底出血を起こす病態で、高血圧・糖尿病・高脂血症などを合併しやすく、動脈硬化が主因と考えられています。

閉塞部位により網膜中心静脈閉塞症(CRVO)と網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に分かれ、CRVOは網膜全体に出血が生じやすく進行が速い場合には難治性緑内障のリスクが示されています。

BRVOでも黄斑部に影響が及ぶと視力が著しく低下し得るため、「片眼の急な見えにくさ」「歪み」「視野欠損」では本疾患を強く疑い、同日〜早期紹介を基本に組み立てます。

📋鑑別を速くする問診テンプレ(外来・健診後の導線)

  • 既往:高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、脳心血管イベント。
  • いつから:突然か、徐々にか(閉塞症は突然の訴えが多い導線になりやすい)。
  • 見え方:中心がぼやける、歪む(黄斑部の関与を疑う)。

網膜出血 原因の加齢黄斑変性と黄斑部の症状

加齢黄斑変性は、加齢に伴い黄斑部に異常が起こって視力が低下していく病気で、眼底出血をきたすことがあります。

病変が黄斑部(中心視力の要)にあるため、「見たいところがゆがむ」「中央が見えにくい」といった訴えが前面に出やすく、患者は“眼鏡が合わない”として受診することもあります。

現場では、糖尿病網膜症や静脈閉塞症と同様に“出血=経過観察で自然に吸収”と短絡しないことが重要で、黄斑部が関与する出血は視機能への影響が大きくなり得ます。

🧩患者説明の言い換え例(クレーム予防に効く)

  • 「網膜の出血は場所が重要で、中心(黄斑)に近いと少量でも見え方が大きく変わります。」
  • 「出血の原因で治療が変わるので、眼底検査で種類を見分けます。」

網膜出血 原因を患者安全で運用する独自視点:健診指摘からのトリアージ

眼底出血は健診や人間ドックで指摘されて受診につながることがあり、また眼科診察で偶然見つかる場合もあるため、「症状がない=軽い」とは限りません。

健診→外来→眼科紹介の流れでは、“原因疾患の当たり”を付けるよりも、黄斑部関与の可能性と進行速度(突然発症・片眼・視野欠損など)で優先度を決める設計が事故を減らします。

さらに、網膜静脈閉塞症や高血圧網膜症では背景に動脈硬化リスクが重なることが多いため、眼科紹介と同時に血圧・血糖・脂質の再評価を同日オーダーに組み込むと、紹介後の分断を減らせます。

トリアージの実務例(院内で共有しやすい形)

  • 当日紹介:突然の視力低下、視野欠損、歪み、片眼の急変(黄斑部・閉塞症を疑う導線)。
  • 早期(数日以内):健診で眼底出血+高血圧未治療/治療中断、糖尿病で眼科未フォロー(進行無症状の可能性)。​
  • 定期紹介:眼底出血指摘はあるが症状なし、既に眼科定期フォローがあり変化がない(ただし放置はしない)。

参考:糖尿病網膜症の病期分類、検査(眼底検査・蛍光眼底造影・OCT)、予防と治療(レーザー、硝子体手術、硝子体内注入)が整理されている

網膜症 | 糖尿病情報センター

参考:眼底出血の定義、主な原因(網膜静脈閉塞症・糖尿病網膜症・高血圧網膜症・加齢黄斑変性など)と、黄斑部が中心視力に重要である点がまとまっている

https://www.eye-care.or.jp/sittoku/%E7%9C%BC%E5%BA%95%E5%87%BA%E8%A1%80/

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