網膜静脈炎と診断
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網膜静脈炎の症状とぶどう膜炎
網膜静脈炎は「網膜血管炎」のうち静脈側の炎症が中心となる病態として捉えると理解しやすく、ぶどう膜炎の文脈で遭遇することが少なくありません。
患者訴えは「かすみ」「まぶしさ」「飛蚊症」など非特異的になりやすく、視力低下が軽微でも炎症活動性が進んでいる例があるため、症状の軽重だけで安心しない姿勢が重要です。
臨床では、前眼部の炎症所見が目立たない一方で眼底に血管周囲炎が出ていることもあり、散瞳下眼底検査と画像評価を“セット”で行うと見落としが減ります。
網膜静脈炎の診断と蛍光眼底造影
フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)は、網膜毛細血管の高解像度画像が得られ、毛細血管が詰まっている領域は暗く抜けて写るなど、虚血評価に直結します。
また、サルコイドーシスの眼病変として知られる網膜血管周囲炎は、周辺部に出やすく、FAで検出可能な程度の所見として拾い上げられることがあるため、眼底周辺部まで意識した撮影・読影が有用です。
検査運用面では、FAは散瞳が必要で撮影が複数枚に及び、所要時間が長め(施設説明では2時間程度)になり得るため、外来フローと患者説明(検査後の運転など)を事前に整えるとトラブルが減ります。
蛍光眼底造影の検査手順・所要時間(散瞳、フルオレセイン/ICGの使い分け)が具体的。
網膜静脈炎とサルコイドーシス
サルコイドーシスでは、眼の病変として「ぶどう膜炎・網膜の血管の炎症(網膜静脈炎)」が起こり得ることが、日本眼科学会の一般向け解説でも明記されています。
さらに、ぶどう膜炎診療ガイドラインでは、サルコイドーシスの網膜血管炎は分節状の静脈周囲炎が主体で、網膜出血を伴うことは少ない、という鑑別に役立つニュアンスが示されています。
ここが臨床の落とし穴で、「出血が少ない=軽い」と短絡しやすい一方、血管壁の炎症が続けば漏出や虚血、続発病変に結び付くため、炎症の“質”を画像で追う価値があります。
サルコイドーシスと眼(網膜静脈炎を含む)の典型症状が簡潔。
網膜静脈炎の治療と抗VEGF
網膜静脈炎そのものは炎症性病態ですが、臨床では「黄斑浮腫」や「新生血管」といった視機能を落とす合併所見への介入が並走する場面があり、静脈閉塞症領域の治療知識が役立ちます。
たとえば網膜静脈閉塞症では、黄斑浮腫に対して抗VEGF薬の硝子体注射が第1選択の治療になっている、という整理が日本眼科医会の情報として示されています。
静脈炎の症例で黄斑浮腫が前景に立つ場合も、(炎症制御の設計と矛盾しない形で)抗VEGFを含む網膜合併症治療を検討する発想が、視力予後の説明と方針共有をスムーズにします。
網膜静脈炎の独自視点とOCTA
FAは漏出を見るのが強みですが、造影剤を使わず短時間で血流情報を得るOCTアンギオグラフィー(OCTA)は、網膜虚血や中心窩無血管野(FAZ)の評価、新生血管の有無などを観察できるという臨床的メリットが整理されています。
一方で、OCTAは“漏出そのもの”を直接描出する検査ではないため、炎症の活動性評価(漏出)と、灌流評価(血流・無灌流)を目的別に組み合わせる視点が、網膜静脈炎のフォローに現実的です。
あまり語られない運用上の利点として、OCTAは非侵襲で繰り返しやすいので、患者の通院間隔が詰まる局面(治療導入期・増悪疑い)で「患者負担を増やさずに情報密度を上げる」道具になり得ます。

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