眼瞼縁炎 原因
眼瞼縁炎 原因 感染 ブドウ球菌
眼瞼縁炎は「まぶたの縁(睫毛根部を含む)」の炎症で、臨床ではまず感染性(とくに細菌)か、非感染性(脂漏・アレルギー等)かを分けて考えると整理しやすいです。済生会の解説では、前部眼瞼炎はブドウ球菌感染によるものが多く、黄色い滲出物の付着、皮膚びらん、睫毛の脱落が特徴的とされています。これは医療従事者が患者説明を行う際にも有用な“典型像”です。
感染が強く疑われるときは、炎症の場が「毛包・脂腺・汗腺」近傍にある点を踏まえ、眼瞼縁を拭ってもすぐに付着物が再形成される、圧痛や局所熱感が目立つ、片側優位で急性増悪するといった経過も確認します。さらに、後部に波及すると麦粒腫(マイボーム腺の急性化膿性炎症)や、霰粒腫(慢性炎症による肉芽腫性炎症)が関与することがあるため、結節の触知や局所の腫脹を見落とさないことが重要です。済生会のページでも、後部眼瞼炎の感染性病態として麦粒腫・霰粒腫が挙げられています。
一方で「感染性/非感染性」の境界が曖昧で、非感染性でも抗菌薬が使われることがある点は現場感覚と一致します。済生会でも、感染性と非感染性の境界が曖昧である旨が明記されており、眼瞼衛生が感染リスク低下に寄与することが示されています。ここは上司チェックでも突っ込まれやすいポイントで、「原因を断定しないが、治療は機序に沿って組み合わせる」説明が安全です。
眼瞼縁炎 原因 マイボーム腺 機能不全
眼瞼縁炎の原因を語る際、いまや避けて通れないのがマイボーム腺機能不全(MGD)です。日本眼科学会の「MGD診療ガイドライン」では、MGDはさまざまな原因でマイボーム腺機能がびまん性に異常を来し、慢性の眼不快感を伴う状態と定義され、MGDからドライアイが発生し得ることも記載されています。臨床では「後部眼瞼炎」や「MGDが背景にある慢性眼瞼縁炎」が混在し、再発・遷延の主要因になり得ます。
ガイドラインのサマリーでは、MGDの病態は導管上皮の過角化と腺房の萎縮が主である、と整理されています。つまり、単に“脂が多い/詰まる”という生活指導だけでは不十分で、腺構造の変化(萎縮)にまで進む前の介入設計が重要になります。加えて、ガイドラインではMGDの診断において、眼瞼縁の解剖学的変化として「マイボーム腺開口部閉塞所見」「眼瞼縁血管拡張」「粘膜皮膚移行部の移動」「眼瞼縁不整」が有用とされています。
ここで実務的な“落とし穴”があります。患者が「まぶたがかゆい」「ゴロゴロする」と訴える場合、前部眼瞼炎(睫毛根部の付着物)だけを追うと、MGDの存在を見逃しやすい点です。眼瞼縁炎を主訴に来院しても、細隙灯で開口部のplugging、meibumの混濁・粘稠、圧出低下、油層の不安定を評価して初めて“原因の本丸”が見えるケースが少なくありません。
眼瞼縁炎 原因 アレルギー 皮脂
非感染性の原因として頻度が高いのが、アレルギー反応と皮脂分泌の異常(脂漏)です。済生会の解説では、炎症が起こる原因として細菌・ウイルス感染だけでなく、皮脂の過剰分泌、アレルギーなどが挙げられています。つまり「細菌がいない=眼瞼縁炎ではない」ではなく、皮膚炎や脂漏性変化が眼瞼縁炎の形で現れる、と捉える必要があります。
アレルギーの文脈では、接触性皮膚炎(化粧品、植物、消毒薬、点眼薬など)が原因となり得る点が重要です。済生会のページでも、接触性皮膚炎は原因物質による遅延型アレルギー反応で起こり、点眼薬も原因になり得るとされています。医療従事者向けの記事としては、「処方した点眼薬そのものが原因物質になり得る」点を明確にし、増悪時には薬剤歴・化粧品歴・まつ毛メイク・クレンジング方法まで確認する、という実務に落とすと説得力が出ます。
また、皮脂の過剰や性状変化はMGDとも交差します。日本眼科学会のガイドラインでは、MGDは分泌減少型・分泌増加型に大別され、分泌増加型では炎症により質的に変化したmeibumが多量に貯留し、分泌が増加している(従来の考え)と説明されています。脂漏性皮膚炎や酒さなどの皮膚疾患が絡むことが多いとされ、眼瞼縁炎の原因が“まぶた単独”ではなく皮膚背景を含むことを示唆します。
眼瞼縁炎 原因 温罨法 眼瞼清拭
原因論を「治療で検証する」視点も臨床では有用です。MGD診療ガイドラインでは、温罨法はMGDの自覚症状やmeibumの質(meibum grade)を改善し、MGD治療として実施を強く推奨するとされています。これに対し、眼瞼清拭は自覚症状や涙液層破壊時間を改善する可能性があり、クレンジング剤を用いた方法も含めて“弱く推奨”という位置づけです。
この強度の差は、患者指導のニュアンスを変えます。温罨法は「まずやるべき基本」として説明しやすい一方、眼瞼清拭は“やり方次第で刺激になり得る”こと、使用する剤で有害事象の可能性があることもガイドラインに記載されているため、丁寧に手技を説明し、過度な摩擦を避ける指導が必要です。
また、済生会でもマイボーム腺炎やMGDに対して、まぶたの縁を清潔にすること、シャンプー、眼瞼マッサージ、温罨法などによるlid hygieneがよいとされる、とまとめられています。つまり「原因が感染っぽいから抗菌薬」だけではなく、原因が混在する前提で“眼瞼衛生+温罨法”を土台にし、所見で薬物療法を上乗せする設計が合理的です。
眼瞼縁炎 原因 独自視点 VDT 瞬目
検索上位で定番の原因(感染・皮脂・アレルギー・MGD)に加えて、医療従事者が見落としやすいのが「瞬目(まばたき)」とVDT作業の影響です。MGD診療ガイドラインでは、MGD発症と関連のある因子(外的因子)として端末表示装置作業(VDT)がリスク因子に挙げられています。つまり、眼瞼縁炎の原因背景に“生活環境”が入り込み、治療抵抗性や再燃に関与し得ます。
さらに同ガイドライン本文では、瞬目によってmeibumが眼表面に広がり、瞬目不全がMGDの一因となることが報告されている、と記載されています。これは意外と実装しやすい介入で、患者に「画面作業中は瞬目が浅くなる」ことを説明し、意識的な完全瞬目や休憩、乾燥環境の調整を提案できます。薬を増やす前に原因の上流を変えられるため、再発を繰り返す眼瞼縁炎では特に価値があります。
現場でのコツは、訴えが“ドライアイ”に見えても眼瞼縁所見を必ず見にいくことです。VDT作業者は「乾く」「疲れる」主訴で来ますが、背景にMGDがあれば、原因は涙液不足ではなく油層由来の不安定性である可能性が高く、眼瞼縁炎の診断・治療と直結します。
原因・分類と治療の根拠がまとまっている(MGDガイドライン、温罨法・眼瞼清拭の推奨強度など)
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/MGD.pdf
眼瞼炎の分類(前部/後部)と原因(細菌・皮脂・アレルギー等)、所見のポイントがまとまっている
眼瞼炎 (がんけんえん)とは

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