経鼻胃カメラ コツ
経鼻胃カメラ コツ 前処置 プロナーゼ ガスコン
経鼻内視鏡を「通しやすく」「見落としを減らす」ための前処置は、(1)胃内粘液・泡の低減と、(2)鼻腔通過性の確保を分けて考えると組み立てやすいです。日本消化器内視鏡学会の市民向け解説でも、ガスコン(消泡剤)やプロナーゼ+重曹で胃内粘液を処理してから検査へ進む流れが示されています。
前処置の狙いが「見え方」に直結する点は、医療者側が意外と軽視しがちです。泡や粘液が残ると洗浄・吸引が増えて鎮静なしの経鼻では不快感が伸びやすく、結果的に観察が雑になりやすいので、最初に“視野を整える工程”を固定化する価値があります。
次に鼻側です。施設差はありますが、血管収縮剤を噴霧して鼻腔を拡げ、鼻出血を抑え、さらに局麻剤の血中移行を遅らせて作用時間を長くする目的が整理されています。
参考)https://jpn-ga.or.jp/wp-content/uploads/2015/09/The-9th.pdf
前処置の「順番」を標準化するだけで、同じ薬剤でも体感が変わることがあります。例えば、血管収縮剤→局所麻酔→スティック等で通過確認→外鼻孔の付着麻酔薬除去(曇り対策)という流れは、現場で再現しやすいチェックリストになります。
・前処置の実務チェック(例)
- 禁忌・リスク:抗血栓薬、既往、アレルギー、全身状態(必要なら事前検査)
参考)胃カメラの詳細 ~楽な受け方のコツからよくある疑問まで~
- 視野:ガスコン+プロナーゼ(重曹溶解)で粘液・泡を減らす
- 鼻腔:血管収縮剤→リドカイン等で局所麻酔(施設手順に従う)
- 直前:外鼻孔の麻酔薬を綿棒で除去し、曇りを減らす
参考リンク(経鼻の検査手順・前処置、抗血栓薬の休薬要否の考え方がまとまっている)。
3.1)上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸内視鏡)と治…
経鼻胃カメラ コツ 麻酔 リドカイン 血管収縮剤
経鼻は「鼻痛」と「鼻出血」をどう抑えるかが、患者満足と検査の安定性に直結します。血管収縮剤(例:硝酸ナファゾリン)を先に使う目的として、鼻腔を拡げて通過を容易にすること、鼻出血を抑えること、局麻剤の血中移行を遅らせ作用時間を長くし局麻中毒を起こりにくくすることが明示されています。
この“局麻剤の血中移行”の視点は、単に「通りを良くする薬」より一段深い説明として、医療従事者記事で差別化しやすいポイントです。
局所麻酔は、2%リドカイン(ビスカス)を通りのよい側の鼻腔内にゆっくり注入し、麻酔用スティックにリドカインゼリー+8%リドカインスプレーを用いる、といった具体的運用例が公開されています。
麻酔を“効かせる”だけでなく、“効いているかを確かめる”工程(スティックをスライドさせて通過可能か確認)が、実は最重要の安全弁です。
さらに、直前の曇り対策として、外鼻孔に付着した麻酔薬を綿棒で除去しておく手順も記載されています。
曇りは「拭けばいい」ではなく、レンズの曇り→再挿入や操作時間の延長→粘膜刺激増→鼻出血、という負の連鎖を作るので、準備段階の“1手間”として組み込む意義があります。
参考リンク(血管収縮剤・リドカイン・スティック径の運用、曇り対策、十二指腸挿入の注意が具体的)。

経鼻胃カメラ コツ 挿入 中鼻道 下鼻道
挿入のコツは「力」ではなく「ルート選択」と「軸合わせ」です。前処置の具体例として、まず中鼻道の通過を試み、不可能な場合は下鼻道に変更し、それでも不可能なら左右を変更する、という優先順位が提示されています。
これをスタッフ間で共通言語にしておくと、抵抗が強いケースでも“何を試したか”が共有でき、無理な押し込みを減らせます。
また、挿入時はスコープを持ち上げず鼻の軸に沿って入れる、スコープは鼻に近い部分を持って先端へ力が伝わるようにする、という操作上の注意も整理されています。
経鼻は細径で柔らかい分、手元の力が逃げやすく、結果として「余計に押す」になりがちなので、“持ち位置”の標準化は新人教育に特に効きます。
鼻腔通過後、食道入口部は嚥下でスムーズに入るというポイントが挙げられています。
嚥下のタイミングは、患者に「今つばを飲んでください」と単発で言うより、「飲み込むと楽に通ります。合図したら1回だけ」で事前に“予告”しておくと協力が得やすく、挿入時間が短くなる傾向があります(協力の取りやすさが経鼻の成否を左右します)。
・挿入で迷った時のミニ手順
- 抵抗=停止(押し続けない)
- 中鼻道→下鼻道→反対側の順に切替
- 鼻に近い位置を持ち、鼻の軸に沿わせる
- 食道入口部は嚥下で通す
経鼻胃カメラ コツ 体位 左側 げっぷ
体位と患者指導は、経鼻でも経口でも基本が共通します。経鼻内視鏡の手順として、検査台で左側を下にして横向き(左側臥位)になり、肩・首・のどの力を抜き、げっぷはなるべく我慢する、という説明が示されています。
経鼻は会話が可能になる利点があり、検査中の指示が通りやすい反面、会話が増えると嚥下や咽頭周辺の動きが増えて違和感が増す人もいるため、「短い合図で、やることは1つ」を徹底するとスムーズです。
胃内操作では、細径スコープが柔らかいことでループしやすい点が落とし穴です。十二指腸挿入の注意として、antrumのP-ring手前でエアーをしっかり抜きながら進めること、胃内にエアーがあるとFornixでループを描き十二指腸へ挿入できなくなることがある、と具体的に書かれています。
この「エアーを入れるほど見える」直感と逆の場面があるのが、経鼻の“意外なつまずき”で、挿入困難例のリカバリー手順としてチームで共有すると役立ちます。
・患者への声かけ例(経鼻向け)
- 「左を下にして、肩の力だけ抜いてください」
- 「つばは飲み込まず、口から出して大丈夫です」
- 「げっぷはなるべく我慢してください」
- 「合図したら、つばを1回だけ飲んでください(嚥下)」
経鼻胃カメラ コツ 独自視点 チーム連携 チェックリスト
検索上位の多くは「患者さんが楽に受けるコツ」に寄りがちですが、医療従事者向けでは“再現性”を上げる仕組みが差になります。例えば前処置は、ガスコン・プロナーゼ・血管収縮剤・リドカインといった工程が複数あり、抜けがあると挿入困難や曇り、鼻出血へ連鎖しやすいので、介助者が読み上げるチェックリスト化が有効です。
チェックリストは文字数を増やすための飾りではなく、忙しい内視鏡室でヒューマンエラーを減らす“実装”として価値があります。
さらに、患者説明を統一するだけで検査が安定します。学会解説でも「肩・首・のどの力を抜く」「げっぷを我慢」などが明確に示されているため、施設内で同じ文言に揃えると、患者が複数スタッフから異なる指示を受けて混乱するリスクを下げられます。
また、直前の外鼻孔の麻酔薬除去(曇り対策)や、スティックのスライドによる通過確認など、“地味だが効く”手順が公開されているので、新人のOJTでは「成功した時の感覚」ではなく「やった手順」を評価項目に入れると教育が早くなります。
・チームで共有したい「5つの合言葉」
- 「視野(ガスコン・プロナーゼ)」
- 「鼻腔(血管収縮剤→麻酔)」
- 「確認(スティックで通過)」
- 「曇り(外鼻孔を綿棒で)」
- 「ループ(エアーを抜く場面がある)」