A型内斜視と診断
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A型内斜視の原因と斜筋機能異常の見方
A型内斜視は、「上方視で内斜視が強く、下方視で相対的に弱い(あるいは変化が小さい)」というAパターンを伴う内斜視として臨床的に捉えると、初期の見落としが減ります。
A-V型斜視の病因は単一で説明できないことが多く、従来から斜筋(特にA型では上斜筋過動が多い)などの外眼筋機能異常が関与するとされます。
ただし「斜筋過動に見える所見」が、実際には水平筋付着部の垂直方向偏位によって“見かけ上”生じうる点は重要で、術前の眼球運動評価だけで病因を決め打ちすると手術設計がずれることがあります。
臨床での観察ポイント(医師・視能訓練士の共通言語として役立つ)
- 上方視・下方視での水平斜視角の差:A-V型の定義は報告により差があり得るが、一定角度の上下方視で差を定量しておくと議論が揃います。
参考)目の花粉症 (アレルギー性結膜炎) の原因・症状・診断・予防
- 斜筋過動/遅動:A型では上斜筋過動、V型では下斜筋過動が高率という傾向を念頭に置く一方、「見かけ」を疑う姿勢を残します。
- 頭位異常(顔位):代償頭位がある場合、日常生活の困りごと(読書・運転・階段など)に直結するため、角度だけでなく症状とセットで評価します。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5563549/
A型内斜視の診断と検査と分類の実際
内斜視は発症時期や原因、調節性の有無、斜視角の程度や変動などで分類し、必要な検査(視力・屈折・眼球運動・眼位測定など)を組み立てます。
日本弱視斜視学会の解説でも、内斜視の診断では斜視角測定に加え、屈折検査や眼球運動検査を行い、他疾患との鑑別を進めることが示されています。
特に後天の急性内斜視では器質的疾患を伴うことがあり、MRIなどの精査が必要になる場合があるため、A型内斜視を疑う場面でも「急に出た複視・急な眼位変化」があれば神経学的背景を外してはいけません。
外来で実務的に役立つ検査の並べ方(例)
- 眼位:遠見・近見に加え、上方視・下方視(可能なら一定角度)でプリズムカバーテストを行い、Aパターンの有無と量を残します。
- 眼球運動:斜筋の過動/遅動を記載しつつ、水平筋付着部異常で“似た所見”が出る可能性をコメントしておくと術者との連携が滑らかです。
- 屈折(調節性の除外・併存評価):調節性内斜視では遠視が背景となり、眼鏡で眼位が改善するタイプがあるため、屈折評価は基本動作です。
- 両眼視・弱視評価:乳児内斜視では弱視訓練が必要となることがあり、機能評価が治療優先順位を決めます。
A型内斜視の治療と手術の考え方
内斜視の治療は、遠視矯正(眼鏡)で改善する調節性内斜視か、眼鏡でも残る(部分調節性を含む)かで方針が変わり、眼鏡で治らない場合はずれの量に基づき手術を検討します。
A-V型斜視の手術では、斜筋機能異常がある場合は水平筋手術に斜筋手術を併用する、斜筋機能異常が乏しい場合は水平筋付着部を垂直方向にずらす方法(いわゆるtrick operation)を組み合わせる、などの考え方が議論されてきました。
一方で1991年の日眼会誌の報告では、A-V型斜視(手術例)で水平筋付着部異常が約半数に認められ、術前に斜筋機能異常と判断された中に「付着部異常による見かけの斜筋機能異常」が含まれ得るため、術中に水平筋付着部の確認が必要と指摘されています。
術式設計での“落とし穴”と回避策
- 落とし穴:上斜筋過動がある=斜筋手術、で短絡しやすい点(A型で特に起きやすい)。
- 回避策:Aパターンの変化量、斜筋所見の強さ、水平筋付着部の偏位の可能性をまとめて術前カンファで共有し、術中所見で計画を微調整できる前提を作る。
- 追加の注意:水平筋付着部異常の確認には、結膜切開法としてperilimbal approachが有用とする提案があり、「術中に確認する」目的が明確ならアプローチ選択の議論材料になります。
参考リンク(A-V型斜視の水平筋付着部異常、斜筋機能異常、術中確認の重要性)
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/95_698.pdf
A型内斜視と水平筋附着部異常:意外に多い“構造要因”
A-V型斜視の手術例を対象にした検討では、水平筋付着部異常がA-V型斜視全体の約49.6%に見られたと報告されており、「機能(斜筋)だけでなく構造(付着)」が臨床的に無視できない頻度で関与することが示唆されています。
さらに同報告では、上斜筋過動を認める症例のうち91.3%に水平筋付着部異常が関与していたというデータがあり、A型(上斜筋過動が出やすい側)ではとりわけ“付着部要因”の重みが増す可能性があります。
この「見かけ上の斜筋機能異常」を想定しておくと、術前のHessや9方向眼位などで所見が強い割に説明がつかない症例で、次の一手(画像・術中確認・術式の柔軟性)を選びやすくなります。
水平筋付着部異常を疑いたくなる臨床状況(ヒント)
- 斜筋過動の所見はあるが、パターンの出方が典型から外れる/左右差が大きい。
- 斜筋手術を想定したくなるが、水平筋の“縦方向の作用”が強く見える(上方視・下方視の変動が説明しやすい)。
- 手術計画上、trick operationの位置づけ(「異常付着を戻す」のか「意図的にずらす」のか)が曖昧になっている。
A型内斜視の独自視点:問診で拾う「現場のズレ」
A型内斜視は計測上のAパターンに意識が向きやすい一方、患者・家族が困っているのは「写真で目が寄って見える」「視線が合わない」「疲れる」など、場面依存の訴えであることが多く、問診で“困るシーン”を特定すると検査の狙いが定まります。
たとえば学童〜成人で「急に複視が出た」「短期間で悪化した」場合、内斜視としての分類上は急性内斜視も鑑別に入り、器質的疾患の除外にMRIが必要になることがあるため、A型の議論の前に安全側の評価が優先されます。
また代償頭位がある患者では、周囲は“姿勢の癖”と受け取りがちですが、斜視が原因となる異常頭位は斜視外来で一定割合を占めることが報告されており、生活指導(転倒リスク、学習姿勢、頸部痛)まで含めると介入価値が上がります。
問診の具体例(そのまま使える形)
- 「上下を見るとき(黒板→ノート、階段の上り下り、スマホ→遠く)で見え方は変わりますか?」
- 「写真で気になるのは、どんな角度(上から/下から/正面)ですか?」
- 「複視がある場合、いつからで、疲労や体調で変動しますか?」
- 「首や肩こり、頭痛、車酔い、集中力低下はありますか?」
こうした情報があると、上方視・下方視での眼位測定を“形式的に追加する検査”ではなく、“症状再現のための検査”として設計でき、検査値と生活障害を結びつけた説明がしやすくなります。

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