タケプロン静注用 添付文書 禁忌 相互作用

タケプロン静注用 添付文書

タケプロン静注用 添付文書の要点
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禁忌と相互作用

併用禁忌(リルピビリン塩酸塩)を最優先で確認し、pH上昇で吸収が落ちる薬・上がる薬を整理する。

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用法及び用量と運用

1回30mgを1日2回。点滴静注か緩徐な静脈注射。内服可能になったら切替、漫然投与を避ける。

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適用上の注意(調製・配合)

生食または5%ブドウ糖のみで溶解・希釈。他剤混合を避け、専用ライン運用と前後フラッシュを徹底。

タケプロン静注用 添付文書 禁忌

タケプロン静注用30mg(一般名:ランソプラゾール)は、胃酸分泌を強力に抑制するプロトンポンプインヒビター(PPI)注射剤で、添付文書の最初の関門は「禁忌」の確認です。特に「本剤の成分に対する過敏症の既往歴」がある患者は投与しません。

もう一つ、現場で見落としが致命的になりやすいのが、リルピビリン塩酸塩(エジュラント)投与中の患者への併用禁忌です。胃内pH上昇によりリルピビリンの吸収が低下し、血中濃度低下→作用減弱のおそれがあるため、禁忌として明記されています。

医療安全の観点では、入院時の持参薬確認で「抗HIV薬の一部(リルピビリン)」が引っかかる運用を、薬剤部・病棟で仕組み化しておくと事故が減ります。添付文書上の禁忌は短い一文でも、実務上は“処方監査のトリガー”として扱うのがコツです。

参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00052317.pdf

タケプロン静注用 添付文書 効能又は効果

本剤の効能又は効果は「経口投与不可能な」状況で、出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍、急性胃粘膜病変が対象です。

ここで重要なのは、単なる胃炎や予防投与ではなく、消化管出血を背景とした病態を想定している点です(とくに“経口投与不可能”という条件は、経口PPIへ切り替える判断の根拠にもなります)。

また添付文書には、急激な出血リスク(噴出性・湧出性出血、露出血管など)では内視鏡的止血術(ヒータープローブ、クリッピング等)を行うことが重要な基本的注意として書かれています。PPI注射は止血術の代替ではなく、止血環境(胃内pH)を整える役割として位置づけると、チーム内の意思決定がぶれにくくなります。

タケプロン静注用 添付文書 用法及び用量

用法及び用量は、成人でランソプラゾールとして1回30mgを、日局生理食塩液または日局5%ブドウ糖注射液に混合し、1日2回の点滴静注、または同溶解液20mLに溶解して1日2回の緩徐な静脈注射です。

さらに添付文書では、投与開始から3日間までの成績で高い止血効果が認められているため、内服可能になったら経口投与へ切り替え、漫然と投与しないことが明確に注意喚起されています。

意外と知られていない実務上のポイントは、「国内臨床試験で7日間を超える使用経験がない」と明記されている点です。経口切替の遅れが起きやすい患者(絶食長期化、嚥下障害、転科で主治医が変わる等)ほど、開始時に“切替条件と期限”をオーダーコメントや薬歴に残しておくと安全です。

タケプロン静注用 添付文書 相互作用

相互作用は大きく2系統で理解すると整理しやすく、(1)CYP2C19/CYP3A4を介した代謝面、(2)胃酸分泌抑制による胃内pH上昇→吸収変化、の二本立てです。

併用注意として、タクロリムス水和物は血中濃度上昇の可能性、ジゴキシン/メチルジゴキシンは作用増強の可能性、テオフィリンは血中濃度低下の可能性が挙げられています。

もう一段踏み込むなら、pH依存で吸収が落ちやすい薬剤群(例:ゲフィチニブ等の一部チロシンキナーゼ阻害剤、イトラコナゾールなど)が列挙され、ボスチニブ水和物は可能な限り併用回避と書かれている点が実務的に重要です。

さらに、高用量メトトレキサート投与時は血中濃度上昇があり得るため、一時的に本剤の中止を考慮すると記載されています。出血治療中の患者でも、がん化学療法や免疫疾患治療と重なるケースがあるため、当直帯ほど「相互作用の見落とし」を想定して監査に組み込みます。

タケプロン静注用 添付文書 適用上の注意

調製・投与で最も事故が起きやすいのが「適用上の注意」です。溶解後は経時変化を生じることがあるため速やかに使用し、保存しないことが示されています。

配合変化による変色・沈殿物のリスクがあるため、溶解液・輸液は日局生理食塩液または日局5%ブドウ糖注射液に限定し、それ以外や他剤との混合はしないことが明記されています。

投与時は「専用の経路を用い、他剤と共用しない」が原則です。やむを得ず側管投与する場合は、他剤注入を休止し、前後に生理食塩液または5%ブドウ糖でフラッシュするよう求められています。

このあたりは看護手技・ルート運用の話に直結するため、薬剤師が“処方監査だけで終わらず”、投与ルートの実装(専用ライン確保、側管時の手順、フラッシュ液の統一)まで確認できると再現性が上がります。

適用上の注意は「混ぜない」「保存しない」「専用ライン」という短いルールに見えますが、出血患者は多剤併用・輸液ポンプ渋滞になりがちで、例外運用が増えます。だからこそ、病棟の標準手順書に“なぜ混合不可か(沈殿・変色)”まで落としておくと、忙しい現場でも守られやすくなります。

適用上の注意(調製・投与)と相互作用、禁忌の一次情報を確認できる(添付文書PDFへの導線)。

PMDA 医療用医薬品情報(タケプロン静注用30mg:添付文書/IF/RMPへの入口)