フェノフィブラート80mg 武田テバの添付文書情報
フェノフィブラート80mg 武田テバの薬効分類と作用機序
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」は「フィブラート系高脂血症薬」に分類される経口脂質異常症治療薬で、一般名はフェノフィブラート80mg錠です。
主成分フェノフィブラートは核内受容体であるPPARαを活性化し、トリグリセリド低下、VLDL低下、HDLコレステロール上昇など脂質代謝を総合的に改善することが知られています。
添付文書上の効能・効果は「高脂血症(家族性高脂血症を含む)」であり、総コレステロールのみが高いⅡa型では第一選択薬としない旨の注意喚起が行われています。
脂質異常症治療において、スタチンは主にLDLコレステロール低下に強みを持つのに対し、フェノフィブラートは高中性脂肪血症や低HDL血症を伴う症例で選択されることが多く、両者のターゲットが微妙に異なります。
参考)フェノフィブラートってどんな薬?効果や副作用について医師が解…
PPARα活性化により脂肪酸β酸化が促進されることで血中トリグリセリドが低下する一方、アポA-I等の発現増加に伴いHDLコレステロール上昇が期待できる点は、動脈硬化リスク低減の観点からも注目されています。
参考)フェノフィブラート錠53.3mg「武田テバ」の基本情報(作用…
一部の観察研究や介入試験では、フェノフィブラートが糖尿病性網膜症進展抑制に寄与する可能性が示唆されており、脂質改善以外のプレンオトロピックな効果も議論されていますが、添付文書上の効能外である点には留意が必要です。
フェノフィブラート80mg 武田テバの添付文書に基づく用法用量と投与設計のコツ
添付文書では、通常成人にフェノフィブラートとして1日1回106.6〜160mgを食後経口投与し、1日160mgを超える用量は投与しないとされています。
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」単剤であれば、80mg錠を1〜2錠/日で設計し、症状や年齢、腎機能などに応じて調整する形が基本となります。
同一シリーズには53.3mg錠も存在するため、高齢者や腎機能低下例、あるいはスタチン併用時などには53.3mg錠を用いて細かく用量調整する戦略も取りやすい構成です。
食後投与とされている理由として、フェノフィブラートが脂溶性であり、食事に伴う胆汁分泌により吸収が安定しやすい点が関係していると考えられます。
参考)医療用医薬品 : フェノフィブラート (商品詳細情報)
なお、添付文書上は1日1回投与ですが、実臨床では服薬アドヒアランス向上のために「夕食後1回」として統一する施設も多く、看護実務や服薬指導の観点からも記録の一貫性が重要です。
腎機能低下例ではクレアチニン値上昇や横紋筋融解症リスクが増すことから、推算GFRを確認したうえで開始・継続の是非と用量を検討すべきであり、添付文書の「腎機能障害患者」項目を定期的に見直すことが推奨されます。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00067060.pdf
フェノフィブラート80mg 武田テバの副作用・禁忌・重篤な有害事象のポイント
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」で頻度の高い副作用として、肝機能検査値異常(AST、ALT、AL-P、LDH、γ-GTP上昇など)が5%以上で報告されており、定期的な肝機能モニタリングが必要とされています。
皮膚症状として発疹、掻痒、蕁麻疹、多形紅斑、脱毛、光線過敏症などが挙げられ、日光曝露が強い患者では光線過敏症状に注意しながら、必要に応じて日焼け対策の説明を行うと安全性が高まります。
消化器系では吐き気、食欲不振、胃部不快感などが報告されているため、食後内服であることを再確認しつつ、症状が継続する場合には肝機能障害や膵炎の前駆症状ではないかを念頭に評価することが求められます。
禁忌として、成分に対する過敏症既往歴、肝障害、血清クレアチニン2.5mg/dL以上または重度腎障害、胆嚢疾患などが明記されており、開始前に肝腎機能と胆道系疾患の有無を確認することが前提となります。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/medical_interview/IF00004485.pdf
外国での2型糖尿病患者を対象とした試験では、フェノフィブラート投与群で膵炎や静脈血栓塞栓症(肺塞栓症、深部静脈血栓症)のリスクがプラセボ群より高いとの報告があり、添付文書上でも注意喚起が行われています。
参考)フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」の効果・効能・副作用…
フェノフィブラートとスタチン併用は横紋筋融解症リスクを高める可能性があるため、筋肉痛・脱力・CK上昇に敏感でいる必要があり、高齢者や腎機能低下例では特に慎重投与が求められます。
フェノフィブラート80mg 武田テバと先発品・同効薬の薬価・剤形比較と選択の視点
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」はジェネリック医薬品(後発品)であり、薬価は1錠10.4円とされ、同じ成分を含む他のフェノフィブラート80mg錠も同水準の薬価が設定されています。
一方、先発品に相当するのはあすか製薬のリピディル錠80mgやヴィアトリスのトライコア錠80mgで、薬価はリピディル80mgが19.8円、トライコア80mgが20円と、ジェネリックに比べて約2倍の設定になっています。
医療機関や保険者のコストマネジメントの観点からは、フェノフィブラート80mg「武田テバ」のような加算対象ジェネリックを選択することが多く、特に長期処方患者では年間コスト差が無視できないレベルになります。
| 製品名 | 成分量 | 薬価(1錠) | 先発/後発 | メーカー |
|---|---|---|---|---|
| フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」 | 80mg | 10.4円 | 後発 | 武田テバファーマ |
| フェノフィブラート80mg錠 | 80mg | 10.4円 | 後発 | – |
| リピディル錠80mg | 80mg | 19.8円 | 先発 | あすか製薬 |
| トライコア錠80mg | 80mg | 20.0円 | 先発 | ヴィアトリス |
フェノフィブラート錠53.3mg「武田テバ」は1錠8.8円であり、同一成分の先発品リピディル53.3mg(15.1円)やトライコア53.3mg(15.5円)と比較してもコスト優位性が明確なため、少量調整が必要なケースでもジェネリックを軸に設計しやすい状況です。
一方で、患者によっては先発品からジェネリックに切り替えた際に「体感の変化」や「錠剤の外観変更による不安」を訴えることもあるため、剤形・刻印・色調といった外観情報を事前に共有し、説明資材を活用することで、心理的バリアを軽減しやすくなります。
フェノフィブラート80mg 武田テバの意外な落とし穴と長期投与時のモニタリング戦略
フェノフィブラート80mg「武田テバ」は脂質異常症治療では一般的な薬剤ですが、長期投与時にはクレアチニン値が軽度上昇することがあり、一見すると腎機能悪化のように見える点が実務上の落とし穴です。
一部の研究では、このクレアチニン上昇が糸球体濾過の実質的悪化ではなく、筋肉からのクレアチニン産生や尿細管レベルの影響を反映している可能性も議論されており、eGFRの推移やシスタチンCの併用測定など、複数指標で評価することが望ましいとされています。
Fenofibrate and kidney function
また、胆石形成リスクの増加が古くから指摘されているものの、日常診療では胆嚢エコーをルーチンで追えていないケースも多く、上腹部痛や肝胆道系酵素上昇が見られた際に「肝障害」だけでなく胆石・胆嚢炎も念頭におくことが重要です。
糖尿病患者では、フェノフィブラートが網膜症進展抑制に寄与し得る一方で、前述のように静脈血栓塞栓症や膵炎リスクが報告されているため、網膜症・腎症・神経障害のステージだけでなく、血栓リスク因子(肥満、長期臥床、既往歴など)を総合的に評価したうえで適応を検討する必要があります。
さらに、高齢者施設や在宅医療では、スタチン・ARB・利尿薬・SGLT2阻害薬など多剤併用の中にフェノフィブラート80mg「武田テバ」が紛れ込み、横紋筋融解症や脱水・腎前性腎障害リスクが増幅されることがあり、定期的な「ポリファーマシー棚卸し」の際に本剤の必要性や用量を見直す視点が有用です。
フェノフィブラート80mg 武田テバの添付文書をどう読み解き、チーム医療で活かすか
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」の添付文書には、効能・用量・副作用・禁忌に加え、前述の海外試験結果や重篤な有害事象に関する詳細な記載が盛り込まれており、脂質異常症治療薬の中でも情報量が多い部類に入ります。
医師は治療ターゲット(TG主体かLDL主体か)、患者背景(糖尿病、腎障害、胆嚢疾患)、他剤との相互作用リスクを踏まえて処方設計を行う必要があり、その際、薬剤師・看護師が添付文書の細かな注意事項を翻訳し、患者向け説明に落とし込むことで、チームとしての安全管理レベルが大きく向上します。
特に、看護師や管理栄養士が「食後投与」「脂質管理目標」「生活習慣改善」といったキーワードを共有しつつ、フェノフィブラート80mg「武田テバ」がどの脂質異常プロファイルに効きやすい薬なのかを理解しておくことで、単なる「服薬確認」に留まらない包括的な患者支援が可能になります。
フェノフィブラートに関する基礎情報と適正使用の解説(作用機序・副作用・注意点の整理に有用)
フェノフィブラートってどんな薬?効果や副作用について医師が解説
フェノフィブラート錠80mg「武田テバ」の詳細な添付文書情報(禁忌・用法用量・副作用一覧などこの記事全体の参照元として有用)
フェノフィブラート80mg「武田テバ」の薬価・同効薬との比較に関する情報(薬価・ジェネリック選択に関するセクションの参考)