4分の1半盲 原因 検査 リハビリと生活上の注意

4分の1半盲 の基礎と対応

4分の1半盲の全体像
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4分の1半盲のしくみ

視放線や後頭葉のどの部位障害で、どの1/4視野が失われるかを整理します。

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原因疾患と予後

脳梗塞・脳出血・腫瘍・頭部外傷など主な原因と回復の見通しを解説します。

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検査とリハビリのポイント

ゴールドマン・ハンフリー視野検査から日常生活指導・多職種連携までを具体的にまとめます。


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4分の1半盲 視放線と後頭葉の解剖と視野対応

 

4分の1半盲は、臨床的には四分盲(quadrantanopia)として扱われ、左右どちらか一側の視野の上下いずれか1/4が欠損する状態を指す。視野の1/4のみが障害される背景には、視覚経路のうち視放線と後頭葉視覚野のトポグラフィカルな対応が密接に関係している。

外側膝状体から後頭葉へ向かう視放線は、上方視放線(頭頂葉経路)と下方視放線(側頭葉経路:Meyer loop)に分かれ、それぞれが対側の下方視野・上方視野を担うため、限局した梗塞や出血は対応する1/4視野だけの欠損を生じうる。

後頭葉皮質内でも黄斑領域に対応する皮質が広く、かつ両側から血流供給を受けるため、4分の1半盲ではしばしば「黄斑温存(macular sparing)」や逆に「黄斑分離(macular splitting)」といったパターンがみられ、読字困難の程度に差が生じることが臨床上の特徴となる。

4分の1半盲で特に重要なのは、障害が同名性であるか(両眼で同じ側の視野が欠損)どうかを確認し、視神経・視交叉病変ではなく、視索〜視放線〜後頭葉の病変を疑うきっかけとすることである。msdmanuals+1​

MSDマニュアルなどの視野欠損分類では、同名半盲の亜型として四分盲が位置づけられており、左右どちらの上四分盲・下四分盲かで病変部位のおおよその局在を推定できるため、画像検査の読影と合わせて神経内科・脳外科・眼科の連携が求められる。hashiguchi-cl+1​

また、同じ1/4視野欠損でも、脳梁や頭頂連合野を含む病変では視覚そのものよりも空間注視・注意の障害(半側空間無視など)が主体となることがあり、純粋な4分の1半盲との鑑別にはベッドサイドでの視野スクリーニングに加え、行動観察や神経心理検査が有用である。pamco-tria+1​

4分の1半盲 主な原因疾患と臨床像のバリエーション

4分の1半盲の原因として最多を占めるのは脳卒中(脳梗塞・脳出血)であり、とくに後頭葉や側頭葉・頭頂葉の皮質枝領域の梗塞で発症することが多い。

後頭葉病変では同名半盲が典型だが、病変が限局し小さい場合には、黄斑温存を伴う同名四分盲として発症し、患者は「視界の一角が欠ける」「本を読むとき片側の行末が抜ける」といった訴えにとどまることもあるため、見逃されやすい。

頭部外傷や脳腫瘍(側頭葉腫瘍・後頭葉腫瘍)、動静脈奇形、放射線治療後の白質障害なども4分の1半盲の原因となりうる。neurotech+1​

特にMeyer loop近傍の側頭葉腫瘍では、対側上四分盲が比較的早期から出現し、けいれんや高次脳機能障害に先行することがあるため、視野検査の結果を腫瘍局在の手がかりとする意義が大きい。osaki-clinic+1​

まれではあるが、片頭痛発作の一過性視野障害として四分盲パターンを呈する例も報告されており、「一時的だから問題ない」と判断せず、反復する場合は脳血管障害リスクも含め精査が推奨される。medicalnote+1​

原因疾患によって、4分の1半盲が急性発症か緩徐進行か、可逆性か不可逆性かは大きく異なり、脳梗塞の急性期にはPenumbra領域の可塑性により数週間〜数か月で視野が部分的に改善する一方、腫瘍や慢性白質障害では進行性に視野欠損が拡大することもある。neurotech+1​

また、両側後頭葉病変をきたす低酸素脳症や心肺停止後などの症例では、両側性半盲から一見軽症にみえる4分の1半盲相当へと変化するケースもあり、視野だけでなく認知機能や日常生活動作(ADL)全体の評価が重要である。jstage.jst+1​

4分の1半盲 視野検査(ゴールドマン・ハンフリー)と評価の実際

4分の1半盲の診断において中心となるのは視野検査であり、従来から用いられるゴールドマン動的視野検査は、広い範囲の視野狭窄や四分盲パターンの把握に適している。

検者が手動で光刺激を動かすため、検者熟練度に左右される面はあるものの、「どの象限で感度低下が目立つか」「欠損縁がシャープかどうか」といった定性的情報を得やすく、半盲・四分盲のスクリーニングに有用である。

自動静的視野検査であるハンフリー視野検査は、中心30度を高精度に評価でき、黄斑領域を含む中心視野の四分盲パターンを定量的に捉えることができる。hirotsuji-eye+1​

特に、読字障害を訴える4分の1半盲症例では、中心付近の感度低下や黄斑分離の有無をハンフリーで確認することで、リハビリ内容(読書姿勢・行送りの工夫、拡大読書器の選択など)を具体化できる。hirotsuji-eye+1​

MSDマニュアルなどの視野欠損分類表を参照すると、同名半盲・四分盲・両耳側半盲などのパターンと病変部位の対応が整理されており、視野検査結果を脳画像と照合するうえで教育的資料としても役立つ。

参考)Table: 視野欠損の種類-MSDマニュアル プロフェッシ…

また、視野検査単独では把握しきれない「見落とし」や注意障害を評価する目的で、線分抹消課題やベル抹消テスト、机上の物品探索課題などを併用すると、4分の1半盲に半側空間無視が合併していないかをスクリーニングできる。pamco-tria+1​

視野検査の種類と病変推定に関するわかりやすい表が掲載されており、視野欠損パターンと責任病巣の対応整理に有用な資料。

MSDマニュアル プロフェッショナル版「視野欠損の種類」

4分の1半盲 リハビリテーションと日常生活の工夫

4分の1半盲に対するリハビリテーションでは、「見えない1/4」を新たに「見える」ようにすることは困難であっても、眼球運動や頭部回旋、環境調整により機能的な視野を拡大し、事故や転倒リスクを軽減することが主な目標となる。

早期から作業療法士・視能訓練士が関わり、視線探索訓練(スキャニングトレーニング)、プリズム眼鏡や拡大鏡などの視覚補助具の試用、読字・書字時のレイアウト工夫などを行うことで、復職や自動車運転再開の可否判断にも資する。

四分盲では、半盲に比べて本人の自覚が薄いことが多く、「なんとなくぶつかりやすい」「階段の下段を踏み外す」といった訴えのみのまま退院してしまうケースもある。neurotech+1​

そのため、病棟・外来での指導では、視野図を実際に患者・家族に見せながら、どの位置が見えていないのかを具体的に説明し、室内照明の増強、段差への色テープ貼付、通路や机上の整理整頓といった環境整備をセットで提案することが重要である。hashiguchi-cl+1​

近年は、四分盲を含む視野障害に対して、VR/AR技術を利用した視覚探索訓練や、タブレット端末上でのゲーム形式のスキャニング訓練プログラムなども試験的に導入されており、従来の紙ベースの訓練に比べて患者のモチベーション維持に寄与する可能性が指摘されている。pmc.ncbi.nlm.nih+1​

また、職業復帰を目指す症例では、実際の作業環境を撮影・記録し、作業療法士が危険箇所や見落としやすい領域をフィードバックする「エコロジカル評価」を取り入れることで、単なる病院内テストでは見えにくかった課題が浮かび上がる点も意外なポイントである。pamco-tria+1​

四分盲の治療と視覚リハビリの概要、具体的な訓練内容や補助具の紹介があり、リハスタッフ向け実践的解説として有用。

四半盲(クアドランタノプシア)治療とリハビリテーション

4分の1半盲 半側空間無視との違いと「見えているのに使えない」視機能

臨床現場では、4分の1半盲などの器質的視野障害と、半側空間無視などの注意・認知レベルの障害がしばしば混同される。

半盲では「その部位は物理的に見えない」のに対し、半側空間無視では「視覚入力はあるが、その側に注意が向かず使えていない」状態であり、ゴールドマンやハンフリーでは正常に近い結果を示しても、抹消課題や日常行動の観察では顕著な見落としを認めることがある。

興味深いのは、後頭葉病変により半盲を呈しながらも、一定条件下で「患者自身は見えていないと自覚している視野内に、運動刺激に対する反応が残る」いわゆるblindsight現象が報告されている点である。

参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4641435/

これは外側膝状体から側頭葉の運動視覚領域(hMT+)への迂回経路が温存されている場合に生じるとされ、「見えないはずの領域に手を伸ばして避ける」など、一見矛盾した行動として観察されることがあるため、4分の1半盲症例でも行動観察を丁寧に行う重要性を示唆している。brain-care+1​

また、視野障害そのものは軽度でも、成人弱視や発達性視覚障害の既往がある患者では、両眼視機能や奥行き知覚、複雑な視環境での情報処理が破綻しやすく、4分の1半盲が「最後の一押し」となって就労や運転継続を断念せざるを得ないケースもある。pmc.ncbi.nlm.nih+1​

こうした「見えているのに使えない」視機能の問題は、視力・視野といった従来指標では表れにくいため、作業評価や実環境でのパフォーマンス評価を含め、多職種で総合的に判断していくことが求められる。pmc.ncbi.nlm.nih+1​

半盲と半側空間無視の違いや、リハビリでのアプローチの考え方をわかりやすく整理しており、脳卒中後の視覚障害評価の一助となる。

【視野障害】半盲と半側空間無視の違いと可能性

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