続発性視神経萎縮 原因 症状 検査 治療 予後
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続発性視神経萎縮の原因:視神経炎・ぶどう膜炎・緑内障・外傷・中毒
続発性視神経萎縮は、視神経線維の変性や萎縮により網膜神経節細胞の軸索が脱落し、眼底検査で視神経乳頭の蒼白化として観察される「状態(所見)」で、特定の単一疾患名ではありません。
臨床的には、視神経炎や視神経症、ぶどう膜炎、緑内障などの病気の末期にみられやすく、外傷、蓄膿(副鼻腔炎など)、シンナー等の薬物・有害物質や結核治療薬を含む中毒性の要因が背景となることがあります。
小児領域も含めた原因の幅はさらに広く、圧迫性(頭蓋内・眼窩内腫瘍)、外傷性、中毒性、視神経炎、緑内障性、さらに網膜剥離や未熟児網膜症など「網膜疾患から順行性に視神経変性を生む」パターンも整理しておくと鑑別の漏れが減ります。
現場の注意点として、続発性と判断した瞬間に「原因検索は一段落」と誤解しやすいのが落とし穴で、むしろ続発性と分かった時点で“どの原疾患が今も進行しているか”を再点検する必要があります。
続発性視神経萎縮の症状:視力低下・視野欠損・中心暗点
続発性視神経萎縮の主な症状は、視力低下と視野欠損(視野狭窄を含む)で、片眼にも両眼にも起こり得ます。
視機能の訴えは「見えにくい」一語でまとめられがちですが、視神経が関与すると中心暗点などのパターンを取り得るため、問診では“どこが欠けるか・色が鈍いか・ちらつきが増えたか”まで具体化すると検査設計が速くなります。
続発性は不可逆の要素が強く、一般に回復しない(元に戻らない)と説明されるため、患者説明では“視力回復の約束”よりも“これ以上悪化させない・原因を止める”に目的を置く方が齟齬が起きにくいです。
小児では視力発達の遅れと病的低下の区別がつきにくいことがあるため、発達の遅延・後退や行動異常がある場合に視機能低下を疑って早期受診につなげる視点が重要です。
続発性視神経萎縮の検査:眼底検査・視野検査・中心フリッカー・視覚誘発電位
検査の柱は、眼底検査(散瞳下で視神経乳頭を含む眼底を評価)に加え、視力検査・視野検査・中心フリッカー検査・視覚誘発電位(VEP)などの機能検査を組み合わせて、形態と機能の両輪で捉えることです。
加えて、原因を調べる目的で血液検査などを行うと明記されており、「萎縮の確認」と「背景疾患の同定」を同じ診療プロセスに乗せるのが基本設計になります。
小児眼科の解説では、対光反応、年齢に応じた視力検査や視野検査、眼底検査、その他さまざまな検査が鑑別に必要とされており、年齢・協力度に応じて検査の優先順位を変える発想が求められます。
意外に見落とされる実務ポイントとして、視神経乳頭の蒼白化は“完成した萎縮”で目立ちやすい一方、原因疾患の活動性評価(炎症がまだ残っているか、圧迫が進んでいるか等)は眼底だけでは決めきれないため、機能検査と原因検索の同時進行が安全策になります。
続発性視神経萎縮の治療:原疾患治療・悪化予防・ビタミンB12
続発性視神経萎縮そのものに対して「一般的に有効な治療法はない」とされ、治療の主戦場は原疾患のコントロールと、進行(悪化)の予防にあります。
それでも症例によっては病状悪化の予防にビタミンB12内服が有効なことがある、と病院解説で触れられており、現実的な介入として“原因治療+支持療法の位置づけ”を説明できると患者理解が得られやすいです。
小児眼科の解説では、視神経萎縮自体を治す治療は難しいため早期に発見し進行を食い止めることが必須で、特に頭蓋内腫瘍など生命を左右する原因が隠れていないかを早急に調べ、取り除くことで進行を防ぐ点が重要とされています。
実務の落とし穴として、紹介状に「視神経萎縮」と書かれていると“既に手遅れ”と受け止められがちですが、続発性は原因疾患がまだ進行していることがあるため、治療可能な原因(圧迫、炎症、緑内障など)を最後まで疑い続ける姿勢が予後を左右します。
続発性視神経萎縮の独自視点:小児分類(単性萎縮・炎性萎縮・緑内障性)を成人診療にも持ち込む
日本小児眼科学会の整理では、眼底所見の成り立ちとして、逆行性変性でグリア増殖を伴わない単性萎縮、乳頭腫脹後にグリア増殖を伴う炎性萎縮、アポトーシスに関連して乳頭陥凹が大きくなる緑内障性視神経萎縮、という“形態の作られ方”で分けています。
この分類は小児向けの説明ですが、成人の続発性視神経萎縮でも「乳頭腫脹の既往があるのか」「陥凹が拡大して緑内障性の構図が強いのか」をカルテ上で言語化するだけで、鑑別(炎症・圧迫・緑内障など)と検査の組み立てが一段スムーズになります。
さらに同解説では、外側膝状体から大脳皮質の神経が障害されても視神経萎縮は目立たないことがあると述べられており、“視機能障害=必ず乳頭蒼白化”ではない点をチーム内で共有しておくと、眼底所見が軽い症例の見逃しを減らせます。
つまり、続発性視神経萎縮を「眼底の結果」として眺めるだけでなく、“どう作られたか”の仮説(単性・炎性・緑内障性など)を持って問診・検査・紹介の流れを組むのが、医療従事者向けの現場技術です。
原因・症状・検査の基礎(視神経萎縮の全体像、視神経乳頭の蒼白化、検査項目、B12などの記載)
小児も含めた原因の幅、眼底所見の分類(単性萎縮・炎性萎縮・緑内障性)、鑑別と早期受診の重要性