yjコードとは
yjコードとはの定義と薬価基準収載医薬品コード
医療用医薬品には、薬価基準に収載された品目に対して「薬価基準収載医薬品コード(薬価基準コード)」が付される一方、銘柄(販売名)まで識別したい場面のために「個別医薬品コード(YJコード)」が併存しています。
HELICS指針では、YJコードは薬価基準コードと同じコード体系(12桁)を持ちつつ、薬価に着目した薬価基準コードでは意図されていない「個々の銘柄の識別」を可能にする目的で用いられる、と整理されています。
つまり、院内の採用薬管理、処方・調剤情報の連携、医薬品データの二次利用のように「同じ成分・同じ規格でも銘柄差が意味を持つ」局面で、YJコードが実務の解像度を上げます。
ここで混同されがちな点として、銘柄別収載方式の医薬品では「YJコード=薬価基準コード」となることが多く、違いが見えにくいことがあります。
参考)YJコードとは
しかし統一名収載品目では、官報に告示されるのが一般名であり、薬価基準コードが「告示名称1つに対して1つ」付くため、複数銘柄が同一コードになり得ます。
この“同一コード問題”を解消するため、統一名収載品目についても銘柄を区別できるようにしたのがYJコードだ、と明確に説明されています。
yjコードとはの12桁構成と薬効分類
YJコードは12桁で、薬効分類(4桁)、投与経路・及び成分(3桁)、剤形(1桁)、同一分類内別規格単位番号(1桁)、同一分類規格単位内の銘柄番号(2桁)、チェックデジット(1桁)という6要素から構成されます。
この並びは薬価基準コードと同じ体系であり、統一名収載の場合に差が出るのは主に「銘柄番号(2桁)」部分で、薬価基準コードでは区別できない銘柄差をYJコードが担保します。
「YJコードのYJは薬価情報(Yakka Joho)の頭文字」とされる点も、HELICS指針に明記されています。
実務で役立つ読み方としては、「先頭4桁の薬効分類」で大まかな系統が推測でき、データ整備・検索・チェックの補助線になります。
ただし、コードは“意味を持つ番号”である一方、患者安全の観点では最終的に販売名・規格・用法用量・剤形の照合が必要で、番号だけで判断しない運用が重要です(特に同成分・同規格の銘柄違いは、採用可否や供給状況で意味が変わるためです)。
院内システムでの薬剤辞書(薬品マスター)整備時は、この12桁の構造を理解しておくと、CSV結合や名寄せのときに「どこが揺れやすいか」を説明しやすくなります。
yjコードとはと統一名収載の違い
統一名収載品目では、同一成分・同一剤形・同一規格でも、複数銘柄が一般名としてまとめて告示され、薬価基準コードが銘柄を区別しません。
HELICS指針は、統一名収載の例として局方品、ワクチン・血液製剤など生物学的製剤基準収載医薬品の一部、生薬の一部、一般名収載品目などを挙げ、こうした領域で銘柄識別が難しくなる事情を示しています。
そのうえで、薬価基準コードと共通の要素(1〜4)を維持しつつ、要素5(銘柄番号)を変えることで、統一名収載でも複数銘柄を識別できるようにしたのがYJコードだと述べています。
現場目線での「意外な落とし穴」は、統一名収載の医薬品ほど、病院・薬局・卸での情報連携や在庫置換が起きやすく、結果として“銘柄を問う質問”が後から発生しやすいことです。
たとえば、処方歴の振り返りや副作用疑いの聞き取りで「同じ一般名でも、どの銘柄だったか」が重要になる場面があります(添加物・剤形差、供給切替、患者の服薬体験などの理由)。
このとき、記録側が薬価基準コードだけで保持していると銘柄追跡が難しくなり、DI室や情報担当が“後追いでマッピング”する工数が増えます。
yjコードとはと電子処方箋とレセプト電算
医療DXの文脈では、YJコードは医療施設にデファクトとして導入され、薬品マスターに登録して処方・採用薬管理に使われるだけでなく、近年は電子処方箋や医療データ二次利用にも使われる、とHELICS指針で整理されています。
さらに、電子処方箋管理サービスで使用できる医薬品コード(標準コード)は、YJコード、レセプト電算処理システム用コード、一般名処方コードのいずれかで登録する運用であることが、厚生労働省資料でも示されています。
つまり現場では「電子処方箋データに付いているのがYJとは限らない」ため、相互変換や照合の前提知識として、YJコードを理解しておく価値が上がっています。
運用上の現実的な論点は、患者が持参する情報(PHRや他院処方の控え等)では、名称の表記揺れが起こり得るため、コードで同定したくなる場面が増える、という点です。
一方で、データの世界ではコードの変更・削除や履歴管理が絡み、単純な「文字列一致」では追跡できないケースが出ます(過去データほど顕在化しやすい)。
参考)【資料あり】RWD研究に用いる最適な医薬品コードの選択方法は…
そのため、研究・監査・照会対応まで見据えるなら、YJコード単体の理解に加えて、どのタイミングのマスターを参照したのか(版管理)を残す設計が重要になります。
参考:複数コード(薬価基準コード、YJコード、レセプト電算コード、JAN)を13桁の管理番号(HOTコード)で対応づける考え方(背景・用途の参考)
HELICS指針:HOT基準番号・YJコードについて(コード構成・用途・統一名収載の説明)
yjコードとはの独自視点:DI室の照会とHOTコード
検索上位の一般的な解説は「YJコード=銘柄を区別できる」までで止まりがちですが、医療機関の実務では“照会が集まる場所”としてDI室(医薬品情報室)がハブになり、コード変換や履歴照合の相談が増えやすい、という特徴があります。
HELICS指針でも、医療DXで施設間連携が進むと、YJコードではなくレセプトコードが付いた情報が持ち込まれる場面、さらに「持参情報のYJコードが既に削除されていて直ちに見当たらない」場面が起き得る、と具体的に触れています。
このとき、HOTコードマスターがあれば、ある医薬品コードが他のコードのどれに対応するかを“すぐ調べられる”という実務上の利点が示されています。
現場の事故予防という観点では、「コードを変換できる」ことと「臨床上同一とみなしてよい」ことは別問題です。
たとえば、同一成分でも剤形や規格の取り違え、オーダ単位と薬価単位の齟齬、マスター更新漏れなどが重なると、変換結果が正しくても運用が破綻するリスクが出ます(電子処方箋や院内オーダの移行期に起きやすい論点です)。
そのため、DI室・情報部門・薬剤部で最低限共有したいチェック観点として、次のような“人が見るポイント”をテンプレ化しておくと、照会対応が速くなります。
- 🧩 どのコードで来た情報か(YJ / レセプト電算 / 一般名処方)。
- 📅 参照マスターの版(更新日・適用日)と、過去データの扱い(履歴の追跡可否)。
- 🏷️ 銘柄差が意味を持つか(採用可否、供給切替、添加物、剤形、患者の体感差など)。
- 🔁 変換後コードだけでなく、販売名・規格・単位・用法の整合が取れているか。
必要に応じての文献(コード体系とGS1バーコード利用の背景理解に役立つ:HELICS指針内で参照されている論文)
HELICS指針:医療用医薬品のコード体系の現状(参考文献リンクの手がかり)

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