テリルジー200と値段と3割
テリルジー200 値段 3割の薬価と自己負担の目安
テリルジー200の「値段」を患者に聞かれたとき、まず押さえるべき基準は「薬価(公定価格)」です。薬価は銘柄・規格ごとに定められており、患者が3割負担の場合は、原則として「薬価×0.3」が薬剤費の概算になります(調剤料・処方料等は別)。
実務で最も使いやすいのは、1日1回製剤である点を踏まえた「30吸入=おおむね1か月」という説明です。2025年時点で参照される薬価の例として、テリルジー200エリプタ30吸入用は9,673.80円という情報が公開されています。したがって薬剤費だけを単純計算すると、3割負担の目安は約2,902円です(9,673.80×0.3=2,902.14)。
同様に、テリルジー200エリプタ14吸入用は4,568.80円が示されており、3割負担の薬剤費目安は約1,370円です(4,568.80×0.3=1,370.64)。
参考)薬価・添付文書 検索
ここで重要なのは、患者が実際に窓口で支払う金額が「薬剤費」だけでは決まらない点です。調剤基本料・薬学管理料・調剤料・加算・処方箋料などが加わるため、「テリルジー200そのものの薬代はこのくらいですが、会計はもう少し前後します」と前置きすると、価格説明の齟齬が減ります。
また、医療機関の説明資料では「1か月毎日吸入した場合の薬価(3割負担)」のように、30吸入で月額目安を提示している例があります。たとえば、テリルジー200(30吸入)の3割負担目安を2,902円と示す情報が見られ、患者の理解導線として使いやすい提示方法です。
テリルジー200 値段 3割と14吸入と30吸入の違い
テリルジー200は同じ「200」でも、14吸入用と30吸入用で患者の体感コストが変わります。これは薬価が単純に比例しないこと、さらに「2週分として出すのか」「1か月で固定するのか」で、患者の支払い頻度と金額が変化するためです。
薬価の数値だけを見ると、30吸入用(9,673.80円)と14吸入用(4,568.80円)が別規格として流通していることが確認できます。
このため、3割負担の薬剤費目安も、30吸入で約2,902円、14吸入で約1,370円と二段階になり、患者によっては「同じ薬なのに値段が違う」と感じる原因になります。
患者説明では、次のように言い換えると混乱が減ります。
- 📅「1日1回なので、30吸入は約1か月分、14吸入は約2週間分です。」
- 💡「自己負担は“薬の値段×負担割合”が基本で、14吸入と30吸入は箱(キット)の規格が違います。」
- 🧾「会計は薬代以外の費用もあるので、薬代は目安として見てください。」
さらに、院内・薬局内の運用(残薬確認、導入時の短期処方、受診間隔の調整)で14吸入が選ばれる場面があります。医療者側は合理的でも、患者の側は「今月は高い/安い」と誤解しやすいため、規格と日数の対応をセットで説明しておく価値があります。
テリルジー200 値段 3割と薬価改定と費用対効果の話
「去年と値段が違う」という相談が出る背景には、薬価改定や制度に基づく価格調整があります。テリルジーについては、厚生労働省の資料として「費用対効果評価結果に基づく価格調整」が示されており、調整前薬価と調整後薬価、適用日が記載されています。
同資料では、テリルジー200エリプタ(14吸入用・30吸入用)について、現行薬価が4,764.50円/10,098.90円、調整後薬価が4,738.50円/10,043.30円、適用日が令和3年7月1日と整理されています。
この種の資料を根拠に、「制度上の調整で薬価が変わることがある」点を医療従事者側が理解していると、患者への説明が一段クリアになります。
また、薬価検索サイトでは、2025年4月1日以降の薬価としてテリルジー200エリプタ30吸入用が9,673.80円、旧薬価(2025年3月31日まで)が10,043.30円と示されており、年度の切り替えで金額が変化することが読み取れます。
参考)https://yakka-search.com/index.php?s=622840301amp;stype=7
このような「いつ時点の薬価か」という視点は、値段の問い合わせ対応で意外に効きます(患者の記憶が“以前の薬価”に基づくことがあるため)。
テリルジー200 値段 3割と添付文書と適応と用量の確認
値段記事でも、医療従事者向けであれば、適応や最大用量の位置づけを押さえておくと説得力が出ます。テリルジーは3成分配合(フルチカゾンフランカルボン酸エステル、ウメクリジニウム臭化物、ビランテロール)であることが、PMDAの医療用医薬品情報ページに示されています。
また、添付文書PDF(2025年8月改訂 第5版)では、承認された通常用量がFF/UMEC/VI 100/62.5/25μg 1日1回であり、気管支喘息における最大投与量がFF/UMEC/VI 200/62.5/25μg 1日1回である旨が明記されています。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00069049.pdf
この記載は、テリルジー200が「単に強い薬」ではなく、「喘息で最大用量として位置づく規格」であることを示す材料になります。
価格の話に戻すと、同じ“テリルジー”でも100と200で薬価が異なるため、患者が「前はテリルジーだったのに値段が上がった」と言うとき、実は100→200への切り替えが背景にあることがあります。医師の処方意図(コントロール不十分、増悪リスク、症状の持続など)に踏み込み過ぎず、規格の違いとして説明できるよう、薬剤名の後ろの数字と用量の意味をセットで確認しておくと安全です。
テリルジー200 値段 3割の独自視点:患者説明の「見せ方」設計
検索上位の記事は「薬価はいくら、3割はいくら」で終わりがちですが、現場で効くのは“値段の見せ方”です。特に吸入薬は、患者が「回数」「残量」「受診間隔」を体感しづらく、支払い額の変動を「薬が合わない」「病院が高い」など別の不信に変換してしまうことがあります。
そこで、説明は「金額」ではなく「単位」を揃えるのがコツです。おすすめは次の3点で、どれも追加の医療行為を伴わずに導入できます。
- 📦 規格を明示:「今回は30吸入=約1か月分」「今回は14吸入=約2週間分」と先に日数を言う。
- 🧮 概算式を共有:「薬代は薬価×3割が目安。今日は調剤料などが別に入る」と、ブレる理由を先に言う。
- 🗓️ 受診間隔と整合:「次回予約日と処方日数がズレると、月ごとの支払いが凸凹になる」ことを一言添える。
この“見せ方”を整えると、患者の質問が「値段はいくら?」から「今回は14なのはなぜ?」に変わります。後者は医療安全上も重要で、残薬調整や副作用確認のための短期処方など、医療者側の意図が伝わりやすくなります。
加えて、意外に見落とされるのが「薬価は全国一律」という点です。患者はドラッグストアや自由診療の価格感覚を持ち込み、「薬局で値段が違うのでは」と考えることがありますが、少なくとも薬剤費(薬価部分)は同一で、差が出るのは主に算定項目(加算・算定区分)や処方日数、他剤の有無などです。薬価と会計の構造を簡単に分解して見せるだけで、不要なクレーム予防になります。
(参考:薬価の根拠を押さえたい場合)
薬価改定・費用対効果評価による価格調整の根拠(調整前後薬価、適用日)がまとまっている:厚生労働省「テリルジーの費用対効果評価結果に基づく価格調整について」
(参考:適応・用量など一次情報で確認したい場合)
PMDAの医療関係者向けページから添付文書や審査報告書にたどれる:PMDA 医療用医薬品情報(テリルジー)