高額療養費制度は、医療費の家計負担を軽減するための公的制度です。
制度の概要
- 1カ月(1日から月末まで)の医療機関等での窓口負担額が自己負担限度額を超えた場合、超過分が公的医療保険から支給されます
- 自己負担限度額は年齢(70歳未満か70歳以上か)や所得によって異なります
対象となる医療費
- 病院等の医療機関にかかる診療費
- 調剤薬局等で処方される薬剤費
対象外の費用
- 差額ベッド代
- 入院時の食事代の一部負担
- 先進医療の技術料
世帯合算
- 同一世帯で同じ公的医療保険に加入している場合、家族の自己負担額を合算できます
- 70歳未満の場合、医療機関ごとの1か月の自己負担額が21,000円以上のものに限り合算可能です
2025年度の制度改定
2025年8月から高額療養費制度の自己負担上限額が引き上げられる予定です:
- 年収約370万円~770万円の70歳未満の場合、月の自己負担上限額が約8,100円引き上げられ、約88,000円になります
- ただし、がん患者など長期治療が必要な患者への配慮から、多数回該当の負担額は据え置かれることになりました
高額療養費制度は、高額な医療費による家計への影響を軽減し、必要な医療を受けやすくするための重要な制度です。