ソリタ2号と3号の違い

ソリタ2号と3号の違い

ソリタ-T2号とソリタ-T3号の基本特性
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ナトリウム含有量による分類

ソリタ-T2号はナトリウム90mEq/Lを含有し、ソリタ-T3号は35mEq/Lを含有。2号は3号の約2.5倍のナトリウムを保有しています。

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電解質輸液製剤の位置づけ

どちらも低張性電解質輸液に分類され、浸透圧が体液より低い製剤。ブドウ糖配合により浸透圧を調整し、投与時に細胞内外両方の液量を増加させます。

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低張性液製剤の序列

低張性電解質輸液は1号~4号液まで存在。ナトリウム含有量は1号(最多)>2号>3号>4号(最少)の順で減少していきます。

ソリタ2号の特徴と適応

 

ソリタ-T2号は、ナトリウム喪失が激しい脱水症状に対応する製剤です。ナトリウムが90mEq/Lと高濃度で含まれているため、細胞外液への水分補充効果が顕著です。特に下痢や嘔吐が激しい場合、体液中から多量の電解質が失われるため、2号による積極的なナトリウム補給が有効です。

ソリタ-T2号の適応は「軽症又は中等症の体液異常喪失時の電解質の補給・補正」と定義されています。これは激しい下痢・嘔吐によって電解質バランスが大きく崩れた状態を指しており、特に急性胃腸炎や食中毒による急激な脱水が典型例です。成分面では、塩化ナトリウム0.54g(200mL中)、塩化カリウム0.298g、ブドウ糖6.4gを含有し、オレンジ風味で処方されています。

臨床現場では、下痢・嘔吐による電解質喪失が明らかな患者に対して優先的に選択されます。特に低張性脱水(ナトリウム欠乏型脱水)の状態では、細胞外から細胞内への水分移動が起こり、細胞外液が脱水状態となります。このような状況では、ナトリウム濃度が高い2号を使用することで、細胞外液を効率的に補充できます。

ソリタ3号の特徴と適応

ソリタ-T3号は、ナトリウムが35mEq/Lと低濃度で構成される維持輸液的な位置づけです。水分摂取が不十分である状況下で使用され、適応は「軽症又は中等症の脱水症及び手術後の回復期における電解質の補給・維持」と定められています。

ソリタ-T3号の1袋200mL中には、塩化ナトリウム0.18g、塩化カリウム0.298g、ブドウ糖8.6gが含まれており、アップルソーダ風味の製剤です。ナトリウム35mEq/L、カリウム20mEq/L、塩化物35mEq/L、乳酸塩20mEq/Lという電解質濃度で、4本を投与することで健常人の1日の水分・電解質維持量を満たす設計になっています。

3号は高張性脱水(水分欠乏型脱水)に特に適しており、水分喪失の方が電解質喪失より著しい場合に選択されます。ブドウ糖濃度が4.3%と相対的に高いため、代謝されて水分が細胞内へ移動し、細胞内脱水の改善に貢献します。手術後の回復期や経口摂取が不十分な患者の維持輸液として広く用いられます。

脱水のタイプ別選択基準

脱水症状には3つの主要タイプがあり、それぞれ最適な治療輸液が異なります。まず低張性脱水(ナトリウム欠乏型脱水)は、電解質喪失が水分喪失を上回る状態です。激しい下痢や嘔吐により、塩分を含む体液が多量に失われると発生します。この場合、ソリタ-T2号のように電解質濃度が高い製剤を選択することが重要です。細胞外液への補給を優先し、失われたナトリウムを速やかに補正する必要があります。

次に高張性脱水(水分欠乏型脱水)では、水分喪失が電解質喪失を上回ります。発熱、発汗、軽度な下痢(水のみ喪失)、あるいは水分摂取不足が原因となります。この状態では細胞内から細胞外への水分移動が起こり、細胞内が脱水状態に陥ります。ソリタ-T3号は低ナトリウム・高ブドウ糖濃度の設計により、代謝後の水分が細胞内へ浸透しやすく、この脱水タイプに適しています。

等張性脱水(等張性脱水)では、水と電解質がほぼ等しい割合で喪失されます。出血、通常の下痢・嘔吐が該当し、この場合は等張性電解質輸液(生理食塩水ベースの輸液)が第一選択となり、ソリタ-T2号や3号は補充的な役割となります。

臨床的判断のポイント

現場での使い分けは、症状の重症度と脱水の性質を見極めることから始まります。下痢・嘔吐が「ひどい」と判断される場合、より多くの電解質が喪失されている可能性が高く、ソリタ-T2号を選択するべき状況を示唆しています。一方、下痢・嘔吐が軽度であるものの経口摂取が不十分な患者には、ソリタ-T3号による維持的な補給が有効です。

臨床医学の参考書では、「下痢・嘔吐がひどめで電解質が失われているときはソリタT2号」「下痢・嘔吐は軽いが水分摂取ができていない場合はソリタT3号」と簡潔に整理されています。これは臨床判断の実践的な指針となります。

重要な臨床的配慮として、下痢・嘔吐が非常に激しい場合(中等症を超える)には、そもそも低張性電解質輸液ではなく等張性輸液への切り替えを検討すべき点が指摘されています。この判断は、患者の全身状態と脱水の進行度を総合的に評価した上で下される必要があります。

ソリタ2号と3号の成分・用法の相違点

ソリタ-T2号とソリタ-T3号の相違点を表形式で整理すると、以下の通りです。

項目 ソリタ-T2号 ソリタ-T3号
ナトリウム含有量 90mEq/L(0.54g/200mL) 35mEq/L(0.18g/200mL)
カリウム含有量 20mEq/L(0.298g/200mL) 20mEq/L(0.298g/200mL)
ブドウ糖濃度 3.2%(6.4g/200mL) 4.3%(8.6g/200mL)
塩化物濃度 70mEq/L 35mEq/L
乳酸塩濃度 5mEq/L 20mEq/L
味わい オレンジ風味 アップルソーダ風味
主な適応 体液異常喪失時 脱水症・手術後回復期
浸透圧 約1.0 約1.0

ナトリウムの含有量がソリタ-T2号で約2.5倍多いことが、臨床的効果の大きな違いを生み出します。一方、ブドウ糖濃度はソリタ-T3号の方が若干高く、水分補給の効率性において3号が優位です。両者ともカリウムは同量(20mEq/L)含有していますが、ナトリウム濃度の違いにより、結果として電解質バランスへのアプローチが異なってきます。

使用可能な規格としては、200mLと500mLの両規格があり、医療機関の環境や投与計画に応じて選択されます。ソリタ-T2号の薬価は200mL当たり239円、500mL当たり277円で、ソリタ-T3号も同程度の価格帯に設定されています。

輸液系統における2号と3号の関連性

医療現場で使用される低張性電解質輸液は、1号から4号まで段階的に設計されており、各号が異なる臨床シーンに対応しています。この体系を理解することで、ソリタ-T2号と3号の位置づけがより明確になります。

ソリタ-T1号は、小児の脱水における初期治療液として位置づけられ、ナトリウムが90mEq/L(2号と同等)ながら、カリウムを含有していない特性があります。これは小児初期治療での急速な電解質補正を避けるための設計です。ソリタ-T4号は最もナトリウム濃度が低い製剤であり、特殊な臨床状況に限定されて使用されます。

輸液の進行系としては、急性期の脱水補正から、その後の維持輸液への移行が段階的に行われます。例えば、初期に激しい下痢がある患者では2号で急速補正し、その後症状が軽減すれば3号に変更して維持するという流れが一般的です。さらに栄養管理が必要になれば、アミノ酸配合のビーフリードへの移行が検討され、最終的には中心静脈栄養への段階的な移行が行われます。

低張性電解質輸液内での序列は医学的根拠に基づいており、患者の容態変化に応じた柔軟な対応が可能な設計となっています。この系統的なアプローチにより、過度な電解質補正による合併症を回避しながら、必要な医療を提供できる体制が構築されています。

参考資料として、低張性電解質輸液の理論的背景。

維持輸液の組成と電解質輸液製剤の体系的理解

医療用医薬品としての正式情報。

ソリタ-T3号輸液の医療用医薬品情報

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