サキナビル添付文書の確認事項と注意点

サキナビル添付文書

サキナビルは既に国内販売が中止されていますmedicalcommunity+1

この記事の3つのポイント
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サキナビルは既に販売中止

インビラーゼなどのサキナビル製剤は経過措置期間満了により販売終了しており、添付文書は他剤の併用禁忌・併用注意から削除されています

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併用禁忌薬が多数存在

抗不整脈薬やアミオダロンなど多くの薬剤と併用禁忌であり、販売中の当時は薬物相互作用管理が重要でした

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リトナビルとの併用が必須

単独投与では急速に耐性ウイルスが出現するため、必ず他の抗HIV薬と併用する必要がありました

サキナビル添付文書の入手方法と現在の状況

サキナビルは2020年頃までに国内で販売中止となったHIVプロテアーゼ阻害薬です。インビラーゼやフォートベイスといった商品名で流通していました。takata-seiyaku+2

販売中止後は新規処方ができなくなっています。添付文書の確認が必要な場合、PMDAの医薬品医療機器情報提供ホームページで過去の添付文書を閲覧できます。

参考)https://integbio.jp/dbcatalog/record/nbdc01115

2021年以降、他の医薬品の添付文書からもサキナビルに関する記載が順次削除されています。

これは経過措置期間満了に伴う措置です。

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他剤との相互作用を確認する際は注意が必要ですね。現在流通している医薬品の添付文書では、サキナビルが併用禁忌・併用注意から削除されているためです。

参考)医療関係者の皆さま|高田製薬株式会社

サキナビル添付文書に記載された併用禁忌薬

サキナビルは多数の併用禁忌薬が設定されていた薬剤です。アミオダロン(アンカロン注)との併用は厳格に禁止されていました。

参考)https://www.seichokai.or.jp/system/kcfinder/upload/files/kinki.pdf

クラスIA抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド等)やクラスIII抗不整脈薬(ソタロール、ニフェカラント等)も併用禁忌でした。心臓のリズムに影響する薬剤との相互作用リスクが高かったのです。

ベプリジル(ベプリコール)やエリスロマイシン注射剤も禁忌に含まれていました。これらは心電図のQT延長を引き起こす可能性があります。

アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ボリコナゾール等)との併用も制限されました。CYP3A4を介した薬物代謝の競合が問題となります。

処方時には併用薬の確認が必須でした。患者が服用中のすべての薬剤と補助食品を把握する必要があったのです。

参考)http://image.packageinsert.jp/pdf.php?mode=1amp;yjcode=6250010F1020

サキナビル添付文書における用法用量と投与上の注意

サキナビルの標準用量は1回1,000mgを1日2回でした。必ずリトナビル100mgを1日2回同時に服用する必要がありました。

参考)http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se62/se6250010.html

食後2時間以内の服用が推奨されていました。

これは薬物の吸収を最適化するためです。

つまり食事との関係が重要でした。

単独投与は絶対に避けるべきとされていました。単独では急速に耐性ウイルスが出現することが報告されていたためです。

参考)https://bij-kusuri.jp/information/files/vir_t_info_091201.pdf

必ず他の抗HIV薬との併用が必要でした。これは多剤併用療法(HAART)の原則に基づきます。

リトナビルとの併用は「ブースティング」と呼ばれる戦略です。リトナビルがサキナビルの代謝を阻害し、血中濃度を高めるのです。

参考)サキナビル(Saquinavir)の歴史的文脈:発見から現代…

患者には自己判断での用量変更や服用中止を禁じる必要がありました。担当医師の指示を厳守することが治療成功の鍵でした。

サキナビル添付文書の副作用と肝機能障害リスク

サキナビルは重篤な肝機能障害を引き起こすリスクがありました。肝不全などの致死的な症例も報告されていたのです。

投与開始前には必ず肝機能検査を実施する必要がありました。ベースラインの肝機能を把握することが安全管理の基本です。

投与中も定期的な肝機能モニタリングが必須でした。異常値が出た場合は速やかな対応が求められます。

リポジストロフィー(脂肪の異常分布)も知られた副作用でした。HIVプロテアーゼ阻害薬全般に見られる特徴的な有害事象です。

参考)https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d15.pdf

高血糖や脂質異常症のリスクも存在しました。これらの代謝異常は長期投与で顕在化することが多いです。

患者や家族への十分な説明が重要でした。副作用の初期症状を理解してもらい、早期発見につなげる必要があったのです。

サキナビル添付文書の医療従事者向け重要情報

添付文書は医療従事者にとって最も基本的な情報源です。医薬品インタビューフォーム(IF)と併せて活用することで、より詳細な情報が得られました。

添付文書の改訂情報は定期的に確認する必要がありました。DSU(医薬品安全対策情報)にも注意を払うべきでした。

参考)https://www.amel-di.com/medical/di/download/news?nid=40495

電子化された添付文書はPMDAや製薬企業のウェブサイトで閲覧可能です。PDFやSGML形式でのダウンロードもできます。

2023年7月以降、紙の添付文書の同梱は順次廃止されています。

電子的な閲覧が基本となりました。

参考)https://medical.nihon-generic.co.jp/uploadfiles/medicine/AMIOD_GVP_2301.pdf

薬剤師は添付文書の情報を補完する役割を担います。緊急安全性情報やお知らせ文書も含めて最新情報を管理すべきです。

サキナビルのような販売中止薬の情報も保管しておくと有用です。過去の処方歴がある患者の相談に対応できるからです。

<参考リンク>

医薬品添付文書の電子化と閲覧方法について詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。

医療用医薬品情報検索 – IntegBio Database Catalog

厚生労働省による添付文書記載要領の最新情報はこちらで確認できます。

医療用医薬品添付文書の改正記載要領について – 厚生労働省