涙袋が蚊に刺されたような腫れ
涙袋の腫れ、考えられる原因は虫刺されだけじゃない?
涙袋が蚊に刺されたように腫れる場合、多くの方がまず虫刺されを疑います。 実際に、蚊やブヨ、ノミ、ダニといった虫が原因であることは少なくありません。 特に、屋外で過ごした後や、ペットと触れ合った後に症状が現れた場合はその可能性が高いでしょう。
しかし、原因はそれだけではありません。以下のような様々な可能性が考えられます。
- 細菌・ウイルスによる感染症
- 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)・霰粒腫(さんりゅうしゅ):一般的に「ものもらい」として知られています。 まぶたの縁にあるマイボーム腺や汗腺に細菌が感染したり、脂が詰まったりすることで炎症が起こり、腫れや痛みを引き起こします。 麦粒腫は細菌感染による急性の炎症で痛みを伴うことが多いのに対し、霰粒腫は脂の詰まりによる慢性の炎症で、痛みは少ない傾向にあります。
- 涙嚢炎(るいのうえん):目頭と鼻の付け根の間にある「涙嚢」という袋に細菌が感染し、炎症を起こす病気です。 涙が止まらなくなったり、目やにが多くなったりするほか、目頭付近が赤く腫れて痛むのが特徴です。
- 眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん):目の周りの皮膚の傷や、副鼻腔炎(蓄膿症)などから細菌が眼窩(がんか)という目の周りの組織に侵入し、深刻な炎症を引き起こす病気です。 視力低下や失明に至る可能性もある危険な状態で、強い痛みや腫れ、発熱などを伴います。
- アレルギー反応
- その他の原因
- むくみ:塩分の多い食事やアルコールの摂取、睡眠不足、長時間の泣いた後などにより、体内の水分バランスが乱れ、まぶたがむくんで腫れて見えることがあります。
このように、涙袋の腫れの原因は多岐にわたります。 単なる虫刺されと自己判断せず、他の症状も併せて観察することが大切です。
参考)ぷくっと目の下が腫れる|まぶたの腫れならおやまゆうえん眼科|…
涙袋の腫れに伴う症状と危険なサインの見分け方
涙袋の腫れと一言で言っても、原因によって伴う症状は様々です。 正しい対処をするために、腫れ以外の症状にも注意を払い、危険なサインを見逃さないようにしましょう。
原因別の主な随伴症状
原因 主な随伴症状 虫刺され ・かゆみ、赤み
・刺された中心に小さな点(刺し口)が見えることがある麦粒腫(ものもらい) ・まぶたの縁の赤み、腫れ
・まばたきをした時や押した時の痛み
・目がゴロゴロする(異物感)
・膿の点が見えることがある霰粒腫 ・痛みは少ない、または全くない
・まぶたの中にしこり(コロコロしたもの)を感じる
・急に炎症を起こすと赤みや痛みを伴うこともある(急性霰粒腫)涙嚢炎 ・涙が止まらない、目やにが増える
・目頭を押すと膿や目やにが出てくることがある
・目頭の強い痛みと腫れアレルギー性結膜炎・接触皮膚炎 ・強いかゆみ
・目の充血
・透明でサラサラした鼻水やくしゃみ(花粉症の場合)
・化粧品など特定の物質に触れた後に発症これは危険!すぐに病院へ行くべきサイン
以下の症状が一つでも見られる場合は、失明につながる可能性のある眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん) や、重篤な感染症の疑いがあります。自己判断で様子を見ずに、速やかに眼科を受診してください。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11146277/
- 急激な視力低下、物が二重に見える
- 目の動きに合わせて痛みが走る、目が動かしにくい
- 我慢できないほどの強い目の痛み
- 腫れがひどく、目が開けられない
- 発熱や頭痛、吐き気を伴う
特に小さなお子さんの場合は、症状をうまく伝えられないことがあります。 機嫌が悪い、目を頻繁にこするなど、いつもと違う様子が見られたら注意深く観察し、早めに専門医に相談しましょう。
涙袋の腫れ、病院に行くべき?何科を受診すればいい?
「涙袋が腫れたくらいで病院に行くのは大げさかな?」と迷う方もいるかもしれません。 しかし、前述の通り、腫れの裏には失明のリスクさえある恐ろしい病気が隠れている可能性もあります。
受診を推奨するケース
以下のいずれかに当てはまる場合は、自己判断せずに医療機関を受診することをお勧めします。
- 腫れや痛みが2~3日経っても改善しない、むしろ悪化している
- 強い痛みやかゆみを伴う
- 視界がぼやける、物が見えにくい
- 目やにの量が異常に多い、色が黄色や緑色をしている
- 発熱や頭痛など、目以外の症状も出ている
- コンタクトレンズの使用が原因と思われる場合
何科を受診すればいい?
涙袋やまぶたの腫れで受診するべき診療科は、第一に眼科です。
参考)「涙袋が腫れる」原因と対処法をご存知ですか?医師が徹底解説!…
眼科では、専門的な機器を用いて目の状態を詳しく診察し、腫れの原因を正確に診断してくれます。麦粒腫や霰粒腫、涙嚢炎、アレルギー性結膜炎など、目に直接関わる病気の治療は眼科の専門領域です。
もし、皮膚のかぶれや湿疹が主な症状で、かゆみが強い場合は皮膚科の受診も考えられます。化粧品かぶれなどの接触皮膚炎が疑われる場合は、皮膚科でアレルギーの原因を特定するパッチテストなどを受けられることもあります。参考)かぶれ(接触性皮膚炎)に効く市販薬|目の周りや頭皮などに使え…
しかし、まずは目の病気との鑑別が最も重要ですので、「目が腫れている」と感じたら、最初に眼科のドアを叩くのが最も確実で安全な選択と言えるでしょう。涙袋の腫れに効く市販薬の選び方とセルフケア
症状が軽く、明らかに虫刺されや軽いアレルギー、目の疲れによるものだと考えられる場合、市販薬やセルフケアで様子を見るという選択肢もあります。 ただし、市販薬を使っても2〜3日改善が見られない場合は、使用を中止し、必ず眼科を受診してください。
症状別・市販薬の選び方
市販の目薬や軟膏を選ぶ際は、自分の症状に合った成分が含まれているかを確認することが重要です。
参考)【薬剤師が解説】涙袋の腫れにおすすめの市販薬はどれ?9選を紹…
- ものもらい(麦粒腫)が疑われる場合
細菌感染が原因なので、**抗菌成分**(スルファメトキサゾールなど)が配合された目薬を選びましょう。 炎症を抑える成分(グリチルリチン酸二カリウムなど)や、かゆみを抑える成分(クロルフェニラミンマレイン酸塩など)が一緒に含まれていると、より効果的です。 - アレルギー症状(かゆみ・充血)が強い場合
抗ヒスタミン成分や抗アレルギー成分(ケトチフェンフマル酸塩など)が配合されたアレルギー専用の目薬がおすすめです。 掻きすぎによる炎症も考えられるため、抗炎症成分入りのものも良いでしょう。 - 目の疲れや乾燥による腫れぼったさの場合
ビタミンB6やB12、コンドロイチン硫酸エステルナトリウムなどが配合された、目の新陳代謝を促し、角膜を保護するタイプの目薬が適しています。
目の周りのデリケートな皮膚に塗る薬は、ステロイドの強さに注意が必要です。 目の周りに使用できると明記されている、刺激の少ない製品を選びましょう。
今日からできるセルフケア
薬を使う以外にも、症状を和らげ、回復を早めるためにできることがあります。
- 冷やす or 温める?
- 冷やす:虫刺されや打撲、アレルギーによるかゆみや腫れには、冷たいタオルや保冷剤をガーゼで包んだもので冷やすのが効果的です。 血管を収縮させ、炎症や腫れ、かゆみを抑えます。
- 温める:ものもらい(麦粒腫)の初期段階や、霰粒腫で脂が詰まっている場合は、蒸しタオルなどで温めて血行を促進すると、膿や脂が排出されやすくなることがあります。ただし、赤く腫れて痛みが強い急性期には温めると逆効果になるため注意が必要です。
- 清潔を保つ:目をこすったり、汚れた手で触ったりするのは絶対にやめましょう。細菌が入り込み、症状を悪化させる原因になります。
- コンタクトレンズとアイメイクは中止する:目に負担をかけるコンタクトレンズやアイメイクは、症状が治まるまでお休みしましょう。
- 十分な休息をとる:睡眠不足や疲労は免疫力を低下させ、治りを遅らせる原因になります。
以下の参考リンクは、霰粒腫と麦粒腫(ものもらい)の違いについて、イラストを交えて分かりやすく解説しています。
霰粒腫とものもらいの違いを教えてください。 – ユビー【独自視点】涙袋の腫れとストレス・生活習慣の意外な関係
涙袋の腫れの原因として、感染症やアレルギーが注目されがちですが、実は**ストレス**や**生活習慣の乱れ**といった、一見すると目とは無関係に思える要因が、深く関わっていることがあります。 これは、検索上位の記事ではあまり触れられていない、医療従事者として知っておきたい視点です。
ストレスが引き起こす「負の連鎖」
過度なストレスは、自律神経のバランスを乱し、免疫機能の低下を招きます。
参考)ストレスが原因でまぶたの腫れを感じる可能性はありますか? |…
- 免疫力低下:ストレスや睡眠不足によって体の抵抗力が弱まると、普段なら問題にならないような弱い細菌にも感染しやすくなります。 これにより、麦粒腫(ものもらい)を繰り返し発症するケースは少なくありません。
- 血行不良:ストレスは血管を収縮させ、血行不良を引き起こします。 目の周りは皮膚が薄く、血管が多いため、血行不良の影響を受けやすい部位です。血流が滞ると、細胞の新陳代謝が悪くなり、老廃物や余分な水分が溜まりやすくなります。これが、朝起きた時のまぶたの「むくみ」や「腫れぼったさ」として現れるのです。
- ホルモンバランスの乱れ:特に女性の場合、ストレスはホルモンバランスの乱れに直結します。 生理前にまぶたが腫れやすくなる方がいるように、ホルモンの変動が体内の水分保持量に影響を与え、むくみの一因となることがあります。
生活習慣が涙袋のコンディションを左右する
日々の何気ない習慣も、涙袋の腫れに影響を与えています。
- 食生活:塩分の多い食事や加工食品の摂りすぎは、体内に水分を溜め込み、むくみを引き起こす直接的な原因です。 夜遅い時間の食事や、アルコールの過剰摂取も同様です。
- 長時間のデジタル作業:パソコンやスマートフォンを長時間見続けることで、まばたきの回数が減少し、目の乾燥(ドライアイ)や眼精疲労を引き起こします。目の周りの筋肉が緊張し、血行が悪くなることも、腫れぼったさにつながります。
- うつぶせ寝:うつぶせで寝ると、顔の片側に体液が溜まりやすくなり、朝起きた時に片方のまぶただけが腫れている、といったことにもなりかねません。
このように、涙袋の腫れは、目そのものの問題だけでなく、心と体全体の健康状態を映し出す「鏡」のような存在とも言えます。患者さんから涙袋の腫れの相談を受けた際には、目の症状だけでなく、最近の生活の様子やストレスの有無など、背景にあるライフスタイルにも目を向けることで、より根本的な原因の解決に繋がるアドバイスができるでしょう。
以下の参考リンクは、ストレスが原因でまぶたが腫れる可能性について解説しています。
ストレスが原因でまぶたの腫れを感じる可能性はありますか? – ユビー

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