網膜白斑 治療 糖尿病網膜症 レーザー 光凝固

網膜白斑 治療

網膜白斑の治療は「原因」と「病期」
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白斑の種類で意味が変わる

硬性白斑は「漏れた脂質・蛋白の沈着」、軟性白斑(綿花状白斑)は「虚血のサイン」で、治療判断の重みが異なります。

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患者は無症状のことが多い

白斑そのものは自覚症状に乏しく、眼底検査やOCTで拾い上げ、進行段階を逃さない設計が重要です。

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介入はレーザー中心に「適応」

増殖前〜増殖期ではレーザー光凝固(とくに汎網膜光凝固)が進行抑制の柱になり、適切な時期と範囲が結果を左右します。


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網膜白斑 治療 硬性白斑

 

網膜白斑は、眼底検査で網膜に白い病変が見える状態の総称で、くっきりした硬性白斑と、境界が不明瞭な軟性白斑(綿花状白斑)に大別されます。硬性白斑は血管から漏れ出た蛋白や脂肪が網膜に沈着した「滲出物」で、糖尿病網膜症などの血管障害でみられます。

硬性白斑が単純網膜症の段階で出現しているだけなら、眼科的治療(レーザーなど)をすぐ開始しないことが多い、という臨床的な扱いがポイントです。理由は、原因疾患(代表は糖尿病)の管理、特に血糖コントロールにより白斑や点状出血が消退することがあるためで、まずは「病期がどこか」を押さえます。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/8e2e00e7faa6fcd5bde0077780b643795cb1c4ab

ここでの実務的な落とし穴は、「白斑がある=レーザー適応」と短絡し、患者の不安だけを増やしてしまうことです。硬性白斑は“漏れ”の結果なので、同時に黄斑浮腫や視力低下があるか、黄斑近傍に沈着が集積していないかを、OCT等で必ずセット評価し、必要なら黄斑病変として別枠で治療を検討します。semanticscholar+1​

網膜白斑 治療 軟性白斑 綿花状白斑

軟性白斑(綿花状白斑)は、神経線維層の病変で、神経線維のむくみやフィブリン・白血球の集積などを伴い、「網膜虚血状態を表す所見」として扱われます。糖尿病網膜症や高血圧性網膜症、網膜静脈閉塞症などで出現し、糖尿病だけでなく白血病やSLEでもみられ得ます。

糖尿病網膜症の病期との対応で言うと、硬性白斑が単純網膜症で多いのに対し、軟性白斑は増殖前網膜症の段階でみられることが多く、病態が「より虚血寄り」になっている点が重要です。増殖前網膜症まで進むと症状は不可逆的になり得るとされ、進行抑制のために網膜レーザー光凝固術が検討されます。

意外に見落とされやすいのは、綿花状白斑が“虚血の旗”である一方で、綿花状白斑だけが目立つ症例は、必ずしも最短距離で増殖へ突き進むとは限らないという整理です。日眼会誌の整理でも、前増殖性変化のうち綿花状白斑のみの症例は「厳重に経過観察を行なえば光凝固を急ぐ必要はない」場面がある、と述べられています。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/fc2d1225a08cd546f5709453a335c16716dd2680

網膜白斑 治療 OCT 眼底検査

網膜白斑は眼底検査で発見され、糖尿病患者では定期的な眼底検査に加えて、蛍光眼底造影検査やOCTなどを組み合わせて進行度を把握し、治療開始のタイミングを逃さないことが推奨されています。

医療従事者向けに押さえるべきは、「白斑の確認」自体よりも、白斑が示す病態(漏出か虚血か)を検査で構造化する点です。OCTは黄斑浮腫や網膜の形態変化の把握に強く、蛍光眼底造影は漏出や無灌流領域の評価に重要で、両者を病期判断に接続します。semanticscholar+1​

現場の運用では、患者が無症状で来ないことが最大の障壁になります。実際、網膜白斑が現れても自覚症状がないと明記されており、健診・他科通院・糖尿病管理の流れに眼底フォローを組み込めるかが、治療成績に直結します。

網膜白斑 治療 レーザー 光凝固

増殖前網膜症の段階で虚血が進んでくると、悪化抑制のために網膜レーザー光凝固術が行われ、適切なタイミングで治療すれば進行抑制効果が約80%にみられる、とされています。

治療設計として理解しておきたいのは、光凝固が「白斑を焼く治療」ではなく、虚血網膜・無灌流領域(non-perfusion area)に対する介入で、増殖網膜症への進展や新生血管を抑えることが狙いだという点です。日眼会誌では、前増殖性網膜症でnon-perfusion areaを認めれば光凝固適応として考えるのが妥当、という立場が示されています。

汎網膜光凝固(PRP)の実施基準が具体的に提示されている点は、医療従事者向け記事として価値が高い部分です。合計1,500〜2,000個程度の散発凝固を、1回400個程度まで・1週間間隔で4〜5回に分けて完了させ、終了後2〜3カ月で蛍光眼底造影を行い追加凝固の要否を検討する、という枠組みが述べられています。

また、黄斑浮腫に対する光凝固は蛍光眼底造影で漏出血管の位置関係を把握し、漏出が限局なら直接凝固、広範なら中心窩近傍を避けた格子状凝固、といった戦略が整理されています。

網膜白斑 治療 経過観察 定期検査(独自視点)

検索上位の説明では「治療法」ばかりが前に出がちですが、網膜白斑の実務で差が出るのは“経過観察の設計”です。硬性白斑がみられる単純網膜症では治療開始されないことが多い一方、3カ月〜半年に1回の定期検査が必要とされ、放置ではなく「監視」が介入そのものになります。

ここでの独自視点として、医療連携の手順を“検査の頻度”ではなく“失注防止”として捉えると、運用が現実的になります。例えば、糖尿病や高血圧など原因疾患が未診断の患者では内科受診も勧めるべきとされており、眼底で白斑を拾った時点で「紹介状の中身(疑う全身疾患)」まで設計できると、治療につながる確率が上がります。

さらに、前増殖性所見でも「綿花状白斑のみ」は急がず厳重フォローという考え方があるため、患者説明では“今やらない理由”を医学的に言語化することが重要です。レーザーを急がない判断が、放置と誤解されると通院中断につながり、結果として重症化リスクが上がるためです。

原因疾患の治療(血糖・血圧など)と眼科フォローを一本の計画に束ねることが、白斑所見の段階でできる最大の介入です。網膜白斑は治療選択の重要な指標になり得るとされているため、「所見→病期→次アクション」をチームで共有する価値があります。

参考:網膜白斑の概要(硬性白斑/軟性白斑の違い、症状、検査、治療、セルフケアの要点)

網膜白斑 – みんなの家庭の医学 WEB版

参考:糖尿病性網膜症における光凝固の適応と実施基準(PRPの回数・凝固数、前増殖性所見の扱い、蛍光眼底造影の位置づけ)

https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/93_803.pdf

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