光線黄斑症と日食網膜症の原因症状予防

光線黄斑症と日食網膜症

この記事の概要
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病態の核は「光化学障害」

強い光(特に短波長光)で網膜視細胞〜網膜色素上皮が障害され、中心暗点や視力低下が起こり得ます。

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問診とOCTが鍵

曝露状況(裸眼日食、溶接、レーザー等)を押さえ、OCTで中心窩外層の変化を拾います。

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予防は「遮光フィルターの質」

日食グラス等の安全性が重要で、代用品(下敷き・CD等)は事故報告があり危険です。


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光線黄斑症の日食網膜症の原因

光線黄斑症は、強い光曝露によって黄斑部(中心窩周辺)の視細胞や網膜色素上皮が障害される「光障害(photic/solar maculopathy)」の臨床像として理解すると整理しやすく、日食網膜症はその代表例です。

日食を肉眼で見た場合、可視光の中でも短波長(青色光)による光化学作用が中心になり、フラビンやリポフスチンなどが光を吸収して活性酸素・ラジカルを発生し、視細胞が傷害されるという説明が臨床説明として有用です。

日眼会誌の国内調査でも、肉眼や安全性不明の用具(下敷き、ビニール袋、CDなど)で観察した例が報告されており、「遮光できているつもり」の行動が事故につながる点が教育上の要点です。

光線黄斑症の日食網膜症の症状

自覚症状は、眼痛・熱感・違和感・羞明・めまいのような非特異的症状から、中心暗点、視力低下、視覚のゆがみ(変視)まで幅があり、患者は「眩しかった」よりも「中心が抜ける」「見たい所が欠ける」と表現することがあります。

重要なのは時間経過で、光化学反応は徐々に進むため、観察中や直後に無症状でも数時間後、夜、場合によっては数日後に症状が出ることがあると説明されています。

国内アンケート調査では、症状の持続は「すぐ軽快」から「1週間以上」まで分かれ、天候(光量)や用具、観察時間などが持続に影響したとまとめられています。

光線黄斑症の日食網膜症のOCT

典型的な日食網膜症の眼底所見は中心窩の小さな黄色斑で、通常1〜2週間で消失することが多い一方、永続的障害(網膜変性、黄斑円孔など)に至ることもあるため、軽症に見えても経過観察が重要です。

OCTでは、中心窩下の視細胞層(内外節付近)の欠損や乱れが視力低下と関連するという記載があり、器質的変化の拾い上げに役立ちます。

実例として、日眼会誌報告の症例では中心窩に黄白色点状病巣があり、OCTで視細胞層の軽微な乱れを示し、後に不整が消失していく経過が提示されています。

光線黄斑症の日食網膜症の治療

治療は「特効薬で逆転させる」よりも、まず曝露の中止、眼底・OCTでの障害確認、視機能(中心暗点・変視)の評価を行い、自然軽快が多い一方で重症化例の見逃しを防ぐ、という方針が現実的です。

中心暗点がある場合、症状が消えるまで通常1〜2週間かかることが多いとされ、患者には「すぐ治らなくても異常ではないが、悪化や遷延は受診継続が必要」と説明しやすいポイントです。

一方で、まれに網脈絡膜萎縮や黄斑円孔などで視力障害が残る可能性があるため、初期に軽症でも「経過で病像が見えてくる」前提でフォロー設計を組むのが安全です。

光線黄斑症の日食網膜症の予防

予防の核心は「安全性が確認された遮光フィルターを使う」ことで、国内調査でも障害報告は肉眼や安全性不明の代用品使用が中心で、正しい日食グラス使用のみで障害が起きた報告はなかったとされています。

日食網膜症を生じやすい条件として、晴天下、小児(光透過性が高い)、正視、白内障術後で眼内レンズ挿入などが挙げられており、職場や学校でのリスク層への事前指導に活用できます。

独自視点として、医療従事者が安全教育を行う際は「日食だけ」ではなく、患者が日常で遭遇する強光源(溶接アーク、レーザーポインター、強力ライト等)も同列の“光曝露”として問診テンプレに組み込み、中心暗点の訴えがあれば必ず曝露歴を聞く運用にすると取りこぼしが減ります。

日食網膜症(光線黄斑症の代表例)の国内報告で、症状の経過・危険な観察方法・OCT所見の考え方がまとまっています。

日眼会誌「2009年皆既日食による眼障害の発生状況」(PDF)

日食を肉眼で見た場合の機序(青色光による光化学作用、活性酸素)や、症状が遅れて出る点、リスク条件が患者向けに整理されています。

日食観察の注意(症状・機序・予防の要点)