抗精神病薬 一覧と分類 副作用 作用機序 比較 医療情報抗精神病薬の一覧や分類、作用機序、副作用、比較ポイントを詳しく解説。医療現場での選択や使い分けのコツとは? 2025.04.15 抗精神病薬 一覧と分類 抗精神病薬 一覧と分類 🧠 抗精神病薬 一覧と分類の全体像 抗精神病薬は主に「定型抗精神病薬(第一世代)」と「非定型抗精神病薬(第二世代)」に大別される。 定型抗精神病薬は1950年代から使用されてきた歴史があり、主にドパミンD2受容体遮断作用を持つ。代表薬はクロルプロマジン(コントミン)、ハロペリドール(セレネース)など。 非定型抗精神病薬は1990年代以降に登場し、ドパミンだけでなくセロトニン受容体にも作用する。代表薬はリスペリドン(リスパダール)、オランザピン(ジプレキサ)、アリピプラゾール(エビリファイ)など。 それぞれの薬剤は作用機序や副作用プロファイルが異なり、患者の症状や体質に応じて選択される。 📋 抗精神病薬 一覧(代表的な薬剤) 定型抗精神病薬(第一世代) ・クロルプロマジン(コントミン、ウインタミン) ・ハロペリドール(セレネース) ・レボメプロマジン(ヒルナミン、レボトミン) ・フルフェナジン(フルメジン) ・スルピリド(ドグマチール) 非定型抗精神病薬(第二世代) ・リスペリドン(リスパダール) ・オランザピン(ジプレキサ) ・クエチアピン(セロクエル) ・アリピプラゾール(エビリファイ) ・ペロスピロン(ルーラン) ・ブロナンセリン(ロナセン) ・パリペリドン(インヴェガ) ・クロザピン(クロザリル) それぞれの薬剤は、作用の強さや副作用の出やすさが異なる。 🔬 抗精神病薬 作用機序と特徴 定型抗精神病薬は主にドパミンD2受容体遮断作用により、幻覚や妄想などの陽性症状を抑制する。一方、非定型抗精神病薬はドパミンD2受容体だけでなく、セロトニン5-HT2A受容体遮断作用も持ち、陰性症状や認知機能障害にも効果が期待される。 非定型薬は錐体外路症状(パーキンソン症状など)の副作用が少ないが、体重増加や糖尿病リスクが高い薬剤もある。 ⚖️ 抗精神病薬 副作用と注意点 定型抗精神病薬の主な副作用 ・錐体外路症状(振戦、筋強剛、アカシジアなど) ・高プロラクチン血症 ・鎮静、口渇、便秘、起立性低血圧 非定型抗精神病薬の主な副作用 ・体重増加、糖尿病、脂質異常症 ・眠気、口渇、便秘 ・一部薬剤で錐体外路症状や高プロラクチン血症 副作用の出現頻度や重症度は薬剤ごとに異なるため、患者ごとにリスク評価が重要。 💡 抗精神病薬 一覧の比較と選択ポイント 抗精神病薬の選択は、症状のタイプ(陽性・陰性・認知障害)、副作用プロファイル、患者の既往歴や合併症、剤形(内服・注射)などを総合的に判断して行う。 例えば、体重増加リスクが高い患者にはアリピプラゾール(エビリファイ)やブロナンセリン(ロナセン)が選択されやすい。 一方、急性期の強い興奮や幻覚にはハロペリドール(セレネース)やオランザピン(ジプレキサ)が用いられることが多い。 また、持続性注射剤(LAI)は服薬アドヒアランスが低い患者に有用。 🧩 抗精神病薬 一覧の意外な使い分けと最新知見 抗精神病薬は統合失調症だけでなく、双極性障害の躁状態やうつ状態、難治性うつ病の補助療法、自閉スペクトラム症の易刺激性、認知症の行動・心理症状(BPSD)などにも応用されている。 近年は、クロザピン(クロザリル)が治療抵抗性統合失調症に対して唯一効果が認められており、定期的な血液検査が必須だが、社会復帰率の向上が報告されている。 また、抗精神病薬の多剤併用は副作用リスク増大のため、単剤治療が推奨される流れが強まっている。 【参考リンク】 ・抗精神病薬の分類や作用、副作用の詳細解説(田町三田こころみクリニック) 抗精神病薬の効果と副作用|田町三田こころみクリニック ・統合失調症で使用される薬の一覧と作用(梅本ホームクリニック) 統合失調症で使用する薬の一覧と作用 ・非定型抗精神病薬の最新動向や適応疾患(ファーマスタイルWEB) 特集 向精神薬のいま|ファーマスタイルWEB