黄斑白斑と硬性白斑と軟性白斑検査

黄斑白斑と硬性白斑と軟性白斑

黄斑白斑の臨床で最初に押さえる3点
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「白斑」の意味を先に分ける

眼底の白い所見は、沈着(硬性白斑)なのか虚血サイン(軟性白斑)なのかで背景疾患と緊急度が変わる。

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黄斑(中心窩)近傍かどうかで視機能リスクが変わる

黄斑周囲の滲出や浮腫は視力予後に直結しやすく、同じ「白い点」でも評価の優先順位が上がる。

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眼底写真+OCTで「表層/深層」を確認する

眼底写真は平面情報、OCTは断層情報。病変の層・浮腫の有無・黄斑形状を押さえると鑑別が進む。


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黄斑白斑とは:網膜白斑と黄斑の位置づけ

 

黄斑白斑という言い回しは、現場では「黄斑部(あるいは黄斑近傍)に白い病変が見える」状況を広く指して使われがちで、原因疾患は一つではありません。

そもそも「網膜白斑」は、眼底検査で網膜に白い病変が見える状態の総称で、所見としては境界明瞭な硬性白斑と、境界不明瞭で綿花状に見える軟性白斑(綿花状白斑)に大別されます。

黄斑は視力を担う中心領域であるため、同じ白斑でも「黄斑にどれだけ近いか」「黄斑浮腫を伴うか」で、患者の自覚症状・視力予後・治療の緊急度が変わります。

■実務上の注意(用語のブレ対策)

  • 健診コメントの「黄斑異常」「網膜白斑」は診断名ではなく“所見”であることが多く、病名に直結させない。
  • 「白斑=綿花状白斑」と短絡せず、硬性白斑(滲出)との見分けを優先する。

    参考)網膜白斑 – みんなの家庭の医学 WEB版

黄斑白斑と硬性白斑:滲出・沈着の見方

硬性白斑は、血液中のたんぱく質や脂肪などが血管から漏れ出て網膜に沈着したもの、と整理すると理解が速いです。

糖尿病網膜症の初期〜進行期では、毛細血管障害から蛋白質や脂肪が漏れ出て白斑として沈着し得る、と眼科クリニック向け解説でも説明されています。

また、加齢黄斑変性(AMD)の診断基準・分類に関する日本語資料でも、滲出性変化の所見として「硬性白斑」や網膜浮腫、漿液性網膜剝離などが挙げられており、硬性白斑が“AMDでも出てよい所見”である点は盲点になりやすいです。

■硬性白斑を見たときの実務チェック(例)

  • 近傍に微小出血や浮腫がないか(滲出の活動性評価)。
  • 黄斑中心窩を巻き込む配置か(リング状に黄斑を取り囲む場合などは視機能への影響を要警戒)。
  • 糖尿病」だけに寄せず、AMDなど“黄斑疾患の文脈”でも再評価する。

    参考)https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/112_1076.pdf

黄斑白斑と軟性白斑:虚血サインとしての重要性

軟性白斑(綿花状白斑)は、網膜の神経線維層に起きた病変で、神経線維のむくみやフィブリン・白血球の集積などを伴い、網膜虚血状態を反映する所見として説明されています。

糖尿病網膜症の経過説明でも、軟性白斑が「白い点」として出現しうることが示されており、虚血が進んだ局面のサインとして位置づけると臨床判断がぶれにくくなります。

硬性白斑が“漏出の結果”に寄るのに対して、軟性白斑は“灌流不全・虚血”のニュアンスが強いので、黄斑近傍に出る場合は視機能だけでなく全身背景(血糖・血圧など)も含めて優先度を上げる発想が必要です。

■見分けのコツ(眼底写真の第一印象)

  • 硬性白斑:黄白色で小さく、比較的くっきりした沈着として見えやすい。​
  • 軟性白斑:境界がぼやけ、綿のような白い塊として見える。​

黄斑白斑の検査:眼底検査とOCTの使い分け

OCT検査は黄斑部・網膜の疾患の発見やわずかな変化の確認に有効で、加齢黄斑変性、黄斑浮腫、黄斑円孔、糖尿病網膜症などが代表例として挙げられています。

健診や眼底写真で「黄斑異常」が疑われた場合にOCTで確かめる、という整理は一般向け解説でも明確に述べられており、現場の説明フレーズとしても転用しやすいです。

黄斑浮腫は、黄斑部の毛細血管障害で血液中の水分が漏れ出して黄斑部にたまり浮腫が起こる状態で、糖尿病患者の視力障害の原因として最も多い、と専門学会サイトで説明されています。

■「黄斑白斑」から検査を組むときの実務フロー(例)

  • 眼底写真/眼底鏡:白斑の形(硬性/軟性)、出血の有無、黄斑中心との位置関係を確認。​
  • OCT:黄斑の断層で浮腫・漿液性変化・牽引の有無を確認(“白く見える”のが沈着だけなのか、構造変化を伴うのかを切り分ける)。

    参考)OCT検査(眼底三次元画像解析)

  • 必要時:AMD鑑別や活動性評価の文脈ではFA/ICGA等を検討(日本語の診断基準資料でも造影所見の重要性が触れられています)。​

参考:網膜の層構造とOCTが役立つ理由(黄斑疾患・緑内障・糖尿病黄斑浮腫で“傷む層が違う”という説明)

近視も緑内障も黄斑疾患も見える眼底検査OCT、ご存じですか? - 近視(近眼)や近視進行抑制治療の総合サイト - Myopia Square(マイオピア スクエア)
眼科診療に革命をもたらしたOCT、何が分かる? OCTという眼科の検査、ご存じですか?「ああ、CTね」と思う方も少なくないと思います。CTはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略語です。放射線で身体の輪切り(断層

黄斑白斑の独自視点:健診「黄斑異常」コメントの読影と紹介状の書き方

検索上位の一般記事は「病気の説明」に寄りやすい一方、医療従事者に刺さるのは“次のアクションを外さない情報”です。

健診の眼底写真で「黄斑異常」「網膜白斑」とだけ書かれているケースでは、紹介先の眼科が最短で判断できるよう、所見を言語化して渡す工夫が有用です(例:白斑の形状、出血の有無、片眼/両眼、糖尿病・高血圧など背景)。

実際に「健診で黄斑異常が疑われたら、OCTで確かめる」という流れが示されているため、紹介状には「健診眼底で黄斑異常指摘→OCT含め精査希望」と目的を書くだけでも検査の迷いが減ります。

■紹介状・情報提供書に入れると強い項目(例)

  • いつ・どの検査で・どのコメントが付いたか(健診結果の文言)。
  • 自覚症状:変視、中心暗点、視力低下の有無(黄斑疾患の拾い上げ)。
  • 既往:糖尿病、腎機能、血圧、脂質異常(硬性白斑/軟性白斑の背景を意識)。yaginuma-ganka+1​
  • 可能なら眼底写真の添付(同じ“白斑”でも形態情報が重要)。​

■患者説明の一言テンプレ(過度に不安を煽らない)

  • 「眼底に白い所見があり、沈着タイプか血流の影響かで意味が変わるので、断層で詳しく見る検査(OCT)も含めて確認します。」tomita-ginza+1​

(注)本記事の「白斑」は皮膚疾患ではなく眼底所見としての網膜白斑を主題にしています。



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