仮性内斜視 とは 原因 検査 受診

仮性内斜視 とは

仮性内斜視とは:見た目と眼位のズレを整理
👶

結論

仮性内斜視は「内斜視に見えるが、実際は眼位がそろっている」状態で、顔貌要因が中心です。

🔦

現場での第一歩

角膜反射(写真フラッシュでも可)で左右対称なら仮性を疑い、左右差があれば真の斜視を疑います。

🏥

見逃し防止

「仮性っぽい」だけで完結せず、乳児内斜視・調節性内斜視・弱視につながる所見がないかを系統的に確認します。


<% index %>

仮性内斜視とは 原因 内眼角贅皮

仮性内斜視(偽内斜視)は、見かけ上は寄り目(内斜視)のように見える一方で、実際には両眼の視線がそろっている状態を指します。

小児、とくに乳児では「目頭側の白目が隠れる」顔貌のために内寄りに見えやすく、代表的要因が内眼角贅皮です。

内眼角贅皮による偽内斜視は、皮膚が鼻側強膜を覆うことで錯覚が生まれ、本人は両眼で同じ対象を注視できている点が本質です。

現場で重要なのは、「見た目が寄っている」情報だけでは鑑別ができず、視線(眼位)そのものを評価する必要があることです。

あまり知られていない論点として、家族が「右目だけ寄って見える日がある」と表現しても、写真の撮影角度・顔の向き・瞼裂の左右差で印象が揺らぐことがあります。

参考)https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fresc.2024.1384151/pdf?isPublishedV2=False

そのため、家族説明では「見た目は顔立ちでも変わるが、眼位の検査で本当にずれていないかを確認する」という二段階の言い方がトラブルを減らします。

また、乳児期は顔貌が成長で変化し、内眼角贅皮の印象が薄れて“自然に寄り目に見えにくくなる”ケースがある一方、真の内斜視が隠れていた場合は放置で機能的問題が進むため、初回評価の質が大切です。

仮性内斜視とは 見分け方 角膜反射

仮性内斜視の簡便な見分け方として、フラッシュをたいた正面写真で角膜反射(黒目の中の反射光)の位置が左右同じなら、偽斜視の可能性が高いとされています。

この方法は、家庭でも実施しやすい一方で、撮影の正面性(顔が回旋していないか)や光源位置で反射位置がぶれるため、「左右差がありそう」なら医療側の検査に接続する説明が安全です。

医療現場では、角膜反射を使う評価(例:Hirschberg法)が乳幼児の斜視角評価に用いられることがあり、角膜反射位置のずれを手がかりに斜視の強さを推定します。

実務上は、角膜反射が概ね対称でも「カバーテストで再固視運動が出る」「注視で眼位が崩れる」などがあれば真の斜視を疑う動線が必要です。

さらに、写真判定は“偽内斜視っぽさ”のスクリーニングであり、屈折異常(遠視)による調節性内斜視など、見た目だけでは拾えない病型がある点をチーム内で共有しておくと事故が減ります。

参考:偽斜視の定義、内眼角贅皮、写真フラッシュでの反射確認がまとまっている(鑑別の入口)

偽斜視 | 日本弱視斜視学会

仮性内斜視とは 鑑別 内斜視

鑑別の軸は「本当に内斜視(眼位ずれ)か」「内斜視なら病型は何か」で、乳児(先天)内斜視、後天内斜視、調節性内斜視などに分けて評価されます。

乳児(先天)内斜視は生後6か月以内の発症が定義で、発症時期の見極めや眼球運動、潜伏眼振の有無などの確認が重要とされています。

診断では、眼位ずれの測定に加えて、乳幼児向け視力検査、屈折検査、眼球運動検査などで他疾患との鑑別を進めます。

調節性内斜視は、遠視が背景にあり、調節(ピント合わせ)が過剰に働くことで内斜視が生じ、遠視矯正眼鏡で眼位が改善する病型です。

この病型は1歳6か月〜3歳の発症が多いとされ、初期は「正常の時と内斜視の時がある」など変動するため、保護者が“たまに寄る”と表現しやすい点が臨床的に紛らわしいところです。

また、急性内斜視では器質的疾患を伴うことがありMRIなどの検査が必要な場合があるため、「単なる見た目」扱いは避けるべき領域です。

あまり知られていない臨床の落とし穴として、「仮性内斜視と説明したつもりが、家族側には“斜視ではない=今後一切チェック不要”と伝わる」ことがあります。

説明では、仮性内斜視自体は斜視ではない一方、鑑別上は“本当の斜視が隠れていないことの確認”が主目的である点を明言すると、その後の受診中断を減らせます。

参考:内斜視の病型、原因(遠視・脳の異常など)、診断・治療の流れが体系的(鑑別の骨格)

内斜視 | 日本弱視斜視学会

仮性内斜視とは 検査 屈折検査

仮性内斜視が疑われても、診断では斜視の有無と程度を測定し、さらに視力検査・屈折検査・眼球運動検査などを組み合わせて鑑別する流れが基本です。

とくに小児内斜視の鑑別では、遠視の評価が重要で、調節性内斜視の可能性を見落とさないために屈折検査(必要に応じて調節麻痺下の評価)が治療方針に直結します。

調節性内斜視では、遠視矯正眼鏡で眼位が正面にくるかを確認し、眼鏡装用後1〜3か月で眼位が変化することがあるためフォローが前提になります。

医療者向けの実務ポイントとして、初診時に「写真持参」を勧めるのは有効です(乳児内斜視では発症時期の確認に生後すぐの写真が役立つとされます)。

また、家族が“寄り目が強い写真”だけを持参する場合、撮影条件で印象が増幅していることもあるため、角膜反射の左右対称性や眼球運動など、所見ベースに引き戻す説明が重要です。ocular+1​

検査の説明では「見た目の問題」ではなく「両眼視機能の発達と弱視の予防のための評価」という目的を添えると、受診継続の納得感が上がります。

仮性内斜視とは 独自視点 ガンマ角

仮性内斜視の“意外と見落とされる”原因として、内眼角贅皮だけでなくガンマ角異常が挙げられ、本人は同じ場所を見ているのに他人からは視線がずれて見えることがあります。

ガンマ角は、眼の光軸と注視線がなす角で、5°を超えるものをガンマ角異常とする説明があり、見かけ上の眼位ずれとして認識されやすい点が特徴です。

この視点は検索上位の一般向け記事では「内眼角贅皮」に偏りがちですが、医療従事者の説明では“顔貌以外の視線の見え方のズレ”として提示でき、不要な不安(「手術が必要では」など)を減らせます。

臨床コミュニケーションでは、「黒目の中心=見ている方向ではない」ことをやさしく言語化し、注視線・角膜反射・カバーテストといった客観的評価に合意形成するのがコツです。ocular+1​

また、ガンマ角異常の説明を入れると、家族がスマホ写真で“視線が合っていない”と感じた体験を医学的に回収でき、受診満足度が上がりやすい実感があります。

一方で、仮性内斜視と決め打ちすると真の内斜視や弱視リスクの評価が抜けるため、「仮性の要素があるか」と「斜視がないか」を並行して確認する姿勢を明確にします。pmc.ncbi.nlm.nih+1​