胃腺癌 犬 内視鏡 生検 手術 予後

胃腺癌 犬

胃腺癌 犬:臨床で迷う点を短時間で整理
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見逃しやすい初期像

嘔吐・食欲不振・体重減少など非特異的。超音波で胃壁肥厚や層構造消失があれば腫瘍を強く疑う。

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確定診断は内視鏡+生検

内視鏡は病変を直視し、その場で組織採取できる。硬くて鉗子が入りにくい病変では多点生検が重要。

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治療は「根治」よりQOL設計

進行例が多く外科適応が限られるため、緩和・栄養・制吐・疼痛管理まで含めた設計が要点。

胃腺癌 犬 症状 食欲不振 嘔吐 体重減少の臨床像

 

犬の胃腺癌は、飼い主が最初に気づく症状が「食欲不振」「嘔吐」「体重減少」といった消化器の非特異的サインであることが多く、慢性胃炎や食餌性の嘔吐と同列に扱われやすい点が落とし穴です。

内視鏡検査の適応としても、嘔吐、食欲不振、体重減少などが挙げられており、症状の持続や再発を“内視鏡で確定させるべき合図”として捉える姿勢が重要です。

臨床現場では、吐血や黒色便などの明確な消化管出血がなくても進行している例があり、血液検査が目立って異常を示さないこともあります(CRP軽度上昇のみ等)。

「症状が軽い=病変が軽い」とは限らず、食欲のムラ+断続的嘔吐が2週間以上続く高齢犬では、鑑別の上位に腫瘍を置くことで診断遅延を減らせます。

  • 受診のきっかけになりやすい:食欲低下、嘔吐、体重減少。
  • 慢性胃炎と紛れやすい:対症療法で反応が乏しければ次の検査へ進む判断が必要。
  • “高齢”が重要な背景:罹患犬の年齢中央値が10歳という記載があり、高齢発症を念頭に置く。

胃腺癌 犬 超音波 胃壁肥厚 幽門部の画像評価

腹部超音波で胃壁の肥厚が見つかることは、胃腺癌を疑う強いきっかけになります。

症例報告では胃壁が約12mmと「正常の2倍程度」とされ、超音波所見が内視鏡・生検へ進む判断材料になっています。

また別症例でも、胃壁の一部が10mm以上(正常値<6mm)に肥厚していたことを根拠に、悪性腫瘍を疑って内視鏡検査が行われています。

腺癌は胃の下部2/3、特に幽門部に発生しやすいとされ、画像評価でも幽門側の壁肥厚や通過障害を意識して観察すると診断精度が上がります。

検査 見えるもの 胃腺癌での実務的な使いどころ
腹部超音波 胃壁肥厚、局所性/びまん性変化 胃壁が10mm超、あるいは正常値<6mmを超える肥厚などで腫瘍疑いを強め、内視鏡へつなぐ。
内視鏡 粘膜面の隆起、潰瘍、出血、硬さの質感 病変を直視し、その場で生検できる(確定診断の中核)。

胃腺癌 犬 内視鏡 生検 病理組織検査での確定診断

胃腺癌の確定診断は、最終的には病理組織検査が必要で、内視鏡での生検が臨床的に非常に重要になります。

内視鏡の利点は、胃腸の内部を直接観察でき、小さな病変や色・形状の異常を捉えやすいこと、さらに“その場で”組織採取して病理に進められる点です。

症例では、白く隆起し正常粘膜より硬い病変が観察され、生検鉗子が食い込みにくかったため「多くの場所の生検」を行ったことが記載されています。

結果として、浸潤性に増殖する上皮性細胞が確認され胃腺癌と診断されており、視覚所見→多点生検→病理の流れが診断の王道であることがわかります。

  • 内視鏡のメリット:切開せずに観察でき、生検で治療方針の材料を得られる。
  • 注意点:硬い隆起など“鉗子が入りにくい病変”では、多点生検の発想が重要。
  • 現実的な位置づけ:他検査で確定できないときの「最終手段」になりやすい。

胃腺癌 犬 手術 ビルロート 予後 3ヶ月の説明設計

腺癌は幽門部に多く、早期発見ならビルロートI/IIが適応になりうる一方、犬では粘膜のごく初期で見つかることが少なく、広く浸潤してから発見され外科適応が限られる現状が述べられています。

実臨床では、超音波や内視鏡で腫瘍が疑われても、肝臓などに転移を疑う病変が同時に見つかり、根治より対症療法(緩和)を選択するケースもあります。

また、犬の胃腸腺癌では内視鏡が「がんの広がり評価」に有用で、胃腺癌では診断時に進行して手術適応外となることが多く、予後は悪く多くが3ヶ月以内に亡くなる、という情報が示されています。

この“3ヶ月”という数字は説明の場面で独り歩きしやすいため、症例ごとの病期(転移の有無、栄養状態、通過障害、出血、疼痛)と「いま困っている症状が何か」を並べて、治療目標をQOL中心に再定義することが医療従事者側の重要な役割です。

  • 外科の位置づけ:早期ならビルロートI/IIの可能性、ただし多くは発見時点で進行。
  • 予後説明:一般論として“3ヶ月以内”の記載があり、病期と治療目標のセットで説明する。
  • 緩和の価値:対症療法が奏功し、嘔吐が消え食欲が改善した例がある(症状の再設計ができる)。

胃腺癌 犬 内視鏡 生検で見逃しやすい独自視点:硬さと採材量のコミュニケーション

内視鏡で白色隆起を見たとき、画像としては“分かりやすい腫瘍”に見えても、実際には硬くて鉗子が入りにくく、採材量が不足しやすいという記載がありました。

この「硬い=採れない=確定できない」という連鎖は、診断の遅れだけでなく、飼い主の不信感(“検査したのに分からないのはなぜ?”)にも直結しやすいポイントです。

そのため、内視鏡前の説明で「病変が硬いとサンプルが小さくなり、追加の生検が必要になることがある」「疑わしいときは多点生検を行う」という“採材の現実”を先に共有しておくと、結果待ち期間の納得度が上がります。

さらに、内視鏡は手術のように切らずに検査できる一方で全身麻酔が必要で、観察できる範囲にも限界があるため、何が分かり何が分からないかを言語化して同意を取ることが、医療安全とチーム医療の両面で有効です。

  • 意外な落とし穴:肉眼で“硬い隆起”ほど鉗子が入りにくく、結果が出にくいことがある。
  • 実務の工夫:多点生検の方針を事前説明に入れておくとトラブルが減る。
  • 限界の共有:麻酔が必要、到達範囲に限界がある(検査の期待値調整)。

内視鏡のメリット(体の内側を直接観察し生検できる/異物も摘出できる等)の参考:

参考)Case37 内視鏡で胃腺癌と診断した犬の1例(2) &#8…


https://www.wizoo.co.jp/infomation/disease/2021/4273/
胃壁肥厚→内視鏡→多点生検→胃腺癌確定、という臨床フローの参考(症例ベース):​
Case37 内視鏡で胃腺癌と診断した犬の1例(2) &#8…
予後や内視鏡の必要性(広がり評価、進行例が多い等)の参考:

参考)犬の胃腸腫瘍(腺癌)|京都市左京区の動物病院「かもがわ動物医…


犬の胃腸腫瘍(腺癌)|京都市左京区の動物病院「かもがわ動物医…

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