il-23阻害薬の一覧
il-23阻害薬の一覧と乾癬関節炎治療薬使い方副作用
💊
il-23阻害薬の一覧と乾癬治療薬の特徴
- 主な薬剤一覧。
- ウステキヌマブ(ステラーラ):p40阻害。乾癬、PsA、IBD等適応。
- グセルクマブ(トレムフィア):p19阻害。皮膚、関節、腸疾患対応。
- リサンキズマブ(スキリージ):p19阻害。3ヶ月毎投与&炎症抑制持続。
- チルドラキズマブ(イルミア):p19阻害。尋常性乾癬特化。
- ミリキズマブ(オンボー):p19阻害。炎症性腸疾患、新規承認。
- いずれも皮下や静脈投与、投与間隔が長く、通院負担軽減、副作用も少ない。
薬剤名 | 標的 | 主な適応 | 投与間隔 |
---|---|---|---|
ウステキヌマブ | p40 | 乾癬/乾癬性関節炎/炎症性腸疾患 | 12週毎 |
グセルクマブ | p19 | 乾癬/掌蹠膿疱症/潰瘍性大腸炎 | 8週毎 |
リサンキズマブ | p19 | 乾癬/クローン病 | 12週毎 |
チルドラキズマブ | p19 | 尋常性乾癬 | 12週毎 |
ミリキズマブ | p19 | 潰瘍性大腸炎/クローン病 | 8-12週毎 |
薬剤ごとに効能・投与間隔・副作用に違いがあるので臨床選択が重要。
潜在的な副作用や薬剤選択の推奨は、日野皮フ科医院 IL-23阻害薬についての臨床解説を確認
🔬
il-23阻害薬の作用機序と免疫の関係
- il-23はp19+p40サブユニットが結合したサイトカインで、Th17細胞など炎症誘導に中心的な役割。
- 乾癬患者などで過剰になったIL-23の働きを抑制する事で、炎症性サイトカイン(IL-17など)分泌低下→症状が改善。
- p40阻害薬(ウステキヌマブ)はIL-12も同時に抑制するため、広域な免疫調整作用。
- p19阻害薬(グセルクマブ、リサンキズマブ等)はIL-23特異的に抑制し、標的治療として副作用リスクを抑える。
疾患ごとの炎症メカニズム理解が治療成功のポイント。
🧑⚕️
il-23阻害薬の副作用と注意点
- 主な副作用は注射部位反応、感染症、稀にアレルギー。
- 免疫抑制による結核・帯状疱疹等の感染リスクもあるが、p19選択的阻害薬は重篤な副作用は少なめ。
-重大感染症既往患者への投与やワクチン接種履歴は注意。(副作用詳細:IL-23 p19モノクローナル抗体製剤の副作用まとめ)
- 生物学的製剤の中でも通院や投与負担軽減がメリット。
- 治療中は感染症症状(発熱、咳、咽頭痛など)に注意。
- 免疫状態の変化に応じた定期的な血液検査が推奨。
- 高齢者や免疫低下患者は事前評価を入念に。
📈
il-23阻害薬の治療効果と新規薬剤動向
- 乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患への高い効果報告。
- クローン病、潰瘍性大腸炎では最新薬剤(ミリキズマブ、グセルクマブ)が新規承認・治験進行。
- トレムフィア®は潰瘍性大腸炎の皮下導入療法で初承認(24週データ)。
- 治療抵抗性や併用療法では、他の生物学的製剤やJAK阻害薬との組み合わせ・切替も臨床で増加。
- 海外では炎症性単球への直接作用(二重作用型阻害薬)も登場。
薬剤 | 作用特性 | 有効性 |
---|---|---|
グセルクマブ | p19阻害/皮下・静注 | 皮膚・関節・腸疾患 |
ミリキズマブ | p19阻害/粘膜選択 | 腸炎症管理 |
✨
il-23阻害薬の臨床使い分けと意外な活用法(独自視点)
- il-23阻害薬は皮膚病変だけでなく、付着部炎、末梢関節炎、腸管病変にもバランス良く有効。
- 長期マネジメントや疾患発症抑制(乾癬性関節炎予防)の可能性も報告。
- 通院負担が軽減されることで、患者のQOL向上、社会復帰率アップ。
- psoriatic arthritisの早期発症を押さえる予防投与検討例も。
- 皮膚疾患から腸疾患への診断推移例として、初期皮膚症状の改善が腸炎症コントロールの予兆となる事例も。
臨床現場での意外な使い方や適応外使用に関しては『分子標的治療薬の実践ガイドライン』