眼筋麻痺性眼振と核間性眼筋麻痺めまい

眼筋麻痺性眼振と核間性眼筋麻痺

眼筋麻痺性眼振と核間性眼筋麻痺:臨床で迷わない要点
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中枢性の手がかり

解離性眼振・単眼性眼振・垂直性眼振は中枢病変を強く示唆し、めまい診療の緊急度判断に直結します。

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核間性眼筋麻痺の典型

MLF障害で内転障害と外転眼の眼振が組み合わさり、眼球運動の「協調破綻」が所見として現れます。

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現場での実装

注視方向性眼振や垂直性眼振などを拾い上げ、末梢性めまいと決め打ちせずMRI(拡散強調など)を含めた評価へつなげます。


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眼筋麻痺性眼振の診断:解離性眼振と中枢性めまい

 

「眼筋麻痺性眼振」という言い回しは、臨床現場では“眼筋麻痺(眼球運動障害)”に合併して観察される眼振、あるいは“麻痺性眼振(paretic nystagmus)”のように、外眼筋・眼球運動系の障害を背景に出てくる眼振を指して用いられることがあります。とくに、核間性眼筋麻痺に伴う解離性眼振は、めまい診療の「末梢性か中枢性か」を一気に中枢側へ傾けるサインとして重要です。

中枢性めまいを疑う眼振として、垂直性眼振や単眼性の眼振、そして核間性眼筋麻痺でみられる解離性眼振が挙げられます。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/045aa51a1ebbdf729e57fcfbd7bfdabde2f34962

解離性眼振は、左右の眼の動きが同じ方向を向いているのに“振れ方が左右で不釣り合い”に見える状態で、眼球運動を統合する脳幹回路の破綻を示唆します。

また、末梢性前庭障害では一般に水平性または水平回旋混合性の眼振が多い一方、純粋な垂直性眼振や回旋性眼振は末梢性では起こりにくく中枢性を示唆します。

この「眼振の型」を丁寧に分類できるかどうかが、救急や当直での見逃しリスクを左右します。

眼筋麻痺性眼振の原因:MLFと内側縦束

核間性眼筋麻痺(internuclear ophthalmoplegia)は、片眼の外転と対側眼の内転を協調させる内側縦束(MLF)の病変に起因します。

若年者では多発性硬化症が(しばしば両側性)、高齢者では脳卒中が(典型的には片側性)一般的な原因として挙げられます。

脳幹の橋被蓋傍正中部には、水平性サッケードに関与するPPRF、外転神経核、そして外転神経核から動眼神経核への連絡線維を含むMLFが存在します。

このMLFが障害されると患側眼の内転障害(核間性外眼筋麻痺)を来し、眼球運動の協調が破綻します。

この“協調破綻”が、臨床的には「内転できない」「外転眼で眼振が目立つ」といった、いわゆる解離性眼振の見え方につながります(病態としてはMLF回路障害の帰結です)。

さらに、MLFに加えて同側PPRFや外転神経核が障害されるとone-and-a-half syndromeが生じうる点も、局在推定の材料になります。

眼筋麻痺性眼振の鑑別:末梢性めまいと注視方向性眼振

救急や外来でまず悩むのは、「めまいっぽい」訴えを末梢性で片付けてよいかどうかです。中枢性を疑うべき眼振として、注視方向性眼振、垂直性眼振、単眼性眼振、解離性眼振などが挙げられます。

末梢性眼振は、典型例では注視によって方向が変化しないのに対し、中枢性では注視方向性眼振(注視方向で眼振の向きが変わる)がみられることがあります。

また、末梢性では固視で眼振が抑制されやすいのに対し、中枢性眼振は抑制が乏しいことが多い、という古典的ポイントも臨床で役立ちます。

さらに「単眼性の眼振は中枢病変を強く示唆する」とされ、ここも見落としを減らす具体的なチェック項目です。

めまい診療は“画像で決める”というより、“眼球運動所見で疑いの閾値を超えるか”が勝負になりやすい領域です。

眼筋麻痺性眼振の治療:緊急度判断と画像検査

問診と理学所見から中枢性めまいを疑った場合、椎骨脳底動脈系の血管障害や後頭蓋窩病変の緊急評価が必要になります。

その際、出血評価としての単純CTが入り口になる一方、梗塞や小病変の検出には拡散強調画像を含むMRIが推奨される、という流れが実践的です。

注意点として、脳幹では拡散強調画像の異常出現が遅れることがあるため、臨床所見の重みは画像より軽くなりません。

また、重篤な障害に先行して、めまいなど比較的軽微な脳幹・小脳症状で発症しうることが指摘されており、「歩けるから大丈夫」といった判断は危険になり得ます。

薬物治療の話題では、めまいの対症療法として前庭抑制薬・制吐薬・抗不安薬が用いられる一方、過度の前庭抑制や安静が代償を妨げる可能性にも触れられており、処方の“出しっぱなし”を避ける姿勢が重要です。

ただし本稿の狙いは眼筋麻痺性眼振の拾い上げにあるため、治療は「原因疾患に結び付けて適正化する」という方向で整理するのが安全です。

参考:中枢性めまいで重要な眼球運動所見(垂直性眼振・単眼性眼振・解離性眼振など)と、救急での緊急度判断や画像検査の考え方

日本神経治療学会「標準的神経治療:めまい」(PDF)

眼筋麻痺性眼振の独自視点:Frenzel眼鏡で拾う核間性眼筋麻痺

検索上位の一般解説では「めまい=耳」「眼振=前庭」という一本道の説明になりやすい一方、臨床の落とし穴は“中等度~軽度の眼振を裸眼で見落とす”ところにあります。Frenzel眼鏡で小さな眼振を検出しやすくなる点は、めまい診療の実装として本質的です。

実際、裸眼では気づきにくい軽度の眼振もFrenzel眼鏡で拡大して観察すると分かりやすくなる、という主張がガイド内で繰り返し強調されています。

ここでの“独自視点”は、核間性眼筋麻痺の診断を「MRIでMLF病変を探す前に、まず眼球運動の協調を壊している所見を確実に拾う」という運用に落とし込むことです。MLF障害は内転障害という分かりやすい要素がありますが、実地では患者の協力不十分や疲労、既存の視機能低下で所見が曖昧になり、代わりに“外転眼の眼振が目立つ”“注視で増悪する”といった微妙な所見が残ります。

そのため、外来や救急での観察ポイントをチェックリスト化しておくと実務で強いです。

✅観察のヒント(入れ子にしない)

・👁️ 左右注視で、内転の遅れ・制限がないか(核間性眼筋麻痺の入口)​
・🔁 左右注視で、眼振の向きが変わる(注視方向性眼振)か​
・⬆️⬇️ 垂直性眼振(上眼瞼向き/下眼瞼向き)がないか​
・🧩 解離性眼振(左右で振れが不均衡)がないか​
・🚶 座位・立位・歩行での失調や側方突進の有無(眼球運動とセットで)​

この運用は、単に検査を増やす話ではなく、「末梢性めまいの“らしさ”に引っ張られてアンカーリングしない」ための仕組み作りです。眼筋麻痺性眼振という狙いワードを、実際に患者安全へ変換するには、この“観察と判断の手順化”が最も効きます。



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