gaba受容体作動薬の一覧まとめで薬効・副作用解説

gaba受容体作動薬の一覧

gaba受容体作動薬の主な薬剤と分類

●GABA受容体作動薬にはGABA-A受容体作動薬・GABA-B受容体作動薬・GABA-C受容体作動薬の3種類がある。

●主要なGABA-A受容体作動薬はベンゾジアゼピン系(ジアゼパム、アルプラゾラム、ブロマゼパムロラゼパム、オキサゼパムなど)と非ベンゾジアゼピン系(ゾルピデム、ザレプロン、エスゾピクロンなど:Zドラッグ)に分かれる。

●GABA-B受容体作動薬としてはバクロフェン(リオレサール)、ギャバロン、ガンマロンが代表的。

●GABA-C受容体作動薬は臨床使用が少ないがcis-4-アミノクロトン酸(CACA)などが知られている。

●アルコール・バルビタール系もGABA-A受容体機能を増強し、同系統に含まれる。

●天然由来や開発段階の薬剤も含めて分類表でまとめる。

gaba受容体作動薬の作用機序と薬効

●GABA受容体は脳内主要な抑制性神経伝達物質の受容体であり、各種薬剤が中枢神経の活動性を抑える方向に作用する。

●GABA-A受容体はCl-チャネルを開口し過分極を起こす。ベンゾジアゼピン系はGABA-A受容体のアロステリック部位に作用し、神経の興奮を抑制する。

●GABA-B受容体はGタンパク質を介してK+チャネルを開き、アデニル酸シクラーゼを阻害してcAMPを減少させ、さらなる抑制を誘導する。

●GABA-C受容体は主に網膜などに発現、α/β/γ/δ/ρなど多様なサブユニットにより機能性・薬効性に差が出現する。

●服用により鎮静作用、抗不安作用、筋弛緩作用、抗痙攣作用、催眠作用などが得られ、用途ごとに選択される薬剤が異なる。

gaba受容体作動薬による副作用とリスク管理

●副作用は眠気、ふらつき、転倒、めまい、記憶障害、脱抑制など多岐。高齢者や肝機能低下患者は特に注意。

●長期投与では依存性、耐性、退薬症状(離脱症状)が問題となる。依存はベンゾジアゼピン系で特に注意。「アルコールも同様に依存を生じる」点は意外かもしれない。

●GABA作動薬は他薬剤との併用で作用が増強する場合があり、呼吸抑制など重篤な副作用も起こりうる。

●使用量・用法・長期化リスクを医師と管理しながら安全に用いることが重要。

gaba受容体作動薬サブユニットと薬物感受性の違い

●GABA-A受容体はα1-6, β1-3, γ1-3, δ, ε, θ, π, ρ1-3など組み合わせにより多様なアイソフォームが存在。サブユニット構成により薬物感受性が異なる。

●α1β2γ2はベンゾジアゼピン化合物に感受性が高いが、α4βδはGABA自体の感受性が高く、ジアゼパム等への反応は低下。

●網膜型GABA受容体(ρサブユニット)は他薬とは異なる反応性を示し、眼科領域での臨床応用研究が進行中。

●神経ステロイドもGABA受容体に作用し、治療応用可能性や副作用回避の方向性が着目されている。

gaba受容体作動薬一覧:意外な薬剤や最新研究の視点

抗不安薬睡眠薬のみならず、抗痙攣薬・筋弛緩薬麻酔薬(イソフルラン、セボフルラン、メトキシフルラン)など幅広い薬剤がgaba受容体へ作用。

●γ-ヒドロキシ酪酸(GHB)、フェニブト、ピカミロン、プロガビド、トルガビドなど海外では特異な作用を持つ薬剤も注目されている。

●脳神経疾患領域では、遺伝子改変型マウス・新規受容体作動薬の研究が進み、耐性・依存・副作用回避の治療戦略が模索されている。

●意外にも、食品由来GABAやサプリメントも弱い作動薬として生活習慣病や睡眠障害対策に使用される例が増加。

●近年発表されたGABA受容体作動薬の新しい薬理作用や神経回路保護効果についても、今後の臨床応用が期待される。

医師向けの薬効別一覧や解説は、主に以下の参考リンクで詳細が確認できる

(GABA-A受容体作動薬の商品一覧・薬価:KEGG MEDICUS GABA-A受容体作動薬一覧
薬効の詳細や作用機序の参考解説:脳科学辞典 GABA受容体
安全性と副作用、依存形成メカニズム:ベンゾジアゼピン系薬物とGABA受容体作動薬