中等度近視割合と定義と疫学

中等度近視 割合

中等度近視割合の臨床ポイント
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「割合」は定義で変わる

裸眼視力ベース(370方式)と屈折・眼軸ベースでは、同じ集団でも割合が変動します。数字を引用する際は“何で定義した近視か”を必ず明示します。

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学年・性別で分布が動く

学年が上がるほど視力不良者が増え、女子で傾向が強いことが報告されています。説明は「学年差」「性差」をセットで行うと誤解が減ります。

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意外な視点:代償の限界

眼軸長が伸びても角膜・水晶体の変化が“近視化を一部相殺”しますが、中学生ではその代償が頭打ちになりやすい点が示唆されています。


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中等度近視 割合の定義とジオプトリー

 

中等度近視の議論で最初に揃えるべきなのは、屈折の分類(度数)です。日本弱視斜視学会の解説では、近視の程度はジオプトリー(D)で区分され、-3.00Dを超えて-6.00D以下が「中等度近視」とされています。

この定義は臨床現場の説明に使いやすい一方、学校健診の「裸眼視力」だけからは直接は判定できないため、疫学データを引用するときに“定義の不一致”が起こりやすい点が重要です。

また小児では調節の影響が大きく、厳密には調節麻痺下での屈折検査が望ましいとされますが、学校現場では実施が難しいため、代替指標(等価球面度数や眼軸長/角膜曲率比など)が使われます。

中等度近視 割合の疫学と学校保健統計

日本の学校現場で最も広く参照されるのは、いわゆる「370方式」に基づく裸眼視力区分(A~D)を用いた把握です。文部科学省の「児童生徒の近視実態調査」では、学校保健統計で用いられる370方式(裸眼視力のA/B/C/D判定)を前提にしつつ、近視そのものは屈折・眼軸の測定も組み合わせて把握する枠組みが示されています。

同報告書では「裸眼視力1.0未満(裸眼B以下)」は近視の推定指標として使われてきたが、裸眼視力1.0未満のすべてが近視ではない点、そして年齢が低いほど誤差が大きくなり得る点が述べられています。

したがって「中等度近視 割合」を語る際は、①屈折度数での中等度近視の割合、②裸眼視力で“近視が疑われる”割合、③眼軸長など病態に近い指標での割合、のどれかを明確にして提示するのが医療従事者向けとして安全です。

中等度近視 割合と学年と性別

文部科学省の令和4年度報告では、裸眼視力A(1.0以上)の割合は小学1年で約4分の3だが、学年が上がると減少し、中学3年では3~4割まで低下すると説明されています。

同時に、裸眼視力D(0.3未満)の割合は小学1年で約5%程度から、中学3年で3~4割へ増加し、女子の方が傾向が顕著とされています。

この“学年が上がるほど、かつ女子で強く”という分布の動きは、中等度近視(-3D~-6D)の母集団がどのタイミングで厚くなるかを考えるうえで臨床的に示唆的で、外来説明では「成長と学習環境の変化が重なる時期」に注意喚起を置きやすくなります。

中等度近視 割合と眼軸長と等価球面度数

同報告書は、学年とともに眼軸長が延長すること(例:小学1年から中学3年で男女ともに眼軸長が1.5mm前後伸びる)を示し、近視化の主要ドライバーとして“眼軸の過度な延長”が読める構成になっています。

一方で、眼軸が伸びても角膜・水晶体側の変化が近視化をある程度代償しうること(角膜の扁平化、水晶体厚の変化など)も解釈として記載され、見かけの屈折(等価球面度数)だけでは病態の進行を過小評価し得る点が示唆されます。

さらに“水晶体厚の減少による代償は小学生では期待できるが、中学生ではあまり期待できない”という解釈が書かれており、ここは一般向け記事では埋もれやすい意外な臨床教育ポイントになります。

中等度近視 割合の独自視点:定義の混線と説明責任

検索上位の一般向け記事では「近視が増えている」「視力1.0未満が多い」といった“裸眼視力の割合”が強調されがちですが、医療従事者向けでは「中等度近視(-3D~-6D)の割合」とは別物である点を明確に切り分ける必要があります。

文部科学省報告書は、近視の定義を複数提示し(例:AL/CR比と等価球面度数の組合せ、等価球面度数カットオフ、370方式など)、定義により有病割合が変動し、特に低学年で“370方式のみ”は検出力に限界がある可能性があると述べています。

この構造を踏まえると、院内・地域連携での啓発資料や保護者説明では、📌「学校健診で拾えるのは“視力低下のサイン”であって“中等度近視の確定割合”ではない」→📌「屈折(可能なら調節麻痺下)や眼軸長を含めた評価で病態把握」→📌「生活介入や近視進行抑制の検討へ」という説明線が、誤解と不信を減らす実務的な“独自視点”になります。

生活習慣や近業・屋外活動などの関連を含む詳細は、文部科学省の一次資料がまとまっており、医療従事者向け記事での引用元として権威性が高いです。

調節麻痺下検査の重要性や、近視分類(中等度近視の定義)を明確に説明するには、日本弱視斜視学会の解説が参照しやすい構成です。

参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8463956/

近視実態調査(近視の定義の違い・有病割合・学年別推移の根拠)。

https://www.mext.go.jp/content/20240730-mxt_kenshoku-000031776_01.pdf

中等度近視の定義(-3.00D超~-6.00D以下)と基本解説。

https://www.jasa-web.jp/general/myopia

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