网膜毛細血管瘤と糖尿病網膜症
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网膜毛細血管瘤の所見と単純糖尿病網膜症
糖尿病網膜症の初期(単純糖尿病網膜症)で最初に出現しやすい異常として、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤(毛細血管瘤)が挙げられます。
同時期に、点状・斑状出血がみられ、蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜に沈着して硬性白斑(網膜のシミ)を形成することがあります。
臨床で重要なのは、この段階は自覚症状が乏しく、患者が「見え方の異常」を訴えないまま病変が蓄積していく点です。
単純網膜症の読影では「毛細血管瘤の存在」そのものよりも、セットで起こりやすい所見(点状・斑状出血、硬性白斑)との組み合わせで、漏出優位か虚血優位かの方向性を推定します。pmc.ncbi.nlm.nih+1
特に硬性白斑は、慢性的な血管透過性亢進(漏出)の“結果”として理解すると、黄斑浮腫のリスク評価に直結します。pmc.ncbi.nlm.nih+1
また、毛細血管瘤は「早期に見つかるから軽い」と短絡せず、背景の血糖コントロール不良が続くと、後続の病期(増殖前・増殖)へ進み得る入口所見として扱うのが安全です。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10049989/
网膜毛細血管瘤と黄斑と糖尿病黄斑症
黄斑は網膜の中心で、視機能に最も重要な部位であり、ここに浮腫が出ると視力低下が生じやすくなります。
黄斑付近に毛細血管瘤などが多発したり、血液成分が染み出たりして黄斑にむくみを生じた状態が糖尿病黄斑症(糖尿病黄斑浮腫)です。
注意点として、糖尿病黄斑症は単純網膜症の段階でも起こり得て、病期が“初期”でも視力が落ちるケースがあると明示されています。
黄斑浮腫の評価では、眼底所見(硬性白斑の分布、出血の近接)で疑いを持ち、OCTで浮腫の有無と程度を押さえる流れが実務的です。
また、黄斑のトラブルは患者満足度や就労への影響が大きく、内科フォロー中でも眼科受診につながりやすい“症状の出やすい合併症”として連携の起点になります。
毛細血管瘤が黄斑近傍に集積している所見は、単純網膜症でも「視力低下の主因が黄斑にある」可能性を示すため、経過観察間隔の再検討材料になります。pmc.ncbi.nlm.nih+1
网膜毛細血管瘤と眼底検査と蛍光眼底造影
糖尿病網膜症の診断は眼底検査で網膜を観察して行い、網膜症が疑われる場合には蛍光眼底撮影(蛍光眼底造影)で循環動態や漏出の有無を確認します。
日本眼科学会の解説でも、詳しい網膜の状態を調べるために眼底の血管造影(蛍光眼底造影検査)を行うことがあるとされています。
蛍光眼底造影は、血管から造影剤が漏れ出ないか(脆弱化した血管の破綻)や、血管の細いところ・詰まったところがないか(循環障害)を見る検査として位置づけられます。
医療従事者向けに整理すると、毛細血管瘤は「形態(眼底写真)」と「機能(漏出・循環:蛍光眼底造影)」の両側面で意味が変わります。pmc.ncbi.nlm.nih+1
漏出が目立つ場合は黄斑浮腫への接続を、無灌流が目立つ場合は増殖前〜増殖への接続を意識して、次の検査(OCT、広角評価など)を組み立てると説明しやすくなります。
患者説明では「血管がもろくなり、こぶ(毛細血管瘤)や漏れが起きる」→「必要なら造影で漏れと詰まりを詳しく見る」という順で話すと理解が進みます。
参考:単純糖尿病網膜症の初期所見(毛細血管瘤、点状・斑状出血、硬性白斑)と黄斑症について
网膜毛細血管瘤とOCTと黄斑浮腫
糖尿病網膜症の検査として、光干渉断層計(OCT)は糖尿病黄斑浮腫の診断を行う検査として挙げられています。
同ページでは、眼底所見で網膜症が疑われる場合に蛍光眼底撮影を行い、OCTは黄斑浮腫の評価に用いる、という役割分担が示されています。
つまり、毛細血管瘤が見つかった時点で「OCTで黄斑を切る」ことは、視力低下の要因を見逃さないための実務的な次手になります。
OCTは、患者にとっても「注射やレーザーの前に、むくみの厚みを数値で説明できる」利点があり、治療の納得感につながります。
また、糖尿病黄斑浮腫は網膜症のどの段階でも起こり得るとされているため、網膜症の病期が軽く見えても黄斑の評価を別立てで行う意義があります。
毛細血管瘤→漏出→黄斑浮腫、という“連鎖”をOCT所見に結びつけて説明できると、チーム内の紹介状・経過記載も明確になります。
网膜毛細血管瘤と血糖コントロールと急激低下
糖尿病で血糖コントロールが悪い状態が長引くと、網膜にも血管障害が起こり糖尿病網膜症につながる、という説明が糖尿病情報センターにあります。
さらに、血糖を積極的に下げる介入で糖尿病網膜症の発症率が低い一方、急激に血糖を降下させると一時的に糖尿病網膜症が悪化する可能性がある、と注意喚起されています。
この「コントロール改善は重要だが、急ぎすぎると悪化し得る」という二面性は、毛細血管瘤が見つかった患者の内科治療方針を共有する際の“盲点”になりやすいポイントです。
現場では、眼科側は毛細血管瘤や出血の増減を追い、内科側はHbA1cなどで改善度を追いますが、改善のスピードも含めた共通言語がないと連携が切れやすくなります。
独自視点として、紹介状テンプレに「最近の血糖改善の速度(例:数か月でHbA1cが大幅低下)」を一行加えるだけで、“急激低下に伴う一時的悪化”の鑑別がしやすくなります。
患者への説明では「血糖を良くすることは基本だが、目の状態を見ながら安全に下げる」方針を最初から示すと、通院継続と検査受診の動機づけに寄与します。
参考:血糖コントロールと、急激な血糖低下による一時的悪化の注意点(網膜症の予防・重症化予防の項)