オキシコナゾール先発品と後発品の比較
先発品から後発品への切り替えで発作が悪化する報告があります。
オキシコナゾール先発品の製品ラインナップ
オキシコナゾール硝酸塩の先発品は、田辺ファーマが「オキナゾール」という商品名で製造販売しています。腟錠には100mgと600mgの2規格があり、それぞれ薬価は43円と271.2円です。外用剤としてクリーム1%と外用液1%も展開されており、両剤形とも薬価は10.6円/gまたはmLとなっています。kegg+2
これらの製品は外陰部腟カンジダ症や腟カンジダ症の治療に使用され、カンジダ・グラブラタのような難治性菌にも効果を発揮します。
有効期間は製造から3年です。
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クリームと外用液については、現時点で後発品は存在しません。
先発品のみの展開ということですね。
オキシコナゾール後発品との薬価比較
後発品は富士製薬工業が「オキシコナゾール硝酸塩腟錠『F』」として販売しており、100mg規格で39.3円、600mg規格で238.4円の薬価となっています。先発品の100mg錠と比較すると3.7円(約8.6%)、600mg錠では32.8円(約12.1%)の差額が生じます。
例えば1日1回100mg錠を6日間投与する場合、先発品では258円、後発品では235.8円となり、患者負担(3割)で約7円の違いです。つまり東京メトロの初乗り運賃(180円)の約4%程度の差額ということですね。
医療機関の年間処方量が1000錠の場合、後発品への切り替えで約3700円のコスト削減が可能になります。ただし薬価だけでなく、後述する添加物や製法の違いも考慮する必要があります。
オキシコナゾール先発品と後発品の成分・製法の違い
先発品と後発品は有効成分のオキシコナゾール硝酸塩の含量が同一ですが、添加物や製法は異なることがあります。有効成分は一緒でも原薬、添加物、製法が違うため、先発品と全く同じとは言い切れません。
参考)ジェネリック薬品について :: 医療法人芍薬会 灰本クリニッ…
この違いにより、一部の患者で先発品と後発品の切り替えに際して効果に差が出ることが報告されています。抗てんかん薬の分野では「先発医薬品と後発医薬品の治療的同等性を検証した質の高いエビデンスはない」とされ、切り替え時に発作再発や副作用の出現が報告されています。
参考)https://hcp.ucbcares.jp/epilepsy/disease-info/guideline/cq3-9
オキシコナゾールでも同様のリスクを考慮すべきです。同じ人が同じ医薬品を使用しても、体質や体調によって効果が変わることがあり、これはジェネリックだからではなく先発品でも起こり得ます。
参考)後発(ジェネリック)医薬品は先発品と効果が違う?〜その原因な…
後発品への変更を検討する際は、供給の安定性と安全性を確認した上で、患者の同意のもとに行うことが差し支えありません。
オキシコナゾール処方時の独自視点:難治性菌への対応戦略
カンジダ・グラブラタは治療抵抗性を示す難治性菌として知られていますが、オキシコナゾール硝酸塩の直接的細胞膜障害作用により優れた殺菌効果を発揮します。低濃度域ではエルゴステロール合成阻害作用も関与し、二つの作用機序が相乗効果を生み出します。mt-pharma.co+1
この特性を活かすため、初回治療から先発品を選択するか、後発品で効果不十分な場合に先発品へ切り替える戦略が考えられます。特に再発を繰り返す患者や免疫抑制状態の患者では、難治性菌の関与を疑い、添加物や製法が確立された先発品の使用を検討する価値があります。
また、腟内だけでなく外陰部の我慢できないようなかゆみや腫れも改善するため、患者のQOLを重視した処方判断が求められます。つまり症状の重症度と薬剤コストのバランスが重要です。
オキシコナゾール切り替え時の医師の説明義務
先発品と後発品、あるいは後発品同士の切り替えに際しては、医師および患者の同意が不可欠です。処方箋に「変更不可」欄への記載が必要な場合、患者と保険薬局の薬剤師のいずれに対しても変更不可であることが明確にわかるように記載しなければなりません。
リスクの認識、不安の解除、治療へのアドヒアランスを保つために、患者や介護者への十分な情報提供が求められます。具体的には「添加物が違うため、まれに効き方が変わることがある」「切り替え後に症状が悪化したら速やかに連絡してほしい」といった説明が有効です。
発作が抑制されている患者では、服用中の薬剤を切り替えないことが推奨されています。安定している場合は無理に変更しないということですね。
治療開始時や症状が抑制されていない患者では、供給の安定性と安全性を確認した上で、患者の同意のもとに後発品を使用するのは差し支えありません。初回投与なら後発品から始める選択肢もあります。
オキシコナゾール先発品の市販薬展開
田辺ファーマヘルスケアは、オキシコナゾール硝酸塩を主成分とする腟カンジダ再発治療薬「オキナゾールL100」を第1類医薬品として販売しています。1錠中に100mgのオキシコナゾール硝酸塩を配合し、1日1回1錠を腟深部に挿入する用法です。tanabe-pharma+1
対象年齢は15歳以上60歳未満で、医師の診断・治療を受けた方の再発に限定されています。つまり初発の患者は医療機関受診が必須ということですね。
この市販薬の存在により、患者自身がセルフメディケーションを選択できる環境が整っています。医療従事者としては、再発の判断基準や受診が必要なケースについて、初回診察時に丁寧に説明しておくことが重要です。市販薬で対応できる範囲と医療機関受診の必要性を明確にすることで、患者の適切な選択を支援できます。
参考)【オキナゾール®L】腟カンジダの再発治療薬|田辺ファ…
田辺ファーマヘルスケアの公式サイトでは、オキナゾールL100の詳細な製品情報と使用方法が確認できます。