色素散布カテーテルとインジゴカルミン手順

色素散布カテーテルとインジゴカルミン

色素散布カテーテルの要点
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「コントラスト法」を理解

インジゴカルミンは粘膜を化学的に染めるのではなく、凹凸に貯留して模様を強調するため、前処置と散布の丁寧さが診断能を左右します。

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洗浄が最重要

粘液が残ると色素が粘液に“吸着して見えない青”になり、病変境界もpitも崩れます。散布前の洗浄が最短ルートです。

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重力と吸引でムラ対策

空気を抜いて一気に広げるとムラが出やすく、必要なら「吸引→計画的に再散布」がきれいに仕上がります。

色素散布カテーテルのインジゴカルミンと洗浄

 

色素散布カテーテルでインジゴカルミンを撒布しても、粘膜表面に粘液が残っていると色素が粘液側に付着してしまい、狙った「凹凸強調(コントラスト)」が破綻します。

上部消化管では、撒布前に病変および周囲をしっかり洗浄することが重要で、洗浄を丁寧に行うほど「撒布しても見えない」「境界がぼやける」といった再作業が減ります。

洗浄時の実務的な注意として、病変に直撃させると出血を誘発し得るため、周囲から病変へ流すように洗う、という手順が紹介されています。

さらに現場で見落とされがちなのが、「洗浄したつもり」の残存粘液です。

一度色素を撒布して粘液に付いてしまった場合、視認性が落ちて病変認識が困難になることがあり、その場合は色素が落ちるまで洗浄し、再度撒布し直す必要があります。

この“やり直し前提”の運用をチームで共有しておくと、検査時間の見積もりや介助者の動き(送水・吸引のタイミング)が揃い、結果としてスムーズになります。

参考:インジゴカルミンの「洗浄の重要性」「洗浄の当て方」「再洗浄と再撒布」の具体例

上部消化管の色素内視鏡(動画付き)

色素散布カテーテルのコントラスト法と凹凸

インジゴカルミンは、粘膜自体を化学的に染色するのではなく、粘膜表面の微細なくぼみや溝に色素が溜まることで模様を立体的に見せる「コントラスト法」として説明されています。

この性質のため、色素が“溜まる場所”をどう作るか(=前処置、送気量、体位、吸引、散布位置)が、そのまま観察の質になります。

病変の範囲を把握したい場面では、病変だけに撒くと病変が“みすぼらしく”見えてしまうため、周辺にもまんべんなく散布して周囲とのコントラストを整える、という実践知が述べられています。

ただし、凹凸を強調したいからといって「溝や陥凹に色素を溜めっぱなし」にすると、逆に陥凹内部の観察ができなくなる落とし穴があります。

陥凹に溜まった色素は、空気を抜いて病変を傾かせる、軽く接触させる、色素を直接吸引するなどで除去できますが、愛護的に行わないと発赤を作ったり、落としすぎたりするため注意が必要です。

この“溜める写真”と“除去して観る写真”をセットで撮る発想は、記録の説得力(治療前の範囲決定やカンファの説明)にも効きます。

色素散布カテーテルの撒布と重力と吸引

色素散布カテーテル(あるいは鉗子孔からの用手撒布)では、撒布直後に重力方向へ色素が流れるため、狙う部位より「重力の上方向」から撒布する工夫が紹介されています。

たとえば胃では、口側や穹隆部大彎へ流れやすいという前提で、撒布の向きや開始点を設計することで、少ない操作で狙った面を均一に覆いやすくなります。

ここを理解せずに「見えない→追加で撒く」を繰り返すと、色素の溜まりとムラが増えて、かえって境界が読みにくくなることがあります。

ムラ対策でよくやりがちなのが、空気を抜いて溜まった色素を“まんべんなく広げる”操作です。

しかし、この方法は粘液も一緒に広がったり、粘膜同士が接触していた部位に濃く残ったりして汚くなりやすいとされ、均一に撒きたいときは「溜まった色素を吸引して、新しい色素を計画的に撒布する」方がよい、と述べられています。

介助者側の実務としては、吸引の強さ・吸引時間が長すぎると視野が不安定になり、短すぎると“溜まり”が残るため、施設内で「いつ・どれくらい吸うか」を言語化しておくと再現性が上がります。

色素散布カテーテルのレンズと撮影

色素散布カテーテルを使った後、写真を撮ろうとすると画面全体がうっすら青く見えることがあり、これはインジゴカルミンがレンズに乗っている可能性があると説明されています。

この状態で撮影すると、本来青くないところまで青く写ってしまい、範囲の評価や所見の共有にノイズが乗ります。

そのため、撮影前に色素付着を確認し、送気や送水でレンズをきれいにすることが推奨されています。

一方で、レンズ洗浄の送水は、せっかく撒布した色素を落としてしまうことがあり、重力方向に注意が必要ともされています。

現場的には「撮影担当の医師がレンズを洗う」だけでなく、介助者が“洗ったら色素が落ちる”ことを前提に、追加撒布の準備(シリンジ、三方活栓、希釈液)を早めに整えると流れが止まりにくくなります。

また記録の観点では、レンズ付着を疑う“全体の青み”を見た時点で、まずレンズを疑うという共通認識があると、不要な再撒布や観察の迷走を減らせます。

色素散布カテーテルの独自視点とヒヤリ

検索上位の解説は「洗浄」「重力」「ムラ」「レンズ」など手技要素が中心になりがちですが、運用面のヒヤリは“機器・薬液・記録”の境界で起きます。

たとえば、色素散布カテーテルとシリンジの接続、チューブ内の残液、鉗子孔周辺の汚染、撤収時の飛散などは、検査室の動線や物品配置が悪いと一気に破綻し、次症例の準備遅延や清拭負荷の増大につながります。

この領域は「うまく撒けたか」では評価されにくい一方、トラブルが起きたときのインパクトが大きいので、チームで“標準の片付け順”を決めておく価値があります。

具体的な実装例としては、次のように短いチェックに落とし込むと回りやすくなります。

  • 🧾 薬液:希釈濃度・ラベル・準備時刻を記録し、残液は廃棄ルールを統一する。
  • 🧴 清拭:鉗子孔周辺・手元側の飛散ポイントを先に拭く(色素は視認性が高く、拭き残しが目立つため)。
  • 📷 記録:色素散布前後(必要なら除去後)の写真セットを施設で定型化し、説明の再現性を担保する。

この「手技の上手さ」だけでなく「運用の破綻を防ぐ設計」を入れておくと、上司チェックでも“現場目線”の説得力が出やすく、後輩教育にも転用できます。


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