ワニ口鉗子の用途と種類
ワニ口鉗子の用途と適応
ワニ口鉗子(クロコダイル鉗子/アリゲーター鉗子)は、先端が開いた形がワニの口に似ることから名付けられ、狭い部位で小さな物体や組織を確実に把持する目的で用いられます。
耳鼻咽喉科領域では、外耳道などからの異物除去に広く使われ、通常のピンセットでは把持しにくい小物を“滑らせずに捕らえる”点が価値になります。
また用途は異物除去に限らず、処置中のデブリードマン(汚染物・壊死組織などの除去)にも用いられるとされ、外来処置から手術室まで登場頻度が高い器具です。
一方で「つかめる=安全」ではなく、細い管腔・繊細組織での把持は、視野と深度感のズレが外傷につながるため、適応(何を、どの方向に、どれくらいの力で保持するか)を先に言語化してから器械を選ぶのが事故予防になります。
ワニ口鉗子の種類と先端形状(カップ型・1×2歯・細軸)
ワニ口鉗子は“同じ名前でも先端のキャラクターが違う”器具で、代表例としてカップ型ジョー、1×2歯、細軸タイプなどが挙げられています。
1×2歯タイプは、対象物をしっかり掴み、使用中の損傷を防ぐ目的で設計上の工夫があると説明されており、「滑らせたくない」「でも潰したくない」場面で候補になります。
カップ型は、形状として“包み込む”方向の把持になりやすく、微小構造にフィットさせる設計思想があるため、繊細な対象を安定して保持したいケースで考え方が合います。
細軸(スリムシャフト)は、狭い場所でのアクセス性を高め、把持しにくい部位に到達しやすくするために便利とされ、器械が届かないこと自体がリスクになる場面の選択肢になります。
“意外な落とし穴”として、同じ先端名でもメーカーやモデルでジョーの厚み・ギザの角・開き角が異なり、想定した把持圧や視野の抜けが変わるため、施設でよく使う型番は新人教育の段階で実物確認(開閉・先端の噛み合わせ・ガタ)までやると再現性が上がります。
ワニ口鉗子の構造と操作のコツ(ラチェットなし・指輪型)
ワニ口鉗子は指輪型ハンドルと長い柄を持ち、ラチェットのない器具として説明されることがあり、保持力を“指先で連続調整できる”のが特徴です。
この構造は、把持力を微調整して組織損傷を避けたい場面に利点がある一方、術者の握り込みが強いと先端圧が過大になりやすいので、「軽く閉じて→ズレたら一度開放→角度を変えて再把持」という反復で安全域を確保しやすくなります。
標準的なくちばし(ジョー)の長さが1cm〜1.5cmで変化するといった説明もあり、同じ“ワニ口鉗子”でも到達深度や視野の作り方が変わるため、処置の目的に合わせて長さを選ぶのが基本になります。
臨床現場の独自視点としては、「把持して引く」動作よりも、「把持して“回して向きを整えてから”引く」動作のほうが抵抗が減る異物があります(綿片、薄いフィルム状、柔らかいデブリなど)。
そのため、助手は吸引や照明の当て方だけでなく、対象物が回転しやすいか・裂けやすいかを先読みして、術者に“引く方向の提案”をできると、処置時間と粘膜損傷の両方を減らしやすくなります。
ワニ口鉗子の洗浄と滅菌(オートクレーブ条件・洗浄剤)
再使用器具は、使用後速やかに洗浄することが基本で、輸送・保管時の損傷を防ぐため適切な容器に丁寧に収めることが注意点として示されています。
洗浄剤は、市販の中性洗剤や酵素入り中性洗剤が推奨される例があり、すすぎには浄化水(蒸留水・イオン交換水など)を用いることが記載されています。
浸漬洗浄の水温は35〜40℃前後が適温とされ、溶液に60分以上浸漬したままにしないなど、手順逸脱が器具損傷につながり得る点が具体的に書かれています。
乾燥は工程として軽視されがちですが、洗浄後に圧縮空気を吹き付けて直ちに乾燥させるといった記載もあり、関節・管腔・先端合わせ面に水分が残ると次工程の滅菌効果や腐食リスクに影響します。
オートクレーブ滅菌条件の例として、真空排気型で包装済みの場合「121℃で20分」「132℃で4分」などが示されており、施設の滅菌器仕様と包装材に合わせて条件を統一して運用する必要があります。
さらに、塩素系およびヨウ素系の消毒剤は腐食原因となるため使用回避が記載されており、器具が“なぜか早く錆びる”ケースの背景として見落とされやすいポイントです。
ワニ口鉗子のリスク管理(損傷・誤認・用語の落とし穴)
“ワニ口”という言葉は鉗子だけでなく、医療機器分野ではPSA(ワニ口)クリップのように別カテゴリの接続具にも使われ、説明書では手術器具(鉗子等)と電気的接続部を直接触れさせない注意が書かれることがあります。
このため、教育場面で「ワニ口」とだけ言うと、器械(ワニ口鉗子)と電気系クリップ(ワニ口クリップ)の混同が起きやすく、インシデント予防としては“正式名称で呼ぶ・用途を添える(把持用/接続用)”の運用が有効です。
また、内視鏡分野では“ワニ口型”の把持鉗子(異物鉗子)がディスポーザブル製品としても流通しており、再使用器具と同じ感覚で洗浄・再滅菌を前提に扱うと運用が破綻するため、単回使用かどうかの確認が欠かせません。
臨床上の実務としては、①先端合わせ面の欠け・噛みズレ、②シャフトの歪み、③開閉時の引っかかり、④洗浄後の白い残渣(すすぎ不良)を“使用前点検の4点セット”としてルーチン化すると、処置中の把持不良や予期せぬ落下を減らしやすくなります。
洗浄・滅菌の具体条件(121℃20分、132℃4分など)と、腐食を避ける注意点の根拠。
PMDA掲載PDF(鉗子の洗浄・滅菌条件、塩素系/ヨウ素系消毒剤回避、洗浄水・浸漬条件など)
“ワニ口”用語が鉗子ではなくクリップ(電気接続)でも使われ、接触回避が注意される根拠。
医療機器IFU(PSA(ワニ口)クリップ等と鉗子などの手術器具を接触させない注意)

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