シャントバンド止血ベルト
シャントバンドの止血ベルト:適応と自己血管内シャント
シャントバンド(止血ベルト)は、抜針後の出血を抑える目的で、用手止血が難しい場合などに使用される止血用具です(止血ベルトや止血クランプ等の選択肢がある、という位置づけ)。
医療現場では「とにかく強く締めて確実に止めたい」という発想になりがちですが、シャントは“血流が命”のバスキュラーアクセスであり、止血のために血流を止めてしまうと本末転倒になり得ます。
また、自己血管内シャントか人工血管内シャントかで、皮膚や血管の脆弱性、止血に要する時間、内出血の出やすさが変わり、同じ止血ベルトでも観察ポイントが変化します(アクセスの種類が複数ある前提で管理が必要)。
止血ベルトを「適応あり」と判断しやすい具体例
- 片手での圧迫保持が困難(高齢、麻痺、関節痛など)
- 不穏・認知症などで抜針後に安静保持が難しい
- 用手圧迫で止血確認のたびに出血を繰り返し、精神的負担が強い
- 皮膚が脆弱で、指圧迫による摩擦・ずれがかえって損傷を作りやすい
一方で「止血ベルトを漫然と長時間」が常態化すると、圧迫による循環障害・皮膚障害・シャントトラブルの温床になりやすいので、院内で“使う条件”と“外す条件”を言語化しておくことが重要です。kango-oshigoto+1
シャントバンドの圧迫部位:穿刺孔ずれと血管の穿刺孔
止血が長引く原因として見落とされやすいのが、「皮膚の穿刺孔」と「血管の穿刺孔」が2ヶ所存在し、しかも数mmずれている点です。
つまり、皮膚表面の穴だけを狙って圧迫しても、血管側の穿刺孔が十分に圧迫されず、ジワジワ出血や皮下出血が続いてしまうことがあります。
シャントバンド(止血ベルト)を当てるときは、ガーゼや止血パッドの中心が“血管の穿刺孔”に乗るイメージで微調整し、固定後も出血のにじみ方で位置ズレを疑う癖が有用です。
実務で使える「部位の微調整」チェック
- ガーゼ外周だけが濡れる:ずれ・浮き・圧不足を疑う
- 片側にだけにじむ:ベルトの斜め掛かり(圧が偏っている)を疑う
- 皮下が急に腫れる:皮下出血(内出血)を疑い、広めの圧迫へ切替も検討(用手圧迫へ戻す判断を含む)
参考)https://www.infirmiere.co.jp/shop/secure/column_200.aspx
意外と盲点になるのが、「ベルトの幅が狭いタイプ」ほど“点で強く押す”形になりやすいことです。点圧が強いと、止血は早く見えても皮膚損傷や局所虚血を作り、次回穿刺の難易度を上げることがあるため、施設にあるベルトの形状特性もチームで共有しておくと事故が減ります。
参考)https://motomachihd.com/pdf/danwa/danwa-20.pdf
シャントバンドの圧迫強度:拍動(ドクドク)と閉塞
止血圧の基本は「出血は止まるが、血流は止めない」です。強すぎる圧迫は血流を遮断し、シャント閉塞の原因になるため、“ドクドクと拍動を感じる強さ”で圧迫することが推奨されています。
ここでのポイントは、拍動が触れる=必ずしも適正とは限らないことです。拍動は触れても静脈側が強く圧迫されていれば、返り血のうっ滞や内出血を招くケースがあるため、皮膚色・冷感・しびれ・疼痛など末梢の循環サインも同時に確認します(短時間でも変化が出る患者はいます)。
患者指導の場面では、「一度強く押さえてから、ゆっくり弱めて“流れを感じ始めた強さ”で止血できているか確認する」という教え方が、感覚の再現性を高めます。
止血ベルト管理で“ありがちな失敗”と対策
- 失敗:出血が怖くて最初から最大圧で締める → 対策:拍動確認をルーチン化し、締め直し前提で調整する。
- 失敗:ガーゼを急に外して再出血 → 対策:止血確認はゆっくり、噴き出しを防ぐ動作を指導する。
- 失敗:圧迫点がずれて止血が長引く → 対策:穿刺孔のずれ(数mm)を前提に位置合わせする。
医療従事者向けの“現場の工夫”としては、止血ベルト装着後にスリル/拍動の確認を行い、電子カルテのテンプレに「拍動あり/なし」「皮膚色」「しびれ」などを最小項目で入れておくと、翌回の穿刺・止血が格段にスムーズになります(チーム内で判断が揃うため)。hayatoku+1
シャントバンドの外すタイミング:止血時間10〜15分と観察
止血の目安時間は10〜15分程度とされますが、個人差があることが明記されています。
また、出血が止まったか確認する際にガーゼを急に取ると血液が噴き出すことがあるため、ガーゼはゆっくり外す手順が重要です。
さらに、止血バンド(止血ベルト)を必要以上に長時間装着するとシャントへの圧迫負担が増えるため、状況にもよるものの10〜20分程度で外す、という実務的な目安も紹介されています。
「外す」ことを判断する観察項目(抜針後〜帰宅前)
- ガーゼ周囲のにじみの増加がない
- 患側の手指に冷感・しびれ・疼痛が出ていない(スチール症候群など末梢虚血の悪化を見逃さない)
- 皮下の腫脹が急に増えていない(内出血の拡大)
- ベルト解除後に再出血した場合の“再圧迫手順”を患者が理解している
意外なポイントとして、止血が長引く患者では「抗凝固薬」だけでなく、“穿刺部の皮膚の脆弱化”“透析歴による血管変化”など複合要因で延長することがある、と説明されています。
このため、単に時間で区切るよりも、「止血できたか」「拍動は保たれているか」「皮膚/末梢のサインは悪化していないか」をセットで評価し、患者ごとの“その人の止血パターン”を記録・共有するのが安全です。
シャントバンドの独自視点:止血ベルトとセルフケア教育設計
シャントバンド(止血ベルト)は“器具”ですが、実はセルフケア教育の設計次第で合併症リスクを減らす介入にも、逆に事故の起点にもなります。止血圧は「強すぎると閉塞の原因になる」一方で、弱すぎると再出血するため、“適正な圧を言語化できない”患者ほど失敗しやすい構造があります。
そこで有効なのが、患者の感覚だけに頼らず、スタッフが共通の説明フレーズを使うことです。たとえば「血が止まって、ドクドクが触れる強さ」という短い基準は、患者・家族・新人スタッフの間で共有しやすく、教育のばらつきを減らします。
また、止血の説明は“やり方”だけで終わらせず、「針を抜く前から強く圧迫すると血管内壁を傷つけるおそれがある」というタイミングの注意まで含めると、出血トラブルだけでなく血管損傷の予防に寄与します。
セルフケア教育を強くするチェックリスト(外来・透析室向け)
- 🧠理解:止血の目的が「止める」だけでなく「血流を守る」ことも含むと説明できる。
- ✋手技:ガーゼをゆっくり外して確認できる。
- 🩺観察:拍動(ドクドク)を触れて確認できる。
- ❗対応:再出血時に再圧迫し、必要時は連絡できる。
- 🧴皮膚:止血パッドを使用した場合「翌日には外す」等、皮膚トラブルを避ける行動ができる。
「検索上位に多い説明」から一歩踏み込むなら、止血ベルトの教育は“患者の失敗パターン別”に作るのが実務的です。例として、①怖くて強く締めすぎるタイプ、②早く帰りたくてすぐ外すタイプ、③見えにくくて位置がずれるタイプ、に分けて声かけテンプレを用意すると、同じ5分指導でも成果が変わります(教育は内容より設計で差が出ます)。kango-oshigoto+1
止血・バスキュラーアクセス管理の根拠として参照しやすい資料(日本語)
止血の圧迫部位(皮膚穿刺孔と血管穿刺孔のずれ)、圧迫の強さ(拍動を感じる強さ)、止血時間(10〜15分目安)などの実務ポイント。
元町HDクリニック「内シャントの止血について(PDF)」

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