野球肘の症状チェック
野球肘の症状チェック:投球時の痛みと球威低下
野球肘の入口として最も多い訴えは「投球時に肘が痛む」「投球直後に痛みが出て引く」「投球数が多い日に痛みが強くなる」など、投球負荷と連動する痛みです。
さらに「全力で投げているのに球威が落ちる」は、痛みをかばう運動制御(無意識のリリース調整)や、肘伸展の遅れによる運動連鎖の破綻を示唆するため、問診で拾いたい所見です。
初期は「投げなければ痛くない」ため練習を継続しがちで、結果として悪化しやすい点が臨床的に重要です。
次のような症状が揃うほど「投球障害肘」を疑う優先度は上がります。
- 🎯投球時痛がある(特にリリース〜フォロースルーで増悪)。
参考)野球肘かどうか確認する方法は?種類と症状、原因、早く治す方法
- 🎯投球後もしばらく痛みが残る、日常生活でも違和感がある。
- 🎯球速・球威低下、遠投距離の低下などパフォーマンスの変化がある。
野球肘の症状チェック:肘の動きの制限(伸びない・曲がらない)
医療者がセルフチェック指導でまず押さえるべきは、肘の「伸展」「屈曲」が左右で同じようにできるか、という可動域の左右差です。
宮崎大学の健康スポーツネットワークでも、肘の動きの制限(伸びるか/曲がるか)をセルフチェックの最初の柱として提示しており、現場での再現性が高い方法です。
特に外側型の上腕骨小頭OCDが進行して遊離体(いわゆる関節鼠)を伴うと、急に「完全に伸びない/曲がらない」ロッキング症状や可動域制限が強く出ることがあり、これは放置してよいサインではありません。
セルフチェックの実施方法(患者・保護者に説明する言い方の例)。
- 🧍肘を自然に伸ばして左右差を比べる(伸び切らない側がないか)。
- 🧍肘を曲げて左右差を比べる(曲がり切らない側がないか)。
- ✅左右差がある、引っかかる、途中で痛くて止まる場合は「練習を継続しながら様子見」は避ける。
野球肘の症状チェック:押さえて痛い部位(内側・外側・後方)
セルフチェックの2本目の柱は「押さえて痛いところがあるか」で、内側・外側・後方(+肩)を分けて評価する枠組みが提示されています。
この「部位で分ける」設計は、そのまま病態の鑑別(内側型/外側型/後方型)につながるため、医療従事者がブログで説明すると読者の理解が速くなります。
外側型では上腕骨小頭(腕橈関節側)に圧迫ストレスが集中してOCD(離断性骨軟骨炎)を起こし得る一方、内側型は牽引ストレスで内側側副靱帯複合体や内側上顆周囲の障害を起こしやすい、という“力学の方向”の違いがポイントです。
押圧痛セルフチェックの例(安全に行うため強く押しすぎない)。
- 👉肘の内側:内側上顆周囲〜尺骨神経溝付近を軽く押して左右差を見る。
- 👉肘の外側:肘外側(小頭周囲)を軽く押して左右差を見る。
- 👉肘の後方:肘頭周囲を軽く押して左右差を見る。
注意点として、外側型OCDは初期に痛みが乏しいことがあるため、「押しても痛くない=安全」とは限らず、投球数が多い選手ほど症状がなくても受診が推奨されるという指摘があります。
野球肘の症状チェック:外側型の離断性骨軟骨炎(上腕骨小頭OCD)
外側型野球肘の代表が上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎で、成長期では「初期に痛みを感じにくい」ことがあり、症状が出た時点で進行しているケースがあるとされています。
そのため、現場では「痛みが強いかどうか」よりも、投球歴・投球数、可動域制限、外側部圧痛、パフォーマンス変化などをまとめて“疑う力”が重要になります。
進行すると軟骨片が遊離体となり、強い痛みとともに肘の可動域制限(伸びない・曲がらない)など後遺症につながり得るため、初期段階での発見・介入が臨床的に大切です。
「意外と知られていない」実務的ポイントとして、少年野球の現場では超音波を併用した検診(スクリーニング)がOCDの早期発見や経過観察に有用とされてきました。rinspo+1
2010年の日本臨床スポーツ医学会誌の報告でも、超音波画像検査がOCDの早期発見(検診時)や経過観察に有用であり、短軸像で病変位置を見ることが病期診断に役立つ、という趣旨が述べられています。
参考)https://www.rinspo.jp/journal/2010/files/25-1/38-44.pdf
また近年の日本の少年野球選手を対象にしたフィールドでのスクリーニング研究でも、身体所見に加えて超音波を組み合わせた評価が実施されており、現場型の早期発見モデルの一例になります。
(参考:権威性のある日本語リンク)
外側型(上腕骨小頭離断性骨軟骨炎)の概要と診断の要点(レントゲンで確定診断、外側部圧痛など)
参考)野球肘
(参考:症状分類とセルフチェック項目の整理に使える日本語リンク)
内側型・外側型・後方型の分類、セルフチェック、受診の目安
野球肘かどうか確認する方法は?種類と症状、原因、早く治す方法
(参考:チェックポイントの型が明確で、患者指導文として流用しやすい日本語リンク)
伸展・屈曲、押圧痛(内側・外側・後方)、動かして痛い(肘・肩)のセルフチェック
セルフチェック

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