対性乱視と正乱視
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対性乱視の定義と正乱視と焦線
乱視は「無調節状態の眼に入った平行光線が、網膜上で1点に像を結ばない屈折状態」と整理され、近視・遠視とは独立した屈折状態として併存し得ます。
このうち正乱視は、角膜または水晶体の屈折面が「対称的に」歪むことで、直交する2経線の屈折力が異なる状態で、結果として点像ではなく線状の像(焦線)として結像するのが本質です。
臨床の説明では、強主経線が作る焦線を前焦線、弱主経線が作る焦線を後焦線と呼び、その間隔が焦域で、焦域の中央付近に最小錯乱円がある、という構造を押さえると患者の「どの距離でもすっきりしない」訴えが論理的に説明できます。
多くの人に軽度の乱視が検出される一方、軽度の正乱視では自覚症状が乏しく、眼鏡作製でも乱視を入れない選択があり得る、という「症状と数値のズレ」も現場でよく遭遇します。
対性乱視と角膜と水晶体の原因
乱視は角膜のゆがみが原因として語られることが多いものの、まれに水晶体に起因する乱視もあり、原因部位を固定観念で決めつけないことが重要です。
正乱視は角膜や水晶体の屈折面の対称的な歪みにより生じ、眼鏡・コンタクトで矯正しやすい、という大枠は患者説明にも有用です。
一方で、不正乱視は角膜表面の凸凹など「平滑でない」状態が関与し、屈折矯正で良好な矯正視力が得られにくく、眼鏡では矯正できずハードコンタクトで改善することが多い、と整理できます。
臨床では「対性乱視(正乱視の枠組み)」として説明していた症例に、実は不正乱視成分(瘢痕・角膜形状異常など)が混ざっていた、という落とし穴があり、矯正視力が伸びない場合はこの分岐を早めに疑うのが安全です。
対性乱視の軸と直乱視と倒乱視
正乱視は、強主経線の方向によって直乱視(強主経線が垂直)、倒乱視(強主経線が水平)、斜乱視(強主経線が斜め)に分類されます。
軸の理解は処方の精度に直結し、乱視軸や焦線の方向と「どの線が濃く見えるか」といった自覚検査との整合も、患者の納得感を高めます。
また同じ正乱視でも、網膜と焦線位置の関係で近視性乱視・遠視性乱視・混合乱視のように見え方(遠方/近方のぼやけ方)が変わり、訴えが多彩になる点が説明上のポイントになります。
「どの距離でもぼやける」という定型句だけでは患者の体感に一致しないことがあり、前焦線・後焦線・最小錯乱円のどこで“なんとか見ているか”をイメージで共有すると、問診が具体化します。
対性乱視の検査とオートレフケラトメーター
乱視は屈折検査(例:オートレフケラトメーター)で多くの人に“わずかに”検出され得るため、数値だけで治療必要性を決めず、自覚症状と生活上の支障を並走させて評価するのが実務的です。
乱視が強い場合、片眼視で二重に見えることがあり、その場合は両眼視でも二重に見えることがある、という訴えのパターンは鑑別の導線になります。
正乱視では焦域の存在により、患者は無意識に「見やすい状態を探す」方向へ努力しやすく、結果として眼精疲労や不定愁訴の背景になり得ます。
検査では、(1)裸眼視力・矯正視力の伸び、(2)屈折値の再現性、(3)角膜形状の規則性(正乱視らしさ)、(4)矯正手段の反応(眼鏡/ソフト/ハード)をセットで確認すると、対性乱視として説明してよい範囲かが整理しやすくなります。
対性乱視の眼鏡とコンタクトと独自視点
正乱視は眼鏡やコンタクトで矯正可能で、眼鏡では円柱レンズを用いて2経線の焦線を合わせる、という原理で説明できます。
一方、不正乱視は眼鏡で矯正できず、ソフトコンタクトでは角膜形状にレンズが変形して矯正が不十分になりやすいのに対し、ハードコンタクトで良好な視力が得られる場合が多い、という「矯正手段の選び方」が臨床の分岐点です。
ここが検索上位記事では薄くなりがちな独自視点ですが、対性乱視を訴える患者で“矯正度数そのもの”より満足度を左右しやすいのは、①度数変更への順応、②軸ズレによる像のゆがみ感、③夜間のにじみ(焦線の影響の自覚化)の3点で、説明の丁寧さがトラブル回避に直結します。
また強い乱視では、歪みを減らす目的で等価球面置換法のように球面度数を強め乱視度数を減らす設計もあり、患者が「度数が合っているのに違和感がある」と感じたときの説明材料になります。
不正乱視と正乱視の違い・焦線や最小錯乱円など光学的な定義(正乱視の分類含む)の参考:https://www.nishishinjyuku-saito-ganka.com/archives/386/
乱視軸・前焦線/後焦線・円柱レンズ/トーリックレンズの理解(処方説明の参考):乱視

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