交代性外斜視 とは 原因 症状 検査 治療

交代性外斜視 とは

交代性外斜視の要点
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定義の核

「外斜視」のうち、固視眼が一定せず左右が交互にずれる(交代する)状態を指す臨床用語として使われます。

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検査の核

遮閉試験(カバーテスト)で、どちらの眼も固視眼になり得ること、偏位量や状態の揺らぎを評価します。

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治療の核

視能訓練・プリズム・斜視手術が候補。病型(恒常性/間欠性)や両眼視機能、年齢、困りごとで方針が変わります。


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交代性外斜視とは:定義と外斜視・斜位

交代性外斜視は「外斜視(片眼の視線が外側へ向く)」の枠組みで語られ、外見上は右眼が外へ、別のタイミングでは左眼が外へ、というように固視眼が交代します。

この“交代性”という言い方は、固視眼が固定される「片眼斜視」と対比され、臨床では弱視リスクや感覚適応(抑制など)の読み方に影響します。

また「斜位」は普段は両眼で同じ場所を見られるが、片眼ずつ調べると視線のずれが出る状態で、斜視とは区別されます。

医療従事者が説明する際は、①“外にずれる”、②“左右どちらの眼もずれ得る”、③“出たり引っ込んだり/いつも出る”の3点を分けて言語化すると誤解が減ります。

なお「恒常性外斜視」は常に外斜視である状態、「間欠性外斜視」は外斜視と正位の両方の状態をあわせ持つ病型と整理されます。

交代性外斜視とは:原因と発症背景

斜視の背景には、眼を動かす筋肉の問題だけでなく、脳・神経の異常、強い屈折異常、外傷など多様な要因が関与し得ます。

一方で、外斜視(特に間欠性外斜視)は疲労、起床直後、明るい戸外などで出現しやすい特徴があり、これは“融像で頑張って保っている眼位が崩れる”という日常の観察と整合します。

交代性を示す症例では、片眼への負担が固定されにくい反面、脳がずれた像を抑制してしまうと両眼視機能が下がることがあるため、問診で「片目つぶり」「屋外での困り」「ボール遊びの苦手」などを拾う価値があります。

成人で急に複視を伴う斜視が起きる場合、糖尿病や高血圧、脳の異常、頭部外傷などが背景になり得るため、眼科的評価に加えて全身・神経学的視点が重要です。

さらに“交代性外斜視”という見た目が、脳幹病変などでみられるWEBINO(両側内側縦束障害)に関連して記載されることもあり、経過(急性/亜急性)と神経症候の有無は必ず確認します。

交代性外斜視とは:症状と両眼視機能

外斜視では、斜視が出現したときに片眼でしか見ていない、あるいは複視(物が二重に見える)状態になり得ます。

小児は複視を自覚的に訴えにくく、ずれた眼の情報を脳が消去する「抑制」が起こり、結果として両眼視機能が低下することがあります。

両眼視機能が低下すると、奥行き感(立体感覚)に影響が出て、ボール遊びや平均台などで困りが出ることがあるため、生活場面の観察情報が診療の手がかりになります。

恒常性外斜視では片眼での生活になりやすく、立体視や3Dの感覚が消失し得る点が、間欠性外斜視とは臨床像として大きく異なります。

成人では複視や見え方の不快感が日常生活に直結するため、症状の強さを「いつ・どこで・どれくらい困るか」で具体化し、治療目標(整容/機能)をすり合わせます。

交代性外斜視とは:検査(遮閉試験・プリズム)

基本となるのは遮閉試験(カバーテスト)で、片眼ずつカバーして斜視の有無を判断し、乳幼児ではおもちゃやペンライト固視で評価することが説明されています。

交代性を確認する観点では、「右眼を固視させたときに左眼が外へ」「左眼を固視させたときに右眼が外へ」のように、固視眼が入れ替わっても偏位が成立するかを観察します。

偏位量の定量にはプリズムを用いた交代遮閉(交代プリズム遮閉試験:APCT)が臨床で用いられ、遮閉を交互に行いながらプリズム度数を調整して眼位を測ります。

重要な落とし穴は、融像が残ったままだと偏位量を過小評価し得る点で、疲労や注意、固視目標、遮閉時間などで数値が揺れることを前提に解釈します。

鑑別として、眼球運動制限や視線方向での偏位変化が目立つ場合は麻痺性/非共同性の可能性を考え、眼球運動検査と併せて病歴(外傷、神経症状)を再確認します。

交代性外斜視とは:治療と独自視点(説明・共有意思決定)

外斜視の治療として、視能訓練、プリズム眼鏡、斜視手術が選択肢として挙げられ、偏位量が小さい場合にプリズムや視能訓練が検討され、偏位量が大きい場合に手術が行われます。

間欠性外斜視は「もどり(術後に再び外斜視となる)」がしばしばみられるため、手術時期を含めた慎重な検討が必要とされています。

恒常性外斜視ではプリズムや視能訓練の効果が期待できないとされ、斜視手術が行われる一方、術後に複視が出現することがあるため術前確認が重要と説明されています。

ここからは検索上位に出にくい“現場の独自視点”として、医療者間・患者家族間でズレやすい論点を先回りして整理します。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/6e9cc74239852051df8bb3416b27159e5f5805ab

外斜視・斜視の全体像(斜視と斜位の違い、分類、見え方の問題)がまとまっており、導入説明の根拠として有用。

日本弱視斜視学会:斜視

間欠性外斜視・恒常性外斜視の症状、診断(遮閉試験)、治療(視能訓練・プリズム・手術、もどり)まで一連の説明があり、病型別の患者説明に有用。

日本弱視斜視学会:外斜視