眼瞼上皮脱落 角膜上皮障害 結膜びらん原因

眼瞼上皮脱落 眼表面障害の理解

眼瞼上皮脱落と眼表面障害の全体像
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眼瞼上皮脱落と角膜上皮障害

眼瞼上皮脱落を、角膜上皮びらん・角膜上皮障害・結膜びらんなど眼表面上皮障害の一連のスペクトラムの中で整理します。

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治療と再発予防の基本

上皮保護・感染予防・ドライアイ対策を軸に、眼瞼上皮脱落の急性期対応から慢性期フォローまでの流れを概説します。

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重症例と瞼球癒着リスク

スティーブンス・ジョンソン症候群など重症眼表面疾患で問題となる角結膜上皮欠損と瞼球癒着進展のメカニズムを紹介します。

眼瞼上皮脱落と角膜上皮びらんの基礎

眼瞼上皮脱落は、まぶたやその周辺の眼表面にある上皮が剥がれたり欠損した状態の総称として捉えると理解しやすく、多くの場合は角膜上皮びらんや結膜びらんと連続した病態として現れます。

角膜上皮びらんは「角膜の表面の上皮が部分的にとれた状態」であり、浅い擦過創に相当するため軽症例では後遺的な視力障害を残さない一方、再発性角膜上皮びらんのように上皮接着不良を背景に反復するケースも少なくありません。

眼瞼の瞬目や眼球運動に伴って、脱落した上皮辺縁が機械的刺激となり痛みや流涙を増悪させることがあり、患者は「まばたきできないほどの痛み」「開けられない」と訴えることもあるため、眼瞼上皮脱落は症状のトリガーとしても重要です。

眼瞼上皮脱落をきたす角膜上皮障害と原因

角膜上皮障害は、点状表層角膜症・角膜びらん・角膜潰瘍といった段階的な重症度で説明され、上皮の浅い傷から全層欠損、さらには実質に及ぶ潰瘍へと進展しうるスペクトラムとして理解されています。

原因としては、紙や爪による外傷、異物飛入、コンタクトレンズの長時間装用などの機械的刺激のほか、糖尿病や角膜ジストロフィーといった基礎疾患、薬剤性角膜上皮障害(防腐剤含有点眼の長期使用など)が知られ、これらが眼瞼上皮脱落の反復と治癒遷延を招く背景になります。

特に就寝中の涙液分泌低下やドライアイが存在すると、起床時に上まぶたが角膜表面を滑走する瞬間に、接着不良の角膜上皮が剥がれ「朝だけ強い痛みを訴える再発性角膜上皮びらん」が生じやすく、外来では「眼瞼を開けた瞬間の鋭い痛み」の訴えから病態を想起することが重要です。

眼瞼上皮脱落と結膜びらん・瞼球癒着の関係

結膜びらんは、結膜上皮層が剥げて傷になっている状態であり、眼瞼側結膜や眼球側結膜に生じたびらんが眼瞼上皮脱落として認識されることも多く、まつげの迷入やマイボーム腺開口部に挟まった睫毛が白目を直接叩くことで局所的な結膜びらんを生じた症例も報告されています。

スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)など重症多形紅斑型疾患では、角膜上皮・結膜上皮が広範囲に脱落し、眼瞼の発赤・腫脹に加えて睫毛脱落や皮膚粘膜移行部の変化を伴い、消炎が不十分な場合は短期間で瞼球癒着が進行することが知られています。

このような重症眼表面疾患では、輪部上皮が完全に消失すると角膜上皮供給が断たれ、結膜上皮と血管が角膜上へ侵入して混濁・視力障害をきたすため、眼瞼上皮脱落を含む上皮欠損を早期に把握しつつ、涙液・保護レンズ・ステロイド・免疫抑制薬などを組み合わせた集学的管理が不可欠です。

眼瞼上皮脱落の診断と治療・再発予防

診断の基本は、フルオレセイン染色を用いたスリットランプ検査で、角膜・結膜・眼瞼縁の上皮欠損や接着不良領域を可視化することであり、点状の染色像から広範囲の上皮欠損まで分布と深さを評価して、角膜上皮びらん・結膜びらん・角膜潰瘍などの鑑別を行います。

治療は、角膜保護剤や人工涙液、抗菌点眼、症状が強い場合の抗菌眼軟膏・眼帯による安静が基本で、びらんの大きさにもよるものの、多くは数日で上皮再生が得られますが、再発性角膜上皮びらんの場合には就寝前の眼軟膏や治癒後もしばらくの保護レンズ装用など、再剥離を防ぐ戦略が重要です。

薬剤性角膜上皮障害が疑われる場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム)を含まない人工涙液への切り替えや、不要な点眼薬の中止・減量が有効とされており、涙液ターンオーバー低下(ドライアイ、眼瞼下垂、結膜弛緩など)や上皮細胞異常が背景にある場合は、それらへの介入も並行して行う必要があります。

眼瞼上皮脱落を意識した多職種ケアと患者教育(独自視点)

眼瞼上皮脱落は、眼科医の診断・治療だけでなく、病棟や在宅でのケアの質にも大きく影響されるため、看護師・視能訓練士・在宅スタッフといった多職種が「上皮を剥がさないケア」を共有することが、再発性角膜上皮びらんや結膜びらんの予防につながります。

具体的には、重症患者の角膜露出対策として、テーピングや加湿ゴーグルなどの物理的保護を行う際に、剥がす方向やタイミングを工夫する、洗顔や清拭で眼瞼をこする動作を避ける、点眼後に強い瞬目を促さないなど、日常ケアの中での細かな配慮が眼瞼上皮脱落リスクを減らします。

また、コンタクトレンズ装用者や糖尿病患者には、角膜上皮の脱落・欠損が起こりやすいことを事前に説明し、定期検診・適正装用・就寝前のレンズ外しの徹底、起床時の急激な開瞼を避けるといったセルフケアを指導することで、眼瞼上皮脱落を契機にした急激な疼痛発作や視機能低下を未然に防ぐことが期待されます。

角膜上皮びらんと角膜上皮障害の病態・症状・治療についてのわかりやすい解説(角膜上皮びらん・角膜上皮障害の説明部分の参考リンク)

角膜上皮びらん | 医療法人社団 感謝会

角膜上皮障害全般(点状表層角膜症・角膜びらん・角膜潰瘍)の定義と治療方針を整理した眼科医院の解説ページ(角膜上皮障害・重症度分類の参考リンク)

角膜上皮障害 (点状表層角膜症・角膜びらん・角膜潰瘍) - 斎藤眼科医院|小山の眼科(小山市小山駅)

結膜びらんとマイボーム腺・まつげ迷入との関係を症例付きで解説しているページ(結膜びらんと眼瞼上皮脱落の関連説明の参考リンク)

結膜びらん(よくある目の病気 37) | 京橋クリニック眼科 | 大阪市都島区京橋駅前の眼科専門のクリニック
京橋クリニック眼科は大阪市都島区京橋駅前の眼科専門のクリニックです。京橋駅より徒歩2分。

スティーブンス・ジョンソン症候群における角結膜上皮欠損・輪部上皮消失・瞼球癒着の詳細な解説(重症眼表面疾患と上皮脱落・瞼球癒着の参考リンク)

特徴的な眼所見│【医療従事者専用】SJS/TEN情報サイト …

角膜上皮障害と角膜びらんの原因・症状・治療を総論的にまとめた医療機関サイト(角膜上皮脱落の病態と治療戦略の参考リンク)

角膜上皮障害 (かくまくじょうひしょうがい)とは