リファジンカプセル 薬価
リファジンカプセル 薬価と規格とYJコードの確認ポイント
医療現場で「リファジンカプセル 薬価」を調べる目的は、単に値段を知るだけではなく、処方内容が“規格・銘柄・算定”の観点で整合しているかを素早く点検することにあります。
リファジンカプセル150mgは、薬価が13.1円/カプセル、YJコードが6164001M1216として整理されています。
同じ「リファンピシン150mgカプセル」でも、銘柄により薬価が異なるケースがあるため、「一般名が同じ=薬価も同じ」とは限らない点が実務上の落とし穴です。
ここで現場向けに、最低限のチェック項目を箇条書きにします。
- 規格:150mg1カプセルか(mg数を取り違えると疑義照会の頻度が上がります)。
参考)医療用医薬品 : リファジン (リファジンカプセル150mg…
- 銘柄:リファジン(先発)か、他社リファンピシン製剤か(同効薬でも薬価が異なる可能性)。
- コード:YJコード6164001M1216でオーダ・レセ・薬剤部マスタが一致しているか。
意外に見落とされるのが「包装薬価」と「薬価(1カプセル)」の混同です。発注サイト等では包装単位の金額が前面に出ることがあり、現場の会計や査定対応では“1カプセル薬価”に立ち返る必要があります。
参考)リファジンカプセル150mgの効能・副作用|ケアネット医療用…
参考:薬価・YJコード・添付文書の項目一覧(薬価の根拠確認に便利)
KEGG/医療用医薬品:リファジン(薬価、YJコード、相互作用、薬物動態、臨床成績の整理)
リファジンカプセル 薬価と用法及び用量(結核・MAC症・ハンセン病)
リファジンカプセル150mg(一般名:リファンピシン)は、適応として「肺結核及びその他の結核症」「MAC症を含む非結核性抗酸菌症」「ハンセン病」が明記されています。
用法の特徴は、疾患ごとに投与設計が異なるだけでなく、「原則として朝食前空腹時投与」といった運用条件がセットで書かれている点です。
たとえば結核では、成人にリファンピシンとして1回450mgを1日1回毎日経口投与が基本で、条件次第では週2日投与も示されています。
医療従事者向けの実務ポイントとしては、次のように「mg換算→カプセル数→服用タイミング」を一連で確認するとミスが減ります。
- 450mg/回なら150mgカプセル3カプセル/回(処方の整合チェックに直結)。
- MAC症では「1日最大量は600mg(力価)を超えない」など上限が明記されており、漫然増量の抑止になります。
- ハンセン病は「1回600mgを1ヵ月に1~2回」など間欠的な設計があり、一般的な“毎日内服”の感覚で見るとオーダ解釈を誤りやすい領域です。
また、非結核性抗酸菌症(MAC症)については、投与開始時期・投与期間・併用薬は学会ガイドライン等の最新情報を参考にする旨が注意として示されています。
この一文は短いものの、処方提案や疑義照会では非常に重く、患者背景(病勢、体重、併用薬、耐性、治療継続性)を踏まえて“目的に沿った設計”になっているかを確認する根拠になります。
参考:適応と用法(空腹時投与、最大量、疾患別の分岐)を確認したいとき
CareNet:リファジンカプセル150mg(薬価、適応、用法・用量、禁忌・相互作用の要点)
リファジンカプセル 薬価と相互作用(併用禁忌が多い理由)
リファジン(リファンピシン)は、CYP3A4をはじめとする薬物代謝酵素、UGT、P糖蛋白を誘導する作用があるとされ、相互作用が多い薬剤として整理されています。
さらに、トランスポーター(OATP1B1、OATP1B3)を阻害する作用があることも記載され、単純な“CYP誘導薬”としてだけ捉えると説明が不足します。
このため、併用禁忌に抗ウイルス薬や抗真菌薬などが並び、感染症領域の標準薬でも禁忌・回避が必要になる点が臨床上の難所です。
実務でよくある「意外な事故」は、薬価や在庫の観点で銘柄変更(あるいは入院から外来への切替)をした際に、相互作用チェックが抜けて患者の併用薬が“効かなくなる”ことです。
たとえば添付文書相当の記載として、リファンピシンのCYP3A4誘導作用により併用薬の血中濃度が低下し得ることが、複数薬剤で具体的に説明されています。
医療安全としては「薬価を調べたタイミング=相互作用を再点検するタイミング」と定義しておくと、運用に落とし込みやすくなります。
チェックのコツ(入れ子なしで簡潔に)
- 処方薬だけでなく、他科・他院処方、院外の処方歴も含める(特に抗ウイルス薬、抗真菌薬)。
- “開始・中止・再開”でリスクが変わる薬として扱う(後述のアレルギー性副作用とも連動)。
- 相互作用の方向が「相手薬が下がる」だけでなく、トランスポーター阻害等で「相手薬が上がる」可能性もある点を意識する。
リファジンカプセル 薬価と副作用(肝機能・尿着色・再投与リスク)
リファジンは重篤な肝機能障害があらわれることがあるため、定期的に肝機能検査を行う旨が重要な基本的注意として示されています。
また、間歇投与や一時中止後の再投与では、ショック、アナフィラキシー、腎不全、間質性腎炎、溶血性貧血などのアレルギー性副作用があらわれやすいとされ、運用上の“再開”が特に危険な局面になり得ます。
この「再投与で起きやすい」という性質は、外来での自己中断→再開、あるいは入院中の中断→再開で表面化しやすく、薬価や日数計算の話とは別に安全管理上の核心です。
患者説明で役立つ、比較的知られているが重要なポイントとして、尿・便・唾液・涙液・汗などが橙赤色等に着色すること、さらにソフトコンタクトレンズが変色することもある旨が記載されています。
この情報は“副作用の早期発見”というより“不要な受診・不安の削減”に効くため、服薬指導の質を上げやすい領域です。
一方で「尿が赤い=血尿」と誤認されるとトリアージが混乱するため、医療側の説明文言を統一しておくと安全です。
表で、現場での整理を最小限にまとめます。
| 論点 | 臨床での意味 | 根拠 |
|---|---|---|
| 肝機能障害 | 定期採血の位置づけが強い(漫然継続を防ぐ)。 | 重篤な肝機能障害に注意し肝機能検査を行う旨の記載。 |
| 再投与リスク | 自己中断→再開、間歇投与はアレルギー性副作用に注意。 | 再投与でショック等があらわれやすい旨の記載。 |
| 体液の着色 | 事前説明で不安・受診コストを下げ、血尿誤認も減らす。 | 尿・便・涙液等の着色、コンタクト変色の記載。 |
リファジンカプセル 薬価と薬剤逆説反応(独自視点:結核治療の“悪化”の読み方)
結核治療では、リファジンを含む抗結核薬による治療で「薬剤逆説反応」を認めることがある、と注意として明記されています。
これは、治療開始後に既存の結核の悪化や結核症状の新規発現が見られた場合でも、直ちに「薬が効いていない」「耐性化した」と短絡せず、薬剤感受性試験等に基づいて投与継続の可否を判断する、という臨床意思決定の指針になります。
検索上位の記事では薬価や相互作用が中心になりがちですが、薬価を調べる場面(処方の見直し、疑義照会、治療変更の検討)こそ、この“悪化の解釈”をチームで共有しているかが治療継続性に影響します。
医療者側の運用例(現場で役立つ形に落とす)
- 症状の悪化が出たら「服薬アドヒアランス」「薬物相互作用(血中濃度低下の可能性)」「逆説反応」「耐性」の順に整理して確認する。
- 逆説反応を疑う状況でも、感受性試験等の客観データで継続可否を判断する、という手順を文書化しておく。
- 薬価や採用銘柄の変更がある施設では、変更時に“相互作用チェックの再実施”を必須化し、実質的な治療失敗(濃度低下)を避ける。
参考:薬剤逆説反応の記載位置(結核の重要な基本的注意)や、相互作用の広さを一括で確認