視覚伝導路 覚え方 ゴロ
視覚伝導路 覚え方 ゴロで順番(網膜→視神経→視交叉→視索)
医療系の試験で最も落とし穴になりやすいのは、視覚伝導路の「順番」が曖昧なまま、視野欠損だけを丸暗記してしまうことです。視覚伝導路の基本は、網膜から始まり、視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→視覚野(後頭葉)へ至る一本の流れです。まずここを“口で言える”ようにし、その後に病変部位と視野を結び付けるのが、臨床でも国家試験でも再現性が高い手順になります。
ゴロは、既存の語呂をそのまま借りても良いのですが、現場では「短く・誤解が生まれない」ほうが強いです。おすすめは“経路名そのものをリズム化する”方法で、例として以下のように作っておくと、他の伝導路(聴覚など)と混ざりにくくなります。
- 「網(もう)→神(しん)→交(こう)→索(さく)→膝(しつ)→放(ほう)→野(や)」:文字だけで順番固定。
- 「網膜・視神経・視交叉・視索」までは“眼から出て交差して束になる”流れとしてイメージ固定。
- 外側膝状体・視放線・視覚野は“中継→放射→皮質”でセット化。
“あまり知られていないポイント”として、視交叉で交叉するのは「両眼の内側半分(鼻側網膜)由来の線維」で、外側半分は交叉しない、という整理を必ず添えます。視交叉での整理は、単なる暗記よりも「なぜ交叉が必要か」の理解に直結し、あとで視野欠損を組み立てるときのミスを激減させます。実際、両眼の視神経の内側半分は途中で交叉し、右視野の情報は左脳、左視野の情報は右脳で処理されるように整理される、と説明されています。

視覚伝導路 覚え方 ゴロで外側膝状体と視放線(視床→後頭葉)
視索の次に出てくる外側膝状体(LGN)は、単に「視床の中継核」ではなく、“臨床で問われる中継の意味”を押さえると覚え方が安定します。看護教育向けの解説でも、電気信号は視床にある外側膝状体へ伝達され、そこから視放線を経て大脳皮質の視覚野に達すると整理されています。

ここでおすすめの覚え方は、「膝(LGN)は中継、放線は配線、視覚野は解析」という“役割の3点セット”です。役割で覚えると、名称が似ている他の核(内側膝状体=聴覚など)と混ざりにくくなります。さらに、一次視覚野(V1)に到達した後は、動き・奥行き・色・形などの要素に区分され、その後に各担当の視覚野で分析・認知される、という流れも示されています。

“意外な覚え方のコツ”として、視放線は名前から「放射状に広がる白質線維の束」を連想しやすいので、画像所見(CT/MRI)を見た経験がある人ほど一気に定着します。新人指導の場では「膝で受けて、放線で後頭葉へ配る」と比喩で言語化すると、解剖が苦手なスタッフにも伝わりやすいです。
視覚伝導路 覚え方 ゴロと視野欠損(視交叉・視索・視放線)
視覚伝導路を“臨床の言葉”に変換する最短ルートは、視野欠損を利用して逆算することです。たとえば、視交叉の中央が障害されると両耳側半盲、視索が障害されると同名半盲、といった整理は典型です。実際に、視交叉の中央損傷で両耳側半盲、視索損傷で同名半盲が起こるという説明がまとめられています。

このとき重要なのは、「視交叉“以降”は、片側の病変が“両眼の同じ側の視野”に出る」という原則です。視交叉を越えると、情報は“視野”として左右に整理された状態で走るため、視索・視放線・視覚皮質のどこがやられても、基本は同名半盲系になります。脳神経外科領域の解説でも、視神経→視交叉→視索→視放線を通って一次視覚野で処理され、どこかに病変ができると視力や視野の障害が起こる、とされています。

臨床での“使えるゴロ”にするためには、欠損パターンだけでなく、よくある原因も一言添えると記憶が強化されます。たとえば視交叉は下垂体系の圧迫で障害されやすく、同名半盲は脳血管障害など視交叉以降の損傷で起こりやすい、というように疾患と結び付けると、実習・救急の場面でも迷いにくくなります。視交叉周辺(トルコ鞍上部)が重要で、圧迫で両耳側半盲が典型、という説明もあります。

視覚伝導路 覚え方 ゴロと対光反射(RAPD)で臨床に強くなる
視覚伝導路は「見える」だけでなく、「光を当てたときの反応」にも関係します。現場で“視神経がやられていそう”と気づくきっかけになるのが、相対的瞳孔求心路障害(RAPD)です。RAPDは片側の視神経系の障害により、対光反射が左右で異なる反応を示す、と説明されています。

ここが“検索上位に多くないが臨床で効く視点”です。視野欠損は患者さんが訴えないこともありますが、対光反射は観察者が拾えます。視覚伝導路の覚え方として、「視野(皮質)だけ」ではなく、「求心路(視神経)も同じ伝導路の入り口」だと捉えると、検査の意味が立体的になります。
RAPDの説明をするときは、余計な専門用語を増やすより、現場の言葉で短くまとめるのが安全です。
- 片眼ずつ光を当てて、左右差が目立つなら視神経系を疑う。
- 視力低下・色覚異常・眼痛などの随伴があれば、視神経炎なども鑑別に入る。
- 「見え方(主観)」と「反射(客観)」をセットにして伝導路を復習する。
日本眼科学会の解説でも、視神経炎(視神経症)では急激な視力低下や中心暗点などが主な症状で、眼球運動痛を伴うことがある、とされています。
(権威性のある日本語参考:視神経炎の症状の整理に有用)
(看護教育の視覚伝導路:外側膝状体→視放線→視覚野、視交叉の意義の説明が有用)