コレステロール薬一覧と使い分け
コレステロール薬一覧:スタチンとエゼチミブの基本(作用機序・効果)
コレステロール薬一覧を最短で整理するコツは、「まずスタチン」「次にエゼチミブ」という基本線を、作用点の違いで説明できるようにすることです。
スタチンは肝臓でのコレステロール合成(HMG-CoA還元酵素)を抑える中核薬で、LDL-C低下のエビデンスが最も厚いクラスとして位置づけられます(詳細は施設採用薬一覧や各添付文書を参照)。
一方、エゼチミブは小腸でのコレステロール吸収を選択的に阻害する薬で、スタチンとは作用点が異なるため「追加で積む」時に意味があります。エゼチミブ添付文書では、単独投与でLDL-Cが約16.8%低下、スタチン併用ではLDL-Cが約33.5%低下したデータが示されています。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00068643.pdf
また、陰イオン交換樹脂(コレスチミド、コレスチラミン等)との併用ではエゼチミブの血中濃度が低下し得るため、樹脂の投与前2時間または投与後4時間以上あけることが明記されています。
実務上のポイントを、コレステロール薬一覧の「処方設計」視点で並べます。
- まずスタチンでLDL-Cを大きく下げる(第一選択になりやすい)。
- 目標未達・増量困難なら、作用点が違うエゼチミブを追加して上乗せを狙う。
- 併用の際は、相互作用(特に樹脂製剤)で“効いていないように見える”落とし穴を先につぶす。
(権威性のある日本語参考リンク:エゼチミブの用法用量、併用注意、LDL-C低下率など添付文書情報)
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00068643.pdf
コレステロール薬一覧:PCSK9阻害薬(エボロクマブ・アリロクマブ)と適正使用
コレステロール薬一覧で注射薬に触れるなら、PCSK9阻害薬は避けて通れません。日本では、モノクローナル抗体としてエボロクマブ、アリロクマブが代表で、いずれも最適使用推進ガイドラインが整備されています。
これらは「LDL受容体の分解に関与するPCSK9を阻害し、肝でのLDLクリアランスを高める」方向の薬で、特に家族性高コレステロール血症や二次予防など、高リスクで強いLDL-C低下が必要な場面で検討されます。
アリロクマブについては、PMDA公開資料(製品情報PDF)でも、推奨開始用量が75mgを2週ごと皮下投与で、反応不十分なら最大量(150mg 2週ごと等)へ調整する考え方が記載されています。
参考)https://www.pmda.go.jp/drugs/2016/P20160701001/780069000_22800AMX00434000_B100_1.pdf
エボロクマブについても、対象(家族性高コレステロール血症など)やスタチンで目標未達の場合に検討する前提が、国内のガイドライン資料に整理されています。
参考)https://www.j-circ.or.jp/old/topics/files/R10618_Evolocumab.pdf
現場で「コレステロール薬一覧」として示すなら、適正使用の観点で次をセットにすると誤解が減ります。
- 適応:高リスクかつ既存治療(スタチン等)で目標に届かない、または継続困難なケースが中心。
- 手技:皮下注、自己注射指導・保管・廃棄など運用コストが乗る。
- 評価:LDL-C低下“だけ”ではなく、ベース治療(食事・運動・スタチン等)と併せて到達度を確認する。
(権威性のある日本語参考リンク:エボロクマブの最適使用推進ガイドライン)
https://www.pmda.go.jp/files/000238013.pdf
コレステロール薬一覧:インクリシラン(siRNA)など持続型注射薬の位置づけ
コレステロール薬一覧を2025年の臨床感覚でアップデートするなら、「PCSK9は抗体だけではない」という点が重要です。国内では、インクリシランナトリウム(持続型LDL-C低下siRNA製剤)が承認され、用法として「初回、3ヵ月後に皮下注、その後は6ヵ月に1回」が添付文書(PINS)で示されています。
審議結果報告書でも、肝細胞内でPCSK9産生を抑制しLDLRを増加させることで、LDL-Cを持続的に低下させる製剤として開発された旨が説明されています。
このクラスは、コレステロール薬一覧の中で「投与間隔が長い=アドヒアランス構造が違う」薬として説明すると、医療者間の意思疎通がスムーズになります。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00071042.pdf
一方で、投与スケジュールの誤りは“半年単位での取り返しのつかなさ”につながるため、外来運用(予約・在庫・薬剤部フロー)も含めて設計が必要です。
臨床での使い分けの言語化例(コレステロール薬一覧の説明テンプレ)
- 抗体(エボロクマブ/アリロクマブ):比較的短い間隔で調整しながら効かせる。
参考)https://www.pmda.go.jp/files/000238013.pdf
- siRNA(インクリシラン):長い投与間隔で“継続を仕組み化”しやすいが、運用設計の影響が大きい。
(権威性のある日本語参考リンク:インクリシランの用法用量・注意点がまとまった添付文書)
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00071042.pdf
コレステロール薬一覧:ベムペド酸(ACL阻害薬)など新規経口薬の使いどころ
コレステロール薬一覧の「経口での新しい選択肢」として、ベムペド酸(ACL阻害薬)は押さえておきたい薬です。PMDAの添付文書PDFでは、ベムペド酸はCoA活性体となってACL(ATPクエン酸リアーゼ)を阻害し、結果として血中LDL-Cが低下する旨が記載されています。
同資料には、12週間投与でLDL-Cの変化率(主要評価項目)を評価したことも示されており、薬理だけでなく評価設計の雰囲気がつかめます。
また、企業ニュースリリースでは、効能として高コレステロール血症・家族性高コレステロール血症、用法として「通常、成人には180mgを1日1回経口投与」が案内されています。
ここでの実務的な“使いどころ”は、コレステロール薬一覧を「スタチン不耐」まで含めて説明する時に効いてきます。スタチンが合わない/継続できない背景は、筋症状だけでなく、多剤併用・肝機能・患者の不安など多面的なので、「別機序の経口薬」という位置づけは患者説明でも役立ちます。
参考)https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/180078_2189022F1023_1_01
加えて、ACL阻害はスタチンが抑える段階より上流で、肝臓選択性の話題とセットで説明されることが多く、「なぜ筋症状の文脈で話題になりやすいか」を薬理から逆算して語れると説得力が増します。
(権威性のある日本語参考リンク:ベムペド酸の機序・適用・臨床成績が確認できる添付文書)
コレステロール薬一覧:独自視点(「効かない」を減らす相互作用・運用チェック)
コレステロール薬一覧の記事で差がつくのは、薬理や商品名の羅列ではなく、「効かない」「副作用が出た」と言われた時に、最初にどこを見るかが具体的に書けているかです。ここでは検索上位がやりがちな“薬効分類だけ”から一歩進め、医療安全と外来運用に寄せたチェック項目を提示します。
まず、想像以上に多いのが「相互作用・服用タイミングで実質的に効いていない」ケースです。たとえばエゼチミブは、陰イオン交換樹脂(コレスチミド、コレスチラミン等)と併用すると血中濃度が低下し得るため、樹脂の前2時間/後4時間以上の間隔をあける必要があります。
この注意は“知っているつもり”でも、処方せんの時間指示や服薬指導文書に落ちていないと、患者側では高確率で崩れます。結果として「スタチン+エゼチミブでも下がらない」ように見え、早期に注射薬へ進んでしまう判断ミスにもつながり得ます。
次に、注射薬の「効かない」は薬の問題というより運用の問題が混ざります。インクリシランは投与間隔が長く、初回→3ヵ月後→以後6ヵ月ごとというスケジュールが添付文書で明確です。
この種の薬は、予約・採血タイミング・薬剤確保のいずれかが崩れると“次の評価まで半年”になりやすいので、院内ルール(誰が次回を確定するか、検査はいつか、キャンセル時はどうするか)を先に決めておくと、実質的な治療成功率が上がります。
最後に、患者説明で役立つ「意外と知られていない」一言を入れておくと、服薬継続が改善しやすいです。
- 「エゼチミブは“肝臓で作る量”ではなく“腸から入る量”を減らす薬なので、スタチンと役割が違う」→併用の納得感が出ます。
- 「PCSK9は“抗体で外から抑える”方法と、“siRNAで作らせない”方法がある」→同じ“PCSK9系”でも通院設計が違うことを共有できます。
参考)https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20231012001/300242000_30500AMX00279_A100_1.pdf
- 「樹脂製剤やタイミングのズレで、薬が悪いのではなく飲み合わせで効きにくいことがある」→“効かないから中止”を減らせます。

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