イエローレター ゴロ
イエローレター ゴロで覚える緊急安全性情報の定義
イエローレターは正式には「緊急安全性情報」で、緊急に安全対策上の措置をとる必要があると判断された場合に、厚生労働省からの配布指示に基づいて製造販売業者が作成する情報です。
現場では「黄色い紙=最優先で読む」くらいの認識で運用されがちですが、ポイントは“色”ではなく、すぐに行動(使用制限、検査追加、禁忌追加、回収対応など)に結びつく情報だという点です。
ゴロは暗記の入口として有効ですが、暗記が目的になると「何をいつまでに変えるか(処方、投与、モニタリング、説明文書)」が抜け落ちるため、必ず“行動に翻訳する”癖をセットにします。
ゴロの作り方のコツ(医療従事者向け)
・短く:5〜10秒で口に出せる長さ
・行動が入る:例)「禁忌追加→処方止め」「検査追加→セット化」などの動詞を混ぜる
・対象が入る:患者向け資材があるか、院内共有先はどこかを一言で思い出せる形にする(イエローレターは患者と医療関係者が主な情報提供先に含まれる)
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イエローレター ゴロとブルーレターの違いの要点
イエローレター(緊急安全性情報)は、患者と医療関係者に向けた周知を含む枠組みで、緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況が想定されています。
一方のブルーレター(安全性速報)は、イエローレターに準じて迅速な注意喚起が必要な場合に作成され、主な情報提供先は医療関係者です。
両者ともPMDA上で「緊急安全性情報(背景色が黄色)」と「安全性速報(背景色が青色)」として整理されており、一覧で確認できます。
実務での違い(覚え方の言い換え)
・イエロー:患者対応が絡みやすい(説明、同意、注意喚起文の差し替えが発生しやすい)
・ブルー:医療者の運用変更が中心になりやすい(禁忌や注意の再確認、手順の修正)
・共通:最終的には「最新の添付文書情報」を確認して運用に反映する必要がある
参考)Instagram
イエローレター ゴロと添付文書 改訂のつながり
イエローレターが出る背景には、使用上の注意の改訂や警告欄の新設・追加、禁忌の追加、新たな安全対策(検査実施など)を伴う改訂など、具体的な“措置”が紐づきます。
つまり、ゴロで「この薬はイエローが出た」を覚えるだけでは不十分で、「添付文書のどの章がどう変わったか」「院内の処方・注射・検査オーダのどこに反映するか」を同時に押さえる必要があります。
PMDAのページでも、各品目の「最新の添付文書情報は添付文書等検索で確認する」旨が明記されているため、院内の最終確認先をPMDA検索に統一すると情報のブレが減ります。
現場で起きがちな落とし穴(意外に見落とす点)
・「紙で回ってきたレター」だけを正にしてしまい、改訂版の電子化添付文書の確認が遅れる
・医師・薬剤部・看護部で理解が揃わず、投与前確認や説明内容が部署で不一致になる
・禁忌追加の解釈が曖昧なまま、例外運用が“いつの間にか標準化”してしまう
イエローレター ゴロを現場の初動に落とすチェックリスト
PMDAはイエローレターの情報提供開始後、通知とイエローレターを速やかにウェブ掲載し、PMDAメディナビで配信するとされています。
この前提に合わせ、院内では「誰が最初に受け取るか」を個人ではなく仕組み(共有メール、医薬品安全管理の当番、委員会ワークフロー)にしておくと、夜間・休日の抜けが減ります。
またPMDAページには、掲載されている問い合わせ先等が“発出当時のもの”である注意があるため、連絡・照会をする場合は最新の製造販売業者情報も確認する運用が安全です。
初動チェックリスト(例)
✅ 受信:PMDA掲載を確認/院内共有(医局・病棟・薬剤部・医療安全)
✅ 影響範囲:対象薬・対象患者・対象手技(透析、手術、妊婦など)を洗い出す
✅ 変更点:警告、禁忌、用法用量、検査、回収有無を添付文書で確認
✅ 運用:オーダセット、採用薬、代替薬、説明文書、同意書、監査項目を更新
✅ 記録:対応開始日時、院内周知ログ、Q&A、例外運用の条件を残す(後日の医療安全レビューに効く)
イエローレター ゴロの独自視点:記憶術より「認知負荷」を下げる設計
検索上位の記事はゴロ(暗記)中心になりやすい一方で、実臨床の事故要因は「覚えていない」より「忙しくて気づけない」「見ても解釈が揃わない」が多い構造です(ここが独自視点です)。
そのため、ゴロは“個人の記憶”に置くのではなく、“チームの画面・導線”に置くほうが再現性が上がります(例:処方画面の注意喚起、注射ラベル、病棟の申し送りテンプレ、監査項目の自動追加)。
PMDAページには、イエローレター等の情報をタイムリーに把握したい場合はPMDAメディナビ登録が推奨される旨が書かれているため、個人の努力ではなく受信インフラ整備を優先すると、結果的に安全性が上がります。
「認知負荷を下げる」具体策(ゴロを“運用語”に翻訳)
・ゴロを“合言葉”にして、院内で同じ手順書にリンクさせる(例:掲示物にQRで院内手順へ)
・「黄色=最優先」ではなく「黄色=この3点を必ず更新(禁忌/検査/説明)」のように行動を固定化
・新人教育では薬剤名の丸暗記より、「PMDAで一覧→最新添付文書→院内反映」の流れを反復する
参考:イエローレター/ブルーレターの一次情報(一覧・最新添付文書確認導線)
PMDA 緊急安全性情報(イエローレター)・安全性速報(ブルーレター)
参考:作成基準や提供方法、実務の手順(違い・提供・記録などの全体像)
