オイパロミン イオパミドール 造影特性と臨床活用
オイパロミン イオパミドール 分子構造と浸透圧特性
イオパミドールは1970年代にイタリアのBracco社によって開発された造影剤で、従来のイオン性造影剤の高浸透圧による副作用軽減を目的に研究されました。その化学名はN,N’-Bis[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethyl]-5-[(2S)-2-hydroxypropanoylamino]-2,4,6-triiodoisophthalamideで、分子式C17H22I3N3O8、分子量は777.09です。
本剤の最大の特徴は浸透圧特性にあります。370mgI/mL製剤で生理食塩液比2.8~3.4倍という浸透圧を有するイオン性造影剤(1500mOsm/kg以上)に対し、イオパミドール370mgI/mL製剤の浸透圧は832mOsm/kgと著しく低いため、浸透圧に関連する各種障害が大幅に軽減されます。
親水性の水酸基を5個有することで水に極めて溶けやすく、メタノールにはやや溶けにくく、エタノール(99.5)には極めて溶けにくい特性を示します。白色の結晶性粉末として供給される有効成分は、適切な添加物(トロメタモール、エデト酸カルシウムナトリウム水和物)と共に、pH 6.7~7.7に調整された注射液として提供されます。
オイパロミン イオパミドール 排泄動態と体内移行
イオパミドールは静脈内投与後、速やかに体内で循環し、主として腎臓から排泄されます。健康成人男子12名への投与試験では、300注40mLを約30秒間かけて静脈内投与した際、血漿中ヨウ素濃度は静注後1分で約2.1mgI/mLに達し、15分で約0.93mgI/mLに低下し、4時間後には0.2mgI/mL以下に減少しました。
投与量の約78%が投与後4時間までに尿中に排泄され、12時間後にはほぼ全量が排泄されます。この速やかな排泄動態は、造影剤による副作用リスク軽減に寄与します。動物試験(ラット静脈内投与)では乳汁中への微量移行が報告されているため、授乳婦への投与後は一時的に授乳を避けるよう指導が推奨されています。
オイパロミン イオパミドール 規格別の臨床適応と投与量
150注(150mgI/mL)
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影(5~50mL)、コンピューター断層撮影(200mL)、静脈性尿路撮影(200mL)、逆行性尿路撮影(10~400mL)に適応。低濃度であるため、腎機能低下患者や小児への使用に適しています。
300注(300mgI/mL)
脳血管撮影(6~13mL)、大動脈撮影(30~50mL)、選択的血管撮影(5~40mL)、四肢血管撮影(20~50mL)、ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影(30~50mL)、ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影(3~30mL希釈可能)、コンピューター断層撮影(100mL)、静脈性尿路撮影(40~100mL)、逆行性尿路撮影(5~200mL)に用いられ、最も汎用的な規格です。
370注(370mgI/mL)
血管心臓撮影(肺動脈撮影含む、20~50mL)、大動脈撮影(30~50mL)、選択的血管撮影(5~40mL)、四肢血管撮影(20~50mL)、ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影(30~50mL)、ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影(3~30mL希釈可能)、コンピューター断層撮影(100mL)、静脈性尿路撮影(20~100mL)に適応。最高濃度のヨード含有量により、強い造影効果が必要な検査に用いられます。
オイパロミン イオパミドール 造影効果の臨床成績と検査別有効率
国内臨床試験による造影効果の有効率は、検査の種類により異なります。脳血管撮影では300注使用時に99%(240例中688/697)、大動脈撮影では300注94%(59例中65/69)、370注98%(74例中83/85)を示しました。選択的血管撮影では300注98%(93例中369/375)、370注98%(204例中698/714)と高い有効率を示しています。
四肢血管撮影では300注99%(118例中208/211)、370注98%(51例中88/90)の有効率が報告されています。ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影では150注98%(60例中180/183)、300注99%(60例中259/260)、370注100%(60例中178/178)と最も高い成績です。
コンピューター断層撮影における造影では、150注100%(70例中70/70)、300注100%(81例中112/112)、370注100%(50例中50/50)と全規格で完全な有効率を達成しています。静脈性尿路撮影では150注99%(40例中197/199)、300注91%(78例中267/293)、370注90%(84例中376/420)で、濃度による差が見られます。
オイパロミン イオパミドール 副作用発現と安全性管理の実践的課題
3007例の臨床使用成績調査では、2.39%に副作用が認められました。最も多いのは悪心0.9%、そう痒感0.8%、発疹0.6%、嘔吐0.3%です。重篤な副作用としてはショック(遅発性含む)、アナフィラキシー様症状、急性腎不全、急性呼吸窮迫症候群、肺水腫、脳血管撮影に伴う意識障害が報告されています。
検査施行時における課題として、多くの副作用が遅発性であることが挙げられます。外来患者への使用時には、投与開始より1時間~数日後にも遅発性副作用の発現可能性があることを説明し、発疹、発赤、じん麻疹、悪心、嘔吐、血圧低下、頭痛等が認められた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示する必要があります。
甲状腺機能検査への影響も無視できない要因です。本剤投与により放射性ヨードによる検査に影響を及ぼすため、これらの検査は投与前に実施すること、また投与後2週間は影響を及ぼす可能性があることを周知する必要があります。血小板減少、けいれん発作、肝機能障害、黄疸、心室細動、冠動脈れん縮等の重篤な副作用についても、発現監視体制の構築が求められます。
血管痛と血栓性静脈炎の予防にはカテーテルの十分なフラッシュが必須です。また、注入装置の洗浄が不十分な場合、注入器内部に付着する残存液に由来する銅イオン溶出等により、緑色等に着色した生成物を生じるおそれがあるため、使用済み器具の内部汚れに注意し、洗浄、滅菌を十分に行うことが重要です。
非イオン性造影剤(本剤含む)の血液凝固抑制作用はイオン性造影剤に比較して弱いとの報告があり、カテーテル内での本剤と血液の長時間接触は避け、直ちに使用することが推奨されています。
KEGG医療用医薬品 イオパミロン詳細情報 – イオパミドールの医学的背景と臨床応用についての総合的な参考資料
日本放射線技術学会 X線造影剤・MRI造影剤対比表 – 先発医薬品と後発医薬品の相互関係を示す重要な比較資料
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