梨状筋症候群の症状
梨状筋症候群の臀部から下肢への痛み
梨状筋症候群の最も代表的な症状は、臀部から太ももの後面、ふくらはぎ、そして足先にかけての痛みです。この痛みは坐骨神経が梨状筋によって圧迫されることで生じ、神経の走行に沿って鋭い痛みが走るのが特徴的です。腰痛はあまり出ず、お尻が痛いのが特徴となっています。
痛みの質は様々で、電気が走るようなピリピリとした感覚、ジーンと響くような重だるさ、焼けるような痛みなど、人によって感じ方が異なります。症状の範囲もお尻から足先まで広がることがあり、日常生活に支障をきたす可能性があります。
研究によると、梨状筋症候群における下肢の知覚異常は高頻度にみられ、鈍麻74%、過敏14%、正常12%という報告があります。このように、痛みだけでなく感覚の異常を伴うケースも少なくありません。
梨状筋症候群の長時間座位で悪化する症状
梨状筋症候群の特徴的な症状として、長時間座っていると症状が強くなることが挙げられます。椅子に座った状態では梨状筋が圧迫され、坐骨神経への圧迫が増強するため、臀部から下肢後面にかけてのしびれや痛みが悪化します。
参考)梨状筋症候群
デスクワークや長距離運転など、座位姿勢を長時間続ける必要がある職業の方は、特に症状が出やすい傾向にあります。また、足を組むクセや中腰の姿勢も梨状筋に負担をかけ、症状を悪化させる要因となります。
参考)梨状筋症候群のストレッチ方法を医師が解説|寝ながらほぐすケア…
一方で、歩くと症状が楽になることもあります。これは歩行によって筋肉の緊張が緩和され、坐骨神経への圧迫が一時的に軽減するためと考えられています。
梨状筋症候群の股関節の動きに伴う症状
梨状筋症候群では、股関節を動かしたときに臀部から大腿後面にかけて痛みが強くなるという特徴があります。特に股関節の内旋動作(内側にひねる動き)で症状が誘発されやすく、これは診断の重要な手がかりとなります。
股関節屈曲・内転・内旋位(FAIRテスト)で殿部から下肢に放散痛が生じる場合、梨状筋症候群の可能性が高くなります。また、中腰姿勢での殿部痛や、日常生活における殿部痛と大腿から下腿後面の痛みも典型的な臨床症状です。
参考)【梨状筋症候群】解剖から紐解くhref=”https://1post.jp/7035″ target=”_blank”>https://1post.jp/7035quot;鑑別href=”https://1post.jp/7035″ target=”_blank”>https://1post.jp/7035quot;とhref=”https://1post.jp/7035″ target=”_blank”>https://1post.jp/7035quot;筋膜アプローチhref=”https://1post.jp/7035″ target=”_blank”>https://1post.jp/7035quot;(…
足首や足指が動きにくくなることもあり、長母趾伸筋や長母趾屈筋の筋力低下を認めることもあります。これらの症状は梨状筋による坐骨神経の圧迫が原因で、神経の支配領域に影響が及んでいることを示しています。
参考)https://www.jstage.jst.go.jp/article/thpt/28/0/28_131_2/_pdf/-char/ja
梨状筋症候群の知覚異常としびれ
梨状筋症候群では、痛みだけでなく知覚異常やしびれも重要な症状です。お尻や腰回りから太もも、ふくらはぎにかけてしびれや感覚のおかしさが生じることがあり、これは坐骨神経が圧迫されることによる神経症状です。
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しびれの特徴として、時には足先まで広がることがあり、靴下の素材がチクチクと感じたり、足先が常に痺れて違和感があるといった訴えも見られます。また、ふくらはぎが重だるく感じられ、長時間の歩行が困難になるケースもあります。
研究によると、梨状筋症候群における神経症状の割合は高く、対象25例(男性8例、女性17例、平均年齢54.3歳)の調査が行われています。このように、しびれや知覚異常は梨状筋症候群の診断において重要な所見となります。
梨状筋症候群の症状が日常生活に与える影響
梨状筋症候群の症状は、最初は軽い違和感程度から始まり、徐々に増悪するケースが多いのが特徴です。放置すると痛みが慢性化しやすく、適切な対処を怠ると日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
参考)梨状筋症候群でやってはいけない行動リスト|悪化を防ぐ5つのポ…
座っているとお尻から太ももにかけて熱く感じ、落ち着いて座っていられない状態になることもあります。屋外での移動やジョギング、ジム通いなどの余暇活動が制限され、身体を動かす機会が大幅に減少することもあります。
参考)【2022年最新】梨状筋症候群(PS)の治し方とは?!痛みの…
女性の罹患率は男性よりも高く、その比率は6:1と報告されています。坐骨神経痛の5~6%を梨状筋症候群が占め、中年に多く、50%の患者に殿部(梨状筋)の外傷既往があるとされています。このような統計データから、特定の年齢層や性別、外傷歴のある方は注意が必要といえます。
参考)https://www.jspc.gr.jp/Contents/public/pdf/shishin/6-19.pdf
梨状筋症候群の症状を正しく理解し、早期に適切な対処をすることで、より健康な生活を取り戻すことが可能です。長時間の座位姿勢を避ける、定期的にストレッチを行う、良い姿勢を心がけるなど、日常生活での工夫が症状の改善につながります。
参考)坐骨神経痛と梨状筋症候群の正しい見分け方 – からだ接骨院グ…
<参考文献>
済生会 – 梨状筋症候群の症状と診断について詳しく解説
日本脊髄外科学会 – 梨状筋症候群の臨床症状と治療法の専門的解説
日本理学療法学術大会 – 梨状筋症候群における神経症状の割合についての研究報告