変形性脊椎症の手術費用
変形性脊椎症の除圧術にかかる費用
変形性脊椎症の除圧術は、狭くなった脊柱管を広げて神経への圧迫を取り除く手術なんです。3割負担の場合、約20万〜30万円が目安となり、内視鏡を使った低侵襲手術(FESS)では約15万〜25万円程度になりますよ。
参考)【専門医監修】脊椎手術の費用はどれくらい?〜手術法別の目安と…
手術時間は1〜2時間程度で、入院期間は術式によって異なります。内視鏡下除圧術なら3〜6日程度、従来法の椎弓切除術では5〜10日程度の入院が必要です。
除圧術のメリットは体への負担が比較的少なく、術後の回復が早い点にあります。ただし長期的には再び狭窄が進行する可能性があるため、術後の経過観察が重要なんですね。
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変形性脊椎症の固定術にかかる費用
固定術は除圧術に加えて、椎弓根スクリューやロッドを使用して脊椎を安定させる手術です。3割負担時の費用は約40万〜60万円が一般的で、使用する医療材料(インプラント)の量により費用が変動します。
側方椎体間固定術(XLIF)のような高度な固定術では、約75万〜85万円程度かかることもあるんです。入院期間は10〜20日程度と除圧術より長くなり、骨が完全に固まるまで数ヶ月かかります。
参考)ME-PLIF/TLIF:腰部脊柱管狭窄症の内視鏡下手術|岩…
固定術の最大のメリットは、脊椎の不安定性を解消し再発リスクを低減できる点です。脊椎のずれ(すべり症)や変形が強い場合、除圧だけでは不十分なため固定術が選択されます。
術式 | 費用(3割負担) | 入院日数 | 適応症例 |
---|---|---|---|
椎弓切除術(除圧のみ) | 約20万〜30万円 | 5〜10日 | 軽度の神経圧迫 |
内視鏡下除圧術(FESS) | 約15万〜25万円 | 3〜6日 | 限局的な狭窄 |
椎体固定術(スクリュー使用) | 約40万〜60万円 | 10〜20日 | 不安定性・すべり症 |
側方椎体間固定術(XLIF) | 約75万〜85万円 | 10〜20日 | 複雑な変形 |
変形性脊椎症手術の保険適用と自己負担額
変形性脊椎症の手術はほとんどが健康保険の適用対象で、医療費の7割は公的保険でカバーされます。現役世代(70歳未満)は3割負担、高齢者(70歳以上)は1割または2割の自己負担となるんですね。
例えば40代の方が内視鏡下除圧術を受けた場合、総医療費が60万円なら3割負担で18万円が自己負担額になります。ただし差額ベッド代や食事代などは保険適用外のため、別途実費負担が必要です。
保険診療の脊椎手術は厚生労働省が治験を経て承認しているため、ある程度の治療効果が担保されています。一方で自由診療の手術は効果の検証が不十分な場合もあるため、慎重な判断が求められますよ。
変形性脊椎症手術で高額療養費制度を活用する方法
高額療養費制度は、1ヶ月の医療費が一定額を超えた場合に超過分が払い戻される公的制度なんです。年収500万円の方なら、自己負担限度額は約87,430円となり、それを超えた分は後日還付されます。
参考)高額療養費制度とは~入院や手術に関するお金の話 – 医療法人…
限度額適用認定証を事前に申請しておけば、医療機関の窓口で最初から限度額のみの支払いで済むため、一時的な高額支払いを避けられますよ。この認定証は加入している健康保険組合に申請すれば交付されます。
自己負担限度額は年齢と所得区分で異なり、70歳未満の一般的な収入層では月額8万〜15万円程度が目安です。多数回該当(年4回目以降)の場合はさらに負担額が軽減される仕組みもあるんですね。
高額療養費制度の詳細と申請方法についてはこちらを参照してください
変形性脊椎症手術後のリハビリ期間と医療費控除
変形性脊椎症の手術後は、翌日からベッド上でのリラクゼーションや軽負荷の運動などリハビリが始まります。手術2日目以降は歩行練習を含めた積極的なリハビリが実施され、状態に応じて階段昇降や屋外歩行も開始されるんです。
参考)腰部脊柱管狭窄症の手術費用と入院期間は?リハビリまでの流れも…
入院期間は椎間板ヘルニアで1〜2週間程度、脊柱管狭窄症で2〜3週間程度が一般的です。退院後も定期的に外来リハビリを継続し、筋力改善や歩行の安定性を高めていきます。
参考)腰部手術に対するリハビリテーションのご案内 – 足立慶友整形…
脊椎手術の費用は確定申告で医療費控除の対象となり、1年間の自己負担医療費が10万円を超える場合は所得税の一部が還付されますよ。控除対象には手術費・入院費・通院交通費(公共交通機関)・処方薬代などが含まれます。
手術後約3ヶ月間はコルセットの装着が必要で、中腰作業や重い荷物を持つ動作は腰に負担がかかるため避けるべきです。リハビリでは股関節や膝関節の可動域を広げる訓練も行われ、身体に負担をかけない歩き方や姿勢を習得していきます。
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