2色覚 見え方
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2色覚 見え方 の原因:錐体 と網膜 信号
2色覚の理解では、「赤が見えない」「緑が見えない」といった単純化よりも、網膜の錐体(L・M・S)の入力が変化し、その後段で作られる“対比信号”が偏る、という見立てが重要です。日本眼科医会の解説では、網膜には杆体(明るさ担当)と錐体(色・細部担当)があり、L錐体(赤)・M錐体(緑)・S錐体(青)が色覚に関与すると整理されています。さらに、2型色覚はM錐体の機能不全/欠損、1型色覚はL錐体の機能不全/欠損とされ、タイプの違いが臨床説明の出発点になります。
一方で、医療者が患者説明で詰まりやすいのは「なぜ“赤が弱い/緑が弱い”のに似た間違いが起きるのか」です。日本眼科医会は、色が“黄-青”と“赤-緑”の2つの対比信号に変換され、1型・2型ともに“赤-緑”系が弱くなり、“黄-青”系が保たれるという共通点があるため、似た色混同が生じると説明しています。ここを押さえると、「2色覚=二色だけ」ではなく「ある軸の情報が痩せる結果として、特定の色の距離が縮む」と伝えられます。
2色覚 見え方 の特徴:2型色覚 と1型色覚 の違い
臨床で頻度が高いのは赤緑系で、2型色覚(いわゆる2型=M錐体側)と1型色覚(1型=L錐体側)が中心です。日本眼科医会は、2型色覚では「黄緑と橙」「緑と茶/灰」「青と紫」「ピンクと灰」などを混同しやすい一方、緑は普通の明るさに見え、暗くならないと述べています。これに対し1型色覚は、同様の色混同に加えてピンクと水色も混同しやすく、さらに“赤が薄暗く見える”点が大きな違いです。
医療安全の観点では、この「赤の暗さ」が患者指導・生活指導に直結します。日本眼科医会は、1型色覚の人は赤い光/物体を色覚正常の人の10分の1程度の明るさにしか感じず、灰色と混同することもあると解説しています。つまり、色の区別の問題に加え「視認性(気づきやすさ)」の問題が混ざるため、危険表示や警告色が“見えている前提”の指示は不十分になり得ます。
2色覚 見え方 の場面:信号・LED・検査 表示
「何色に見えるか」を一枚絵で説明するより、生活場面の“事故の芽”を具体化したほうが医療者の介入点が見えます。国立遺伝学研究所の解説は、赤緑系の2色型色覚では明度が近い赤〜緑、青〜紫などで弁別が難しく、さらに彩度が低い色(パステル、アースカラー等)では弁別が難しくなりやすいと述べています。薄暗い場所での識別困難を具体例(トイレ標識など)として挙げており、問診のヒントになります。
また、同解説は「赤/緑やオレンジ/緑のLEDの1灯2色表示は、色の弁別ができないと状態識別が困難になる」とし、家庭用・実験用機器で無数に使われている点を指摘しています。医療現場でも、輸液ポンプや充電器、検査機器の状態表示が色に依存しているケースがあり、患者だけでなく色覚特性をもつスタッフのヒヤリ・ハットにもつながり得ます。さらに、2つの色を同時比較できない(交互表示・点滅・状態遷移)状況では、色弁別が一段と落ちるという指摘もあり、アラーム設計や運用設計の盲点になりがちです。
意外に見落とされるのが「赤緑が区別できないなら信号はどうして大丈夫なのか」という問いです。国立遺伝学研究所は、交通信号は赤緑色盲の人でも区別しやすいように、青錐体を刺激する短波長寄りの“緑(青信号)”を用いることが国際照明委員会の考え方に沿っており、日本でもJISの安全色光の規定で運用されていると説明しています。ここから逆算すると、医療現場の表示も「赤と緑を使うこと」自体より、「どの緑を使うか」「他の手掛かりを併置するか」が本質だと分かります。
2色覚 見え方 の検査:石原表 とパネルD-15 と説明
医療従事者向けの記事で特に重要なのは、「検査結果=能力の断定」にならないよう、検査の目的と限界を言語化することです。日本眼科医会は、スクリーニングに石原色覚検査表が用いられ、異常が疑われた場合にタイプ判定へ進む流れを示しています。さらに、1型・2型を正確に区別するにはアノマロスコープが必要で、一般には標準色覚検査表やパネルD-15テストなどの結果で診断すると説明しています。
程度の扱いも誤解が多いポイントです。日本眼科医会は、程度分類にパネルD-15テストが使われ、パスなら「中等度以下」、パスしない場合は「強度異常」と判定されると述べています。ここで注意したいのは、検査表の読み誤り回数から“重症”と即断するような説明が、本人の自己理解や進路選択に不要な傷を残し得る点です(検査は目的が違えば選び方も解釈も変わるため)。
患者説明では、「実際にどう見えているかは本人以外には分からない」という前提を共有しつつ、困りごとを具体のタスクに落とし込むのが有効です。日本眼科医会は、色覚異常の人は色以外の手掛かり(形、質感、明るさ、対比、記憶・経験など)を利用して判断し、経験とともに代償能力が育つと説明しています。検査結果の告知を“ラベル貼り”で終わらせず、生活・学習・仕事での戦略に接続するのが医療者の役割です。
2色覚 見え方 の独自視点:医療現場 の配色 と問診
検索上位の一般記事は「どの色が見分けにくいか」の紹介で終わりがちですが、医療従事者の現場では「誰が」「どの工程で」「どんなリスクを背負うか」を特定し、設計で潰す視点が必要です。国立遺伝学研究所は、小さな点や細い線は色弁別が難しくなる一方、広い面積は比較的認識しやすい傾向があると述べています。これを医療に当てはめると、注射器ラベルや細いマーキング、色ペンの細字、微小なアイコンだけで状態を伝えるUIは、色覚特性があると読み落としやすくなる可能性があります。
また、患者が困るのは「色の弁別」より「色名の同定(見た色に名前を付ける/言われた色を選ぶ)」という指摘も同解説にあります。つまり問診で「赤い発疹ですか?」のように色名だけで確認すると、患者が色名に自信を持てず情報が曖昧になることがあります。代替として、医療者側から次のような“色以外の質問”を混ぜると情報の解像度が上がります。
・発疹は「周囲の皮膚より濃い/薄い」ですか?(明度差)
・境界は「はっきり/ぼんやり」ですか?(エッジ)
・光の当たり方で「見え方が変わる」感じはありますか?(照明影響)
・写真で見ると「自分の目の印象と違う」ことはありますか?(記録の活用)
さらに日本眼科医会は、色覚異常では照明の色によって知覚する色が大きく変化することがあり、色の恒常性との関係も含めて説明しています。診察室(白色LED)、病室(電球色)、自宅(間接照明)で患者の色の訴えが変わり得る前提を持つと、「場所で症状が違う」という訴えを“気のせい”にせず評価できます。
日常の2色覚・1型色覚と2型色覚の要点、検査の流れ、生活の工夫(カラーユニバーサルデザイン)まで網羅している(日本語・権威性)
2色型色覚で起こる混同、LED表示の危険、信号が区別できる設計思想など、具体例が豊富(教育・実務に直結)
https://www.nig.ac.jp/color/barrierfree/barrierfree2-2.html

色覚のメカニズム: 色を見る仕組み (色彩科学選書 4)