2型3色覚の見え方と検査と配慮

2型3色覚の見え方

2型3色覚 見え方:医療者が押さえる要点
🧬

原因はM錐体の特性変化

2型は「M錐体(中波長感度)」の感度ずれ・低下が主で、色相の判別が特定方向で難しくなります。

🎨

困りやすいのは赤緑系+低彩度

赤と緑、黄緑と橙、緑と茶、ピンクと灰色などが状況により近づきます。薄暗さ・小面積・細線で悪化しやすいです。

🧪

検査は「型」より「程度」も重要

石原表はスクリーニング、パネルD-15は程度判定に有用です。結果の伝え方が心理的負担を左右します。


<% index %>

2型3色覚の見え方:M錐体と色相のずれ

 

2型3色覚(いわゆるデュータン系の異常三色覚)は、L・M・Sの3種類の錐体はそろっているものの、そのうちM錐体(中波長域に感度を持つ錐体)の感度特性が多数派と異なることで、色の感じ方が変化します。

その結果、色が「見えない」わけではなく、脳へ届く錐体刺激のバランスが変わることで“多数派とは違う色の地図”で世界を解釈している、と説明すると誤解が減ります。

臨床の説明で特に大切なのは、「色覚特性は病気ではない(先天性の場合)」という前置きと、「区別しづらい場面が限定的にある」という具体化です。

2型という言い方は、どの錐体(L/M/S)の特性が変化しているかで分類する枠組みで、2型はM錐体に対応します。

参考)8-8 2型3色覚者のカテゴリカル色知覚モデルの構築(第8部…

同じ“2型”でも、感度のずれの程度が軽い(多数派に近い)場合から、二色覚に近い重い場合まで幅があるため、「この人は必ずこう見える」と断定しない姿勢が必要です。

患者や家族の理解を助けるには、「色相(色み)の判断が難しくなりやすい一方、明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)は別軸で残ることが多い」という整理が役立ちます。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/0a6b0bbc0a46c5b99639f13aba781feceed5a01e

2型3色覚の見え方:混同色と日常の具体例

赤緑系の色覚特性では、スペクトル上の赤〜緑付近で、明度が近い色同士の弁別が難しくなりやすいことが示されています。

また、スペクトル外の“茶色・オレンジ・黄緑・こげ茶”のような複合色でも混同が起こりやすく、「緑と茶色」「明るい茶色とオレンジと黄緑」などが代表例として挙げられます。

医療者が問診で拾いやすい訴えは「色名は合っていると思うのに、場面によって自信がない」「家族に指摘されて初めて気づいた」などで、自己認識が曖昧なまま成人することも珍しくありません。

混同は“配色”だけでなく“条件”で増幅します。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/f4dcce1c88e929fe61bf6c4c481d76ef90bfbf0e

特に、薄暗い場所、逆光、疲労、遠距離、小さい対象、細い線、低彩度(パステル・アースカラー)では、弁別が一段と難しくなることが具体例つきで説明されています。semanticscholar+1​

したがって、患者が「昼は平気、夜の店や屋外では混乱する」と述べた場合、心理要因よりも視環境要因をまず疑うのが実務的です。semanticscholar+1​

医療現場の“ありがちな落とし穴”として、赤と緑の2色LED表示は、状態が交互表示(時間差)になると弁別が難しく、色覚特性がない人でも性能が落ちるが、当事者では影響がさらに大きいとされています。

この「交互表示が厳しい」という指摘は、病棟機器や検査装置のランプ確認、在宅機器の患者指導でそのまま使える観点です。

交通信号が比較的判別できるのは、緑(青信号)が短波長側の“寒色寄り”になるよう規定されている、という例も、患者説明の不安軽減に有用です。

2型3色覚の見え方:色覚検査(石原表・パネルD-15・アノマロスコープ)

色覚検査は、一般に石原色覚検査表がスクリーニングとして用いられ、異常が疑われる場合に型や程度の評価へ進めます。

一型と二型を正確に区別するにはアノマロスコープが必要である一方、日常診療では標準色覚検査表やパネルD-15などの結果から総合的に判断する運用が説明されています。

医療者向けには「診断名を付けること」より、「どの場面で支障が出るか(職業・学習・安全)」を具体化する面談が重要になります。

パネルD-15(Farnsworth D-15)は色相配列検査で、結果のパス/不パスが“中等度以下か、強度か”の目安として扱われることがあります。

参考)https://www.semanticscholar.org/paper/aea5f7e0a6d0af37b53a20d6eb9542b00518225c

この“程度”の概念は、患者の生活指導(色名に頼らない工夫、環境調整)や、必要に応じた職業上の注意喚起と直結します。semanticscholar+1​

石原表についても、正常者は色相差に注意が奪われて読めないが、色覚特性に異常がある人には濃淡差が強調されて読める表がある、という説明があり、「できない検査」ではなく「特性を見分ける検査」である点を共有できます。

2型3色覚の見え方:医療現場の配慮(カラーユニバーサルデザイン)

色覚特性に配慮した提示(カラーユニバーサルデザイン)は、色だけで判断させず、明度差・形・線種・縁取り・文字情報などを併用する考え方として整理されています。

とくに「青と黄色の組み合わせ」や、「明るさ・鮮やかさの差を付ける」「無彩色で縁取りする」などは、医療の掲示物・説明資料・院内サインにすぐ転用できます。

現場で最も簡単な自己点検として「モノクロ印刷で濃淡差だけでも識別できるか確認する」という考え方が紹介されており、忙しい部署でも導入しやすいです。

患者説明では、色名だけで指示しない(例:×『赤い線を見て』→○『右側の太い実線を見て』)という原則が、教育・指導の場面で心理的負担を減らすとされています。

また、色覚特性がある人は明度や彩度、形、順序、触感など他の情報で補うことが多いという記載があり、当事者の“代償戦略”を尊重した声かけにつながります。

医療者側の言葉選びとしては、「色が分からない」ではなく「一部の色の組み合わせで区別が難しい」と言い換えるだけで、患者の自己効力感を保ちやすくなります。semanticscholar+1​

2型3色覚の見え方:独自視点—臨床検査・病理・内視鏡での“色の誤認”を減らす運用

色覚特性があると、皮膚科、内視鏡、病理組織、看護・臨床検査など“色の判断が仕事の一部になる領域”では、本人の努力・注意・配慮が必要になる場合があると指摘されています。

この記載は「従事できない」という意味ではなく、運用設計次でリスク(見落とし・誤認)を下げられる、という出発点になります。

ここでは検索上位が触れにくい“チーム運用”の工夫として、色覚特性のあるスタッフが力を発揮しやすい形に落とし込みます。

まず、色を“単独の判断根拠”にしないプロトコルを明文化します。

例として、試験管・検体ラベル・採血管・薬剤トレーなどは「色+文字(薬剤名/検体名)+位置(固定配置)+形状(タグ形状)」の複線化を基本にすると、色覚特性の有無に関係なくヒューマンエラー対策になります。semanticscholar+1​

特に、色名での口頭指示は取り違えの温床になるため、指示語を“色”から“ID”へ寄せる(バーコード、番号、ロット、患者ID)だけで安全性が上がります。semanticscholar+1​

次に、画像系(内視鏡・病理・蛍光)では、色差に頼る場面を減らし、数値・輪郭・境界を併用します。semanticscholar+1​

赤緑の組み合わせ画像は、重なりで黄色化して境界が見えにくくなることがある、という蛍光画像の例が示されており、色チャンネル分離(単色表示)や境界線の追加は実務的な対策になります。

プレゼンやカンファでの提示も同様で、「凡例を色だけにしない」「線種を変える」「図中に直接ラベルを書く」は、見やすさと議論の質を同時に上げます。

最後に、“意外と見落とされる強み”として、色覚特性がある人は、状況によって青の微妙な差を検知しやすいことがあり、色覚は単純な優劣で測れない、という記述があります。

この視点は、チーム内での役割分担(例:青系の染色差・背景ノイズの検出、濃淡差の読み分けの確認役)など、本人の経験と合わさると現場改善につながります。semanticscholar+1​

「配慮=制限」ではなく「設計=安全と多様性の両立」として扱うことが、医療従事者向け記事としての独自性になります。semanticscholar+1​

検査や指導に関する権威性のある参考(石原表・パネルD-15・アノマロスコープの位置づけ、結果の読み方)。

色覚検査(安間眼科)

色覚バリアフリーの具体例(LED・掲示・蛍光画像の落とし穴、低彩度や小面積での悪化、説明に使える事例が豊富)。

色覚が変化すると、どのように色が見えるのか?(NIG 色覚バリアフリー)

先天色覚異常の“見え方は個人差がある”という前提と、教育・生活上の配慮例(写真例・指導の注意点が多い)。

色覚異常を有する人の見え方(京都府眼科学校医会 PDF)

[COVANK]色分けカップ 知育玩具 【色覚教育】 幼児向け形合わせ 色分けゲーム 木製 収納付き 1-3歳 楽しく学べる 家庭用